iPhone 12 miniを触って感じた素晴らしさと、諦めるべきもの

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  • author ヤマダユウス型
iPhone 12 miniを触って感じた素晴らしさと、諦めるべきもの
Photo: ヤマダユウス型

不足と取るか、不要と取るか。

編集部に届いたiPhone 12 miniは、何人もの人が手にとった途端「あ、コレだわ」と納得していった、フィット感最高なスマホでした。手のひらに収まる最先端、うんうん、この感じですよ。これがスマホってやつなんですよぉおお!

miniは発表時から前評判も良く、ほどほど(といっても最新のiPhone 12に限りなく近い)スペックを備えた小さなiPhoneは、多くの人が待ち望んでいたちょうど良い塩梅のモデルとして注目されていました。

では、実際に触ってみての感想はその前評判通りだったのか。率直な印象としては、大正解。でも、モノを触ることで初めて「失うモノ」を意識することもできたのです。

僕らの手は進化してないから!

スペック向上と共にどんどん精細さを増すディスプレイは、スマホ本体の肥大化に繋がりました。でもですよ。スマホは大きくなっても人類の手は大きくならないのよ。じゃあ、僕らの手のサイズにもっとも相応しいスマホとは何か。この問いに確かな正解は無いと思いますが、暫定正解を今回のiPhone 12 miniにして差し支えはないでしょう。

発表当時からminiに惹かれた人は、その正解的サイズ感とスペックのバランスに惹かれたはず。と同時に、miniが気になるけど踏み込みきれない人もいるはず。この不安な心境は、引っ越しに似てると思いました。

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今住んでる家が80平米で、次に引っ越す家が60平米になるとしたら、どこか不安な気持ちになりません? 荷物は全部入るのかな、前の家と同じように暮らせるのかな、やっぱり引っ越すなら今より大きな家にした方が…。大きなスマホから小さなスマホに乗り換える感覚は、これに近い気がします(写真は左がmini、右がiPhone 11)。

でも、miniのディスプレイサイズは5.4インチ。iPhone 8のディスプレイですら4.7インチで、Plusでも5.5インチです。ディスプレイの大きさにおいて、大きくダウングレードする人はそう多くないんじゃないかな。iPhone Xが5.85インチなので、2年前からの乗り換えでもわずかにダウンというくらい。

では引っかかるのはどこかなと考えたら、やっぱりスマホ本体の大きさなんだと思います。幅も高さもiPhone Xより小さいですからね。でも、安心して下さい。スペックはダウングレードしていないのが、miniなのです。進化していない僕らの手に収まる進化したスマホ、それがminiなのです

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https://www.gizmodo.jp/2020/10/iphone-12-mini-5.html

miniという呼称のせいで、スペックが軽んじられている?

はい、そんな気がします。iPhone 12とminiのスペックについては、色んな切り口で比較してきました。公式サイトでも比較しやすく、A14 Bionicチップ、RAM、カメラ、Face IDなど、性能に関する部分においてはほとんど同じことがわかります。

明確に違う点は、ディスプレイサイズバッテリーです。ディスプレイは見ればわかるので良いとして、バッテリーに関しては改めてチェックしてみましょうか。

iPhone 12…ビデオ再生が最大17時間、ストリーミングで最大11時間、オーディオ再生が最大65時間

iPhone 12 mini…ビデオ再生が最大15時間、ストリーミングで最大10時間、オーディオ再生が最大50時間

これらに加えminiはMagSafe充電をした場合、最大値の15Wではなく12Wに制限されます。ただし、どちらも20W以上のアダプターを使った場合、30分で最大50%充電可能です。

つまり、バッテリーがいくらかminiになっているのは事実ということ。tecnoblogによると、iPhone 12は2,815mAh、miniは2,227mAh。この違いを許せるかどうか、不安に思うかどうか。mini派かどうかのひとつの分水嶺は、このバッテリー容量の差にあると言って良いでしょう。

あとは値段ですね。iPhone 12は8万5800円〜、miniは7万4800円〜。この差額を「あとちょっと出してディスプレイが大きくなるならそうする」と取るか、「ディスプレイも価格も抑えられるならそうする」ととるか。大は小を兼ねるは、スマホには通じそうで通じない。

冷静に考えてみると…

僕はiPhone 12とminiで、ディスプレイサイズの違いがコンテンツ体験に影響するのではと不安に思っていました。写真や動画は大画面で見たいし、小さいと見づらいと感じるのでは?

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でも、なんか大丈夫でした。iPhone 12と比較しても、全体的にギュッと縮小してるので、コンテンツの表示領域そのものに大きな違いはないんですよね。

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ブラウジングしてみても、確かにちょーっと一覧できる情報量が違う感じするけど、ほとんど気付かない。

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YouTubeも、左右に黒枠が入るから比率的には気にならない。そもそもディスプレイが小さいのはわかってるので、シンプルにiPhone 12の見えるエリアを縮小しただけ、言葉通りにminiってるだけなんです。そもそものそもそも、miniって言ってるけど5.4インチディスプレイって小さいか…?

あえてデメリットを上げるなら、文字サイズが小さくなってしまう点。でも、環境設定から文字の大きさをアップしてあげれば解決。文字サイズを上げることでいくらか表示領域にも違いは出ますけど、これも気になるほどでもなし。

なので、スタンダードモデルはiPhone 12ですけど、時代のスタンダードではなく使いやすさ的なスタンダードでいうと、僕はminiを推します。12とminiで悩んでる人は両方触ってみて、トレンドなサイズ感によるリッチなコンテンツ体験を味わうか、数年を共に過ごすスマホには最大級の使いやすさを重視するか。ぜひじっくり吟味して下さいな。

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画面の左上に指が届く、最新のiPhone。こんなのが多くの人に刺さらないはずないんだよなぁ。軽々にminiに行けない理由はスペック不安なのか、はたまた肥大化したファットスマホに慣れきってしまったからなのか。

miniには現代人が失った古き良きナニカが詰まっている、かもしれない。

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