PS5、2週間使ってみた:速さがゲーム欲を呼び覚ます

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  • author Sam Rutherford - Gizmodo US
  • [原文]
  • 福田ミホ
PS5、2週間使ってみた:速さがゲーム欲を呼び覚ます
Image: Sam Rutherford - Gizmodo US

PCゲームのトレンドをうまく取り入れて、新しい時代へ。

いよいよ発売されたPS5、米Gizmodoではすでに2週間ほど先行して使った感触をお届けしています。以下、PS4 Pro持ちのSam Rutherford記者からどうぞ。


ソニーがPS3のCellプロセッサアーキテクチャからPS4のx86ベースのチップとAMDのGPUに乗り換えて以来、PS4は(というかXbox Oneも)簡単にしたパソコンだよね、という声をよく聞いてきました。僕は今まで、そんな見方に納得してませんでした。でもPS5には、PS4以上にPCゲーミングの技術やトレンドが取り入れられてます。僕はPS5を発売に先駆けて2週間使った今、はっきり感じました。7年前のアーキテクチャ転換が今のPS5に生きていて、その決断こそがこの大きなアップグレードを可能にしたのだと。

PS5のレビューは今無数に出ていて、米Gizmodoでもこれから出していきますが、この記事ではまず速報的に、書けるところから深堀りしていきますね。

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Image: Sam Rutherford - Gizmodo US

やっぱ速い! SSD

巨大な本体とか賛否あるデザインはさておき、PS5の最大のアップグレードはストレージがSSDになったことです。ソニーもMicrosoftもSSDの素晴らしさを発表でアピールしてて、PCゲーマーの間では今さら?という反応もあったんですが(PCとゲーム機両方で同じくらいゲームしてる僕自身もそのひとりでしたが)、やっぱりアピールするだけの理由はありました。PS5はたしかにSSDのおかげで、使い始めた瞬間からPS4より速く、ああ次世代コンソールの世界に入ったんだっていう実感が一瞬で湧き上がります。

たとえば電源オフから起動するときの時間は、PS4が29〜30秒なのに対し、PS5は18秒でした(スリープからの復帰は、ほぼ同じ7、8秒ですが)。さらに再起動の場合、PS4では1分近く、Xbox Series Xも48秒かかったのに対し、PS5は30秒だけでした。というかPS5をスリープ解除するときは、PS5がスリープから復帰するのにかかる時間よりも、接続したTVが入力元を切り替えるのにかかる時間のほうが長かったりして、PS5の動作を待ってるっていう実感はほとんどありませんでした

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Image: Sam Rutherford - Gizmodo US

さらにゲームをプレイすると、ロード時間が半分以下になることもあって、SSDの効果をさらに感じました。たとえば『Spider-Man: Miles Morales』では、PS5での読み込みはほぼ一瞬(3秒以下)ですが、PS4では最初のスプラッシュ画面に行くだけで16秒かかっていました。PS4の互換ゲームの場合も同じで、『Fallout 4』のロードはPS5だと7秒、PS4だと19秒でした。ロード時間の差が一番大きかったのは『Final Fantasy XV』で、PS5では15秒、PS4では48秒もかかりました。2020年にSSDくらいではしゃぎおって、とかいう声もありましたが、やっぱりみんなにとってうれしいはずです。

メニューやUIも改善

SSDだけじゃなく、PS5のパフォーマンスは全体に大きく改善しました。メニューの中を進んでいくだけでもより素早く感じられ、たとえばスクリーンショットを撮るときにCreateボタン(従来のShareボタンに代わるもの)を押したときの反応も本当に一瞬です。PS4のときは、メニューが表示されるだけでも「Mississippi」を全部言えるくらいの時間がかかってました。ゲームをダウンロードするときも、PS4の場合は遅く、ガタガタするのが普通でしたが、PS5のパフォーマンスにはほとんど影響ありません。

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ヘッドホンジャックが残っててうれしいDualSense。バッテリーは、少なくとも今回のテストでは、DualShock 4よりだいぶ長持ちしました。(Image: Sam Rutherford – Gizmodo US)


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Image: Sam Rutherford - Gizmodo US


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Image: Sam Rutherford - Gizmodo US


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Image: Sam Rutherford - Gizmodo US


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Image: Sam Rutherford - Gizmodo US


UIも大きく改善し、PS3時代のXrossMediaBarの残骸はほぼなくなりました。メニューには便利なショートカットがいろいろ入り、ゲームの特定の部分にジャンプしたり、友だちを見つけたり、パーティを作ったりといったことがすごく早くできます。すべてがすっきり整理されただけじゃなく、追加された機能もあって、ここまでやり遂げるのは大変だったことと思います。あとはPS4のキャプチャーギャラリーみたいな冗長なアプリがなくなり、スクリーンショット管理がストレージのタブに直接入ったことで、画像や動画クリップを探したり共有したりが前よりずっと簡単になりました。

ゲームはどうなのか

で、肝心のゲームですよね。最近の多くのゲーム機のローンチと同じく、PS5も新タイトルのライブラリは薄めです。『Spider-Man: Miles Morales』は初日から使えるので、『Halo Infinite』リリースを2021年に遅らせたMicrosoftよりはまだマシです。でも『Spider-Man: Miles Morales』はPS4でもプレイできるように作られたゲームなので、PS5のAMD RDNA 2ベースGPUのポテンシャルを完全に生かせてるのか、何とも言えないです。

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微妙な違いですが、拡大してよーく見るとPS5のほうがよりテクスチャーが細かく、色もリッチです。(Image: Sam Rutherford – Gizmodo US)

とはいえ、PS5は良いスタートを切ってはいます。グラフィックスはPS4よりさらにシャープで精細になりました。『Spider-Man: Miles Morales』では、ビルに日光が反射したり、火花が散ったりといったことが目に入り、レイトレーシングの効き具合がどれくらいなのかはっきりはわかりませんが、とにかく美麗です。昼と夜ほどの違いじゃないんですが、進歩は明らかに感じられ、ちょっと使っただけでもそこまでわかるのはうれしいです。

グラフィックス精度をコントロールできる喜び

でもPS5の真価は、もうひとつPCゲームから借りてきたものの中にあるかもしれません。それは、グラフィックス設定をユーザー自身がよりコントロールしやすくなったことです。僕はPS4 Proを持ってるので、グラフィックス設定を選べること自体は初めてじゃないのですが、そんな選択肢に意義を感じたのは僕個人的には初めてです。

『Spider-Man: Miles Morales』ではFidelityモードとPerformanceモードのふたつが選べて、前者の場合は解像度4K・リフレッシュレートの上限は30fps、エフェクトが全部有効になっています。後者では一部のエフェクトがオフになり、グラフィックスも1080から4Kにアップスケールされたものなんですが、その分リフレッシュレートが最大60fpsになります。なので『Spider-Man: Miles Morales』のようなハイペースなゲームで60fpsでプレイしてみると、もはや元の30fpsとかに戻れるかわかりません。

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Activitiesメニューでは、PS5のホームメニューからゲームの特定のセクションに簡単にジャンプできます。(Image: Sam Rutherford – Gizmodo US)

グラフィックス設定をPerformanceモードに切り替えると、ゲームは素早く再起動して最後のチェックポイントに戻り、そこからすべてが滑らかに動きだします。スパイダーマンになって飛びながらニューヨークの街がヌルヌル動いていく景色はすごく気持ち良いです。この機能はゲームの見え方もプレイも間違いなく向上させていて、これからデベロッパーがどこまでやってくれるか、期待が高まります。

DualSenseの手応え、まずはAstro's Playroomで

もうひとつ、Astro’s Playroomも必見です。単にプレインストールされててすぐプレイできるだけでもうれしいんですが、大事なのはこれがDualSenseの素晴らしいデモになってることです。ニンテンドースイッチのHD振動みたいに、DualSenseには手応えのフィードバックがあります。Astro’s Playroomでは、石と泥と氷、それぞれでの走り心地の違いまで表現できています。

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Image: Sam Rutherford - Gizmodo US

Astro's PlayroomはDualSenseのアダプティブトリガーの振動とか抵抗の変化で、弓を引く感覚とか宇宙船のエンジンのうなりとかを完ぺきに再現しています。こんな楽しいものがプレインストールされてるのはナイスですが、Astro君のもっとちゃんとしたゲームもそろそろ作ってあげてほしいですね。

で、問題は他のデベロッパーとかサードパーティゲームメーカーがこの振動機能をどこまで取り入れてるかです。『Spider-Man: Miles Morales』ではDualSenseのフィードバックがだいたい効果的に使われてますが(地下鉄の揺れを表現したり)、他のゲームでどれくらいちゃんと生かされてるか、見ていきたいです。

あとはPS5に搭載されてるポートも良かったです。USB-AとUSB-C両方が前面にあって、今の事情とこれからの変化と両方考えてることがわかるし、背面にはUSB-Aポートがさらにふたつと、イーサネットポート、HDMI 2.1ポートがあります。

わかっている注意点

今のところPS5について気づいた小さな欠点は、スペック表ではストレージが825GBあるって言ってるのに、実際使える容量は667GBしかないことです。つまりXbox Series Xより約200GB少ないってことで(Xbox Series Sは364GBなのでそれよりは多いですが)、最近のゲームはどんどん大きくなってるので、もっと載せてくれてればとは思います。でも幸いPS5にはM.2 SSD拡張スロットがあり、ベースのストレージを拡張できます。ただ、互換性のあるSSDのリストはまだ公開されてないです。

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Image: Sam Rutherford - Gizmodo US

もうひとつ言いたいのは、僕がテストしたのは標準の500ドル(日本国内価格49,980円)のUltra HD Blu-rayドライブ搭載のほうだったんですが、ネット接続環境が悪い人とかどうしても物理ディスクを所有したい人とか以外、ほとんどの人は400ドル(同39,980円)のPS5デジタル・エディションにしといたほうがいいってことです。今回僕は正式発売前にレビューしたので、テスト用タイトルは全部ダウンロードしなきゃいけなかったんですが、使っている2週間の間、物理ディスクのほうがよかったと思うことは一度もありませんでした。ゲーム機中心にプレイしてきた人はディスクが使えないとまだ不安があるかもしれませんが、PCゲーマーならだいぶ前にこの状態に慣れてます。PS5のストレージはパソコンより少ないですが、ほとんどの人はデジタル・エディションのほうが(光学ドライブ以外は標準モデルと同じだし)満足度高いと思います。浮いたお金でM.2 SSDを買って、ベースストレージを拡張すれば完ぺきです。

スタートは上々

SSDと使いやすくなったインターフェース、新CPUとGPUによる全体的なパフォーマンス向上を総合すると、PS5を「簡単にしたパソコン」なんて呼ぶのは間違ってるだけじゃなく、的外れです。PS5はパソコンの一番良いところを持ってきて、素早くパワフルで、しかも静かなマシンを実現してるので、おかげで本当に僕らがやりたいこと=ゲームに集中できます。つねにドライバのアップデートを気にしたり、パフォーマンスを細かく調整したりする必要はなく、でも簡単かつ意味のあるコントロールはできます。DualSenseコントローラーは、デベロッパーがうまく活用してくれれば、他にはない没入感をもたらすこと必至です。ストレージ容量が比較的小さいのは玉にキズですが、それもゲーミングPCと同じくらい簡単に拡張できます。

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Astroにはちゃんとした3Dゲームを作ってあげてほしいです。(Image: Sam Rutherford – Gizmodo US)

そんなわけで2週間使ってみて、PS5は本当に良いスタートを切ったと思います。ローンチタイトルがもっとあればよかったとはもちろん思いますが、既存のゲームをプレイしていても、忘れていたゲームへの情熱が呼び覚まされたような気がします。待ち時間が短くなることで、こんなにゲームへの欲求が刺激されるのは感動でした。PS5は、PS4とかXbox Oneではありえなかったくらいモダンで反応が良く、アップグレードが詰まっていて、これから本当に楽しみです。

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