動画も要チェック!
東京・隅田川を航行した、巨大なファスナー。正確にはアーティスト鈴木康広氏が手がける「ファスナーの船」。最初は2004年にラジコンの模型から始まり、2010年にはフルサイズのモデルが披露されていたとか。
そんな「ファスナーの船」は、毎年秋に開催される(すでに終了)DESIGNART Tokyo 2020フェスティバルの屋外アートインスタレーションの一環として数週間のあいだ復活しました。「隅田川 森羅万象 墨に夢」というタイトルで、MyModernMetでも紹介されていたインスタレーションは、10月31日から11月8日の期間中、吾妻橋と桜橋の間を9メートルのボートが移動。「船の引き波が、ファスナーのように水面を開きながら対岸をつなぎ、まちの風景の見方を変えてくれるのでは」と説明されています。
鈴木氏は、飛行機から東京湾を見下ろしていたときに、船やその跡を見て海(地球)を開いているかのようだと感じたことから「ファスナーの船」のインスピレーションを受けたのだとか。
同「すみゆめ」アートプロジェクトによれば、パンデミックの影響でいつもは忙しい隅田川がかつてないほど静かになっており、その静寂さから鈴木氏が川の水面の「今」に気づかされた、とのこと。「理解できなくても大丈夫です、皆が鈴木氏のように芸術の天才になることは不可能ですから」とは、米GizmodoライターのVictoria Song。
「ファスナーの船」が実際に航行する姿は、以下の動画からご覧いただけます。またウェブサイト下部ではさまざまな投稿者によるフォトギャラリーも公開されています。
以下は、Victoriaの感想。
美しい詩みたいな感想は言えないけれど、ほら、この小さなかわいいファスナーの船が動いてますよ!
ピアノ/エレクトロニカ音楽も心地良いですよね。わぁ、ほぼ何もない隅田川に反射するキラキラ輝く光もすごい。ファスナーがしっかり前へ進んでいくのを見ると、2020年の大変だったことも忘れることができる気がしてきますね。もしかしたら、私たちもこのファスナーみたいに落ち着いて、もうちょっとマシになるであろう2021年に向かうことができるのかもしれません。いや、こんなこと言ってる私は、ファスナーの船を深読みしすぎかも? まぁ、べつに良いか!
やっぱり、本当にファスナーの船が川の水面を開けているように見えますね。たまには、見た目と何も変わらないのもただただ良いなと思います。