Zepp Eレビュー:プレミアムなボディに包まれた格安スマートウォッチ

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  • author Victoria Song - Gizmodo US
  • [原文]
  • Rina Fukazu
Zepp Eレビュー:プレミアムなボディに包まれた格安スマートウォッチ
Photo: Victoria Song/Gizmodo

ルックスはよいけど...?

見た目も価格もプレミアムなスマートウォッチ「Zepp E」を米Gizmodoがレビューしています。同じ価格でApple Watch SEFitbit Versa 3も手に入りますが、Zepp Eならではの絶対的なポイントはあるのでしょうか...?


いまやスマートウォッチブランドの多くが、2種類のモデルを展開するようになりました。ひとつはプレミアムなフラグシップ組、もうひとつはフラッグシップの75%くらいの機能を装備したコスパ重視組です。サムスンからはGalaxy Watch 3Galaxy Watch Active2、FitbitからはFitbit SenseVersa3、さらに最近ではApple Watch SEを取り扱うApple(アップル)もこの潮流に仲間入りしました。

こうして見ると、スタイリッシュで手頃な価格のスマートウォッチを取り扱うHuamiがプレミアムなZepp Eを登場させたのは、なんとなく自然な流れのようにも思えますよね。そもそもHuamiとは、Bip Sなどのウェアラブル機器を製造するAmazfitの親会社で、Ironman GPS R300Metropolitan RスマートウォッチではTimexとも提携しました。一般的には、価格のわりに多機能を提供してくれるスマートウォッチで知られています。 が、Zepp Eに関しても同じことは言えるのでしょうか?

Zepp E

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Photo: Victoria Song/Gizmodo

これは何:プレミアムな値段がついた機能豊富なスマートウォッチ

いくら:250ドル(約2万6200円)

好きなところ:ディスプレイがなかなかよい。着け心地も快適。シックなデザイン。バッテリー寿命は数日持続。

好きじゃないところ:この価格帯のスマートウォッチと比べると物足りなさがある。

Zepp Eは、今回レビューする丸いバージョンのほか、まるでApple Watch(?)な、正方形バージョンの2種類から選べます。Apple Watchのクローンみたいなデザインをやめるべき理由については以前お伝えしたので、今回は省略。丸いバージョンのデザインは、腕先でもなめらかでいい感じです。1.28インチのAMOLEDディスプレイは明るく鮮やかで、通知をチェックするのにもよし。

厚さはわずか9mmで、他のほとんどの主力スマートウォッチよりも薄型です(たとえばApple Watchは10.4mm)。Huamiはこれを「3D湾曲ベゼルレスガラス」と名付けていて、この部分だけ切り取るとプレミアムなスマートウォッチに見えます&感じます。「ムーングレー」のレザーバンドの質感は個人的にあまり好きになれませんでしたが、ゴールドのケースと合わせるとシックに見えます。

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見た目はいいんですよねぇ
Photo: Victoria Song/Gizmodo

他社スマウォと比べると、どう?

さて、デザインこそプレミアムに見えるのですが、同価格帯の他社スマートウォッチと比べるとどうしても機能が不足しているように感じます。Zepp Eにあるのは、アップルのシリーズ6やGalaxy Watch 3によく似たオンデマンドSpO2アプリストレス追跡などプレミアムスマートウォッチにある機能、心拍数モニタリング加速度計環境光センサーなどの一般的なセンサー、そのほかには睡眠追跡、およそ7日間のバッテリー寿命、水泳にも安全な5ATMの耐水性が特徴です。一方で、NFC支払い、内蔵GPS、デジタルアシスタント、セルラー接続はありません。

たしかに、300ドル未満のスマートウォッチでこれらすべてを期待できるのかといえばそうではありません。たとえば、Fitbit Versa 3(230ドル=約2万4200円)にはセルラー機能がない場合もありますが、アレクサ、Googleアシスタント、組み込みのGPS、Fitbit Pay、SpO2モニタリングが利用できます。またApple Watch SE(280ドル、日本価格2万9800円から)にはApple Pay、Siri、内蔵GPSがあり、セルラーモデルへのアップグレードも可能です。Samsung Galaxy Active2(280ドル=約2万9500円)にはスマホ版のBixby、Samsung Pay、ECGがあります。

300ドル以下のスマートウォッチでどれだけの機能性を得られるか考えると、Zepp Eの機能セットはちょっと物足りなく感じる人も少なくないかもしれません。Zepp Eが持つ高度な機能(SpO2アプリやストレス追跡)もいいのですが、他社スマートウォッチで得られるインサイトと比べると十分でない部分もあります。ベーシックなスマートウォッチとして基本的にはいいだけに、これはちょっと残念なところ。

基本動作はよさそう!

Zepp Eは、通知機能でもかなり役に立ちます。Fitbitと同様ですが、受信するアラートはアプリで個々に設定する必要があります。個人的には、もっと通知を増やすかどうか細かく制御できるのはありがたいと思っています。内蔵の音楽プレーヤーはないですが、Bluetooth経由で音楽を制御することはできます。

インターフェイスに関しては、WearOSに似ている印象です。左右にスワイプして天気やアクティビティなどのウィジェットを表示したり、右側のボタンを押してアプリのスクロールメニューにアクセスしたりできます。タイムラグも特になしです。

Zepp Eのバッテリー寿命はかなり頼りになります。常時点灯のディスプレイを有効にしないと、通常使用で約6〜7日間持続しました。オンにして、2時間以上のアクティビティ追跡を記録しても3日は持ちました。心拍数の測定や運動の頻度を増やすと、必然的にバッテリーの減りも早まります。

Zeppアプリはちゃんと機能してくれますが、他のスマートウォッチアプリほど高度ではない印象です。心拍数、ワークアウト、睡眠スコアなどの情報はわかりやすいレイアウトになっていますが、パーフェクトとは言い難いかもしれません。いくらか翻訳が不思議なところはいくつかありましたが、意味不明なレベルではありませんでした。

また、長期データを表示することはできますが、たとえばすべてのワークアウト記録を確認するのにも、右端にある小さなメニューをタップしなければならないなど、あまり直感的なデザインにはなっていないのも惜しいところ。

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ベゼルありだけど、AMOLEDディスプレイはこのスマートウォッチで最もいいところのひとつ!
Photo: Victoria Song/Gizmodo

測定の精度は◎

ヘルストラッキングに関しては最高です。が、Zepp Eにしかない機能というのはないかな、という印象です。睡眠追跡はOuraリングと比較しても正確なのがわかりました。睡眠時間、睡眠品質スコア、睡眠段階もほぼ一致。Bip Sとは違って、夜中に目が覚めたこともきちんと記録されていました。

ベータ版の「睡眠呼吸の質」という指標もあるのですが、測定方法や全体的な健康への影響について説明がなかったので現時点ではあまり有用だとは思えなかったというのが正直なところです。おそらくは他のスマートウォッチと同様にSpO2センサーを使った機能だとは思いますが、そのアドバイスが「睡眠前の飲酒は控えましょう」「適度な運動を」などとっても初歩的なものだったのも気になりました。

アクティビティ追跡は、とっても優秀です。組み込みのGPSがないため正確な追跡をするにはスマホが必要になるんですけどね。スマホで4.98kmだったのが、Zepp Eでは4.95km、Apple Watch SEでは4.79kmでした。テストランを7回、ウォーキングを2回やっても、誤差は0.5マイル(約800m)以内。ただ一度だけ、スマホ所持でランニングをしたのにGPSが探せず4.92kmのランニングを3.68kmとして記録したことがありました。スマホを家に置いたままランニングをした場合や、トレッドミルで走った場合にはこういう不思議な数字が出てくる可能性もあるということかもしれません。

一方でもっとデータとして信頼できたのが、心拍数。Apple Watch SEやPolarH10チェストストラップの両方と比べても、毎分5ビート以内の誤差でした。ランニング中には手首を持ち上げると、指標が更新されるまで1秒かかるのですが、これは大した問題ではなくランニング中に頻繁に心拍数を確認したい場合にちょっと面倒なくらいです。

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SpO2リーディングはここ!
Photo: Victoria Song/Gizmodo

データの解釈の仕方が際どい?

Samsung Galaxy Watch 3とApple Watch Series 6を使いつつSpO2アプリをテストしてみたところ、どれも測定値を取得するためにじっとしていなければいけないという点から、それぞれ96%、95%、96%という数値まで(ほぼ)一致していました。

現時点でSpO2センサーを使用した注目すべき機能はないのと、SpO2の結果が健康状態にどう影響しているか詳しい説明がないのが残念なところです。呼吸のモニターをどう使えるかに関して説明がありますが、どうしてそれを気にかけるべきなのかといった細かい洞察がないのもナントモ…といったところ。また、他のメニューに埋もれているためホーム画面からサクサクと辿り着きづらいのもちょっとした難点です。

同様に、ストレス追跡もちょっとわかりにくいという感じ。心拍変動の測定値に基づいたストレスレベルは1週間で、11〜96という非常に広ーい範囲を漂っていました。でも、これによって自分の心拍変動について何かわかったわけでもありません。

またSpO2アプリと同様に、ストレストラッキングもセカンダリメニューに埋め込まれているため、探すのが難しいというか、しばらく存在に気づかない可能性だってあります。同じくストレストラッキングの機能があるFitbit Senseは、もっとホリスティック(包括的)で意義ある追跡をしてくれる印象です。

1週間に適切な量のアクティビティを取得しているかどうかを示すPAI(Personal Activity Intelligence)メトリックは興味深いですが、やはりHuamiウェアラブルやBip Sも使用しているためZepp E固有であるわけではありません。そして、そこにこそZepp Eの課題があると感じています。

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PAI、パンプキン、PAI、パンプキン、パンプキンパイ...(あ!)
Photo: Victoria Song/Gizmodo

価格に着目すると…

250ドル(約2万6200円)という価格は実質的に、上質なデザインと数日間のバッテリー寿命に対して払うものなのかもしれません。Zeppのスマートウォッチが優れていないというわけではなく、同じような価格で"それ以上のもの"を手に入れることができることは無視できないなという所感です。

たとえば、ディスプレイのサイズはZepp Eの方が個人的に好きですが、同じく丸い形でいえばSamsung Galaxy Active 2の方が全体的な機能性が幅広くなっています。正方形型でも、Apple Watch SEFitbit Versa 3はより機能が豊富で、Zepp Eと同価格帯となっています。

もしもZepp Eがプレミアムなスマートウォッチとしてのポジションを狙っていたのならば、少なくともGPS、NFC支払い、あるいは格安スマートウォッチとは一線を画す"何か"があってもよかったのかもしれません。SpO2やストレス追跡は一見プレミアムな機能ですが、使用感は中途半端で、Zeppアプリのヘルスダッシュボードももっと意味ある機能が揃っていたら…と感じました。

基本的なフィットネスのトラッキングやデザインに関していえば、ハイブリッドアナログ時計でも同じような接続されたGPS追跡やメトリクスが得られ、そのほとんどは200ドル(約2万1000円)以下で手に入ります。

そういう意味で、Zepp Eはいわばプレミアムなボディに包まれた格安スマートウォッチと言えちゃうかもしれません。もし200ドル未満(理想を言えば180ドル以下)ならば検討したくなるかもしれませんが、250ドルはどうなんでしょう...?

メモ

・洗練されたデザインで、1.28インチのAMOLEDディスプレイは通知のチェックによし。

・丸型と正方形型の2タイプあり。

・SpO2アプリ、ストレス管理、睡眠トラッキング、継続的な心拍数モニタリングが使える。バッテリーは数日間持続。

・同価格帯のスマートウォッチには基本的な機能ともいえるNFC支払い、内蔵GPS、デジタルアシスタントはなし。

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