ネトゲを数千時間プレイしてきた者ですが、今最高のゲーミングマウスはこれだ!

  • 29,159

ネトゲを数千時間プレイしてきた者ですが、今最高のゲーミングマウスはこれだ!
Photo: Michael Murtaugh

マウスがすり減るほどPCゲームにはまっているのなら。

新調するのは悪くないお買い物。反応キビキビで、快適で、センサの精度が高くて、ボタンをいろいろカスタマイズできて、ついでに光るゲーミングマウスはどれなのか? ガジェットを徹底比較してオススメを言い切る信頼の人気メディア・Wirecutter(from The New York Times) が、過去累々のテスト対象に新たに33種を加えて有線/無線マウスのベストを選んでくれました。基準にしたのは、平均的な手のサイズと持ち方です。


イチ押し:Logicool G502 HERO

20201113LogicoolG502HERO

ほぼどんな手のサイズでも、持ち方でもフィットするマウス。ボタンが多くて、造りは上質。重さは調整できます。7,900円(翻訳段階)。

Logicool G502 Heroは絶大な人気を誇るゲーミングマウスで、幅広い手のサイズと持ち方に対応しています。 ボタンは感度に優れ、造りは上質で、RGBライト付き。ウェイトがついてくるので好みの重さにカスタマイズできます。納得価格で、購入者によるレビューでは、手になじむサイズ感と形状が好評です(部内のテスター2人はボタンが多すぎて掴みにくく感じることもあったと言ってますけどね)。ゲーミングマウスのご多分に漏れずメカニカルスイッチですので、悪条件が重なるとチャタリングが起こる個体も稀にありますが、これはLogicoolの2年保証でカバーされるはずです。


こちらもイチ押し: Razer Basilisk V2

20201113RazerBasilisk

およそ1000円高くなるけど、フィット感で選べばこっちが上。ボタンの数と機能はほぼ同じですが、RazerのSynapse 3ソフトはmacOS非対応です。8,980円(翻訳段階)

G502 Heroより少しぐらい高くてもいい人はRazer Basilisk V2が断然買いです。見た目はG502 Heroソックリだけど、邪魔にならないボタン位置なのでもっと快適に使えます。ホイールテンションは調整可能。光学スイッチなので、いまだに主流のメカニカルスイッチのマウスにありがちな不具合も起こりません。米市場価格でG502 Heroと2倍近い開きがあって、RazerのSynapse 3ソフトがmacOS非対応なので次点になっていますが、パネラーの間ではBasilisk V2のほうが全体的に好評でした。


コスパ抜群のイチ押し: Logicool G203 Lightsync

20201114LogicoolG203

イチオシの2つより小ぶり。ボタンも少ないけど、カスタマイズ性は負けません。センサの精度も◎。3,608円(翻訳段階)。

最安で良質なゲーミングマウスを探しているなら、Logicool G203でキマリ。種類はLightsyncとProdigy(日本正規販売なし)の2モデルがあってちょっと見分けがつかないけど、LightsyncはRGBカラーウェーブを選べる多色発光、Prodigyは1度に1色しか選べない単色発光という違いがあります。G203はセンサが正確で反応もよく、ボタンは確かな手応えでカスタマイズ可。安価な割には安っぽく感じません。大きさ、快適さ、ボタン数、ビルドの質はイチ押しに敵わないけど、この価格帯では歴代ベストのゲーミングマウスです。


コスパ度外視のイチ押し:Razer Basilisk Ultimate

20201113RazerBasiliskUltimate

ベストな無線ゲーミングマウス。なにしろ手にしっくり。ボタン位置もいいし、光学スイッチ、バッテリー持ちもなかなかです。16,980円(翻訳段階)。

金は厭わない。邪魔なコードがないゲーミングマウスをくれ。そんな人にぴったりなのがRazer Basilisk Ultimateです。有線マウスのBasilisk V2とは、サイズから形状、スイッチ、ボタンの数と位置、カスタマイズできるホイールまで一緒です。試した無線マウスのなかでは一番快適で、接続落ちもなくて、無線マウスとは思えないほど高速&高感度でした。バッテリー駆動時間も申し分ありません。


コスパ抜群無線マウスのイチ押し:Razer Basilisk X HyperSpeed

20201113RazerBasilisk_HyperSpeed

ボタンは少ないし、光らないけど、快適で正確で反応もよくて、USBやBlootooth接続もできます。6,980円(翻訳段階)。

コスパのいい無線ゲーミングマウスがいいなら、Razer Basilisk X HyperSpeedがぴったりです。イチ押しに比べると、ボタンも機能も少なめ。有線のBasilisk V2とそっくりな外観を保ちながら、削れるところ(サムクラッチ、ホイールカスタマイズ、発光)は削っています。ボタンは左クリック用、右クリック用、左サイド2個、スクロールクリック用、ホイール下のボタンの計6個だけです。Razer光学スイッチではなく、こちらはメカニカルスイッチ。でもUSBドングルかBluetoothでワイヤレスでつなげるし、精度と反応のよさはイチ押しと比べても遜色ありません。


Wirecutterが信頼できる理由

Kimber StreamsはマウスとキーボードでOverwatchTeam Fortress 2League of Legends、World of Warcraft などのゲームを数千時間プレイした実績の持ち主です。2014年からはWirecutterのゲームガイドの編集と執筆も担当。守備範囲にはノートPC、マウス、キーボードも含まれます。

「PCでゲームする人」におすすめ

PCでゲームするなら、ゲーミングマウスはもはや必需品と言えるでしょう。普通の有線マウスや無線マウスより反応が速くて、センサの精度が高く、エルゴノミックスに配慮したボタン位置(ソフトで調整可)で、持ち心地もよくて、ラチェットスクロール(歯車のカリカリ感のあるモード)も可能なのがゲーミングマウスの特長。ボタンプッシュで感度レベルを自由に調整できるものも結構あるので、1人称シューティングゲームのときは感度を下げて、Web閲覧のときは上げるといった使い分けもできます。ライトもやっぱり気分があがりますよね。

有線マウスは無線マウスより低価格で、充電や干渉の心配がありません。上質な無線マウスは高いけど、机の上がごちゃごちゃするのが苦手な人や出先でよくプレイする人、ゲーム中にコードが邪魔と感じる人は買って損はないです。遅延やラグが起こるから無線はゲーミングマウス向きじゃないと言われたのは今は昔。最近の質の高い無線ゲーミングマウスは有線並みに低遅延だし、Bluetoothマウスや普通の無線マウスより速いものさえあって、eスポーツのプロの間でも無線マウスに切り替える人がチラホラ出はじめているほどです。

20201115gaming-mouse-grips-630
マウスの主な持ち方3タイプ。かぶせ持ち(Palm Grip)、つかみ持ち(Claw Grip)、つまみ持ち(Fingertip Grip)
Photos: Kyle Fitzgerald

今持っているマウスで満足しているなら、わざわざ買い替える必要はありません。どうしても欲しい何か(ボタン数、レイアウト、カスタマイズ性、多光発色など)があるなら話は別ですけどね。最新マウスのほうが感度(インチあたりのドット数[DPI]やカウント数[CPI]で表します)を調整できる幅が広いので仕様の数値はよく見えますが、ゲームプレイが劇的に変わるほどの差はないです。感度が高ければ高いほど、カーソルを動かすときマウスを動かす距離が減るというだけのことであって、どのみち感度を最大や最小の設定にしてマウスを使う人なんてあまりいませんからね(使いにくくてしょうがない)。


選定方法

20201115gamingmouse
Photo: Michael Murtaugh

マウスを長年テストして気づいたのは、次のポイントが特に大事だということです。

・持ちやすさ:どんなマウスも、持ちやすいかどうかが一番大事な決め手となります。これは手の大きさと持ち方の癖によるので、ある人に合うものがほかの人にも合うとは限りません。ここではなるべく幅広いサイズの手、よくある持ち方(つまみ持ちとかぶせ持ち、その次がつかみ持ち)になじむマウスを目安に探してみましたが、万人にフィットするマウスはないという前提で読んでくださいね。

・ボタン:左クリック用と右クリック用のボタンとさらに親指のそばに2つ、あとトップにも1つか2つは欲しいところ(クリック可能なスクロールホイールを含めて)。標準サイズの手で全部すぐ押せることが条件です。 押すつもりもないのにうっかりボタンを押しちゃうマウスや、押したいのに指が届きづらいマウスは選外としました。

・スクロールホイール:頑丈で、グリップしやすくて、ラチェットのカリカリ感があって、武器チェンジなんかのときにも間違えないのが一番。クリックもカチッと手応えがあって、モッサリ感や押しにくさがないことも重要です。

・造りの質:上質なゲーミングマウスは、中身スカスカな感じやチープ感がなくて、圧力を加えても曲がりません。

・センサ:今どきのゲーミングマウスは安いものでもセンサはかなりいいのが入っているので、審査では、あまり差別化要因にはなりませんでした。DPI値の高さを売りにするメーカーさんもありますが、3,000以上に設定する人は滅多にいないし、Overwatch Leagueとかではずっと1,000未満の設定のままプレイする人がほとんどです。

20201115gamingmouse_a
ゲーミングマウスはメカニカルスイッチのものが多い(写真はLogicool G603)
Photo: Michael Murtaugh

・スイッチ:ゲーミングマウスはメカニカルスイッチ採用のものが圧倒的多数を占め、思ったより早く不良になる個体も稀にあります(下記のチャタリング[シングルクリックがダブルクリックになる不良]の項参照)。主に光学式スイッチ採用に切り替えたのはRazer。無線モデルの光学スイッチマウスはお値段高めでバッテリー寿命短めですが、今のところメカニカルスイッチよりスイッチ不良は低く抑えられています。

・ソフトウェア:ゲーミングマウスは大概ソフトウェアスイート付きで、ほぼどのボタンにでもマクロや機能を割り当てたり、感度(DPIやCPI)やポーリングレート(マウスの位置情報をPCに送る頻度)、発光を変えたりできます。遊ぶゲームに合わせてマウスの感度やボタンの構成を別々のプロファイルに保存できるのが良いソフトの条件で、この設定はマウスに直接保存するか、クラウドサービスに保存してPCから別のPCに設定を簡単に取り込めなければなりません。ゲームではWindowsの互換性とソフトウェアが最重要ですが、ここではMacの互換性も評価のポイントとしました。

・価格:最新センサ搭載の上質な有線ゲーミングマウスは50~80ドル(約5,230~8,370円)が相場です。ビルドの質を問わなくて少し前のセンサでいいなら30ドル(約3,130円)もあればそこそこいいのが買えます。無線ゲーミングマウスはぐんと相場が上がって、高いものだと120~150ドル(約12,560~15,700円)もしますが、安くてそこそこいいものは60ドル(約6,280円)もあれば買えます。

・付加機能:ゲーミングマウスはRGBのバックライトをカスタマイズできるものが今は主体。重量チューニングできるものもあります。いずれもマウスに動作に欠かせないものというよりは、あればうれしいボーナスですね。

無線ゲーミングマウスについては、上記の有線ゲーミングマウスの全基準に加え、次の2つも評価しました。

・ワイヤレス性能:無線ゲーミングマウスは遅延、干渉、ラグが最小限でなければなりません。どれもここぞという局面で起こるとゲームが台無しになるし、常時イライラの原因にもなりますからね。これは設定の問題で起こる場合もあります。USB 3.0のポートと端末からはラジオ波ノイズ(PDF)が発せられ、2.4 GHz帯を使用する無線機器に干渉する恐れがあることがわかっています。ノイズ発信源はパソコンのポートや接続端末側のポート、あるいはこの2つを結ぶケーブル。こうした干渉源からUSBドングルを遠ざけることで安定した接続を確保できるよう、エクステンダーがついてくる無線ゲーミングもあります。

・バッテリー寿命:ゲーミングマウスは一般の無線マウスよりバッテリーの減りが早いです。レポートレートが高くてバックライトも光るので、25~30時間ぐらいで切れることもしばしば。無線マウス探しではバッテリー寿命がこれ以上のものを探しました。レポートレートを下げたり、光のエフェクトをOFFにできるものを高く評価しました。

テスト方法

まずマウスは1個1個あらゆる持ち方で試し、いろんなサイズの手、持ち方の人たちから意見を聞いて、持ち心地やボタンの位置、ボタンとホイールの質が基準に満たないものは選外にしました。こうして絞った候補を1台1台使って通常の作業とOverwatchのセッションを何時間もやってみました。

対面審査はコロナの影響でできなかったので、ほかの2人の意見を聞いて、前回いろんな手のサイズと持ち方の4人がテスター参加した2019年の審査結果を参考にしました。マウスの持ち心地は、手の大きさによるので、成人標準サイズはジョージア工科大学研究所のデータ1981年に米軍の委託で行なわれた手指研究報告書(PDF)を参照しました。手のひらの付け根から中指の先端まではどちらも平均4インチ(10.16cm)とあります。中指の付け根から先端までの距離は、ジョージア工科大の調査では平均2.95インチ(約7.5cm)、米軍の調査では平均3.23インチ(約8.2cm)。Wirecutter編集部の2019年の審査員の平均は手のひらが4インチ(10.16cm)、中指の長さが3.2インチ(約8.1cm)、手を開いたときの小指から親指までの距離が8インチ(約20.3cm)なので、ほぼ平均のサイズの手と言えます。

マウスのワイヤレス接続の安定性を確かめる作業は、ゲーム用PCから電波レシーバー部分を3フィート(約91cm)以上離して使って調べました。するとバックアップでレシーバーをUSB 3.0のHDDの隣に差し込むと干渉が生じましたが、最終選考モデルはみなHDDの接続を切ったら干渉が止まりました。

(2019年の調査では全ゲーミングマウスのセンサをMouseTesterで調べましたが、全機種合格だったため、今回は全機種一律のテストは省きました。)


イチ押し: Logicool G502 Hero

20201115gamingmouse-lowres-6611
Photo: Michael Murtaugh
20201115gamingmouse_LogitechG502Hero_table

Logicool G502 Heroは幅広い層に人気のゲーミングマウスで、ほぼどんな手サイズと持ち方にもフィットします。キビキビ反応するボタンがたくさんついていて、ビルドは上質、RGBバックライト、ウェイト付きで重さも調整可能。しかも価格もリーズナブルです(米国では次点のオススメと2倍近い開きがありますが、日本はそこまでの差はありません)。ただ一部テスターからは、ボタンが多すぎて、持ってヘンだったという声も聞かれました。また、ゲーミングマウスの主流のメカニカルスイッチなので、悪条件が重なると誤作動が生じることもあります

Logicool G502 Heroのサイズと形状はどんなサイズの手にもフィットします。特につまみ持ち、かぶせ持ちの人に最適ですが、ボタンのレイアウトの関係で、Razer Basilisk V2より指を置ける面積は狭くなっています。何も考えずに構えて、G502 Heroのデザインが意図した位置に指が落ち着かない人は、およそ快適とはほど遠いマウスです。過去の審査テスターの間でも好き嫌いがキッパリ分かれましたが、執筆時点ではAmazonの評価は星4.4つで、英語版は3,800件以上、日本版では1395件もレビューがついています。見た目そっくりの前モデルもレビューは3400件(英語版)。

Amazonの評価もそれなりに問題はあるけど(サクラステマの問題がある)、購入者のレビューに全部目を通してみた感じでは、持ち心地がいいという評価が圧倒的大多数を占めました。

20201115gamingmouse-G502Hero
G7とG8のボタンに面積をとられて、人差し指で押す左クリック用ボタンが狭くなってる
Photo: Michael Murtaugh

G502 Heroのボタンは12個で、カスタマイズ可能なボタンはうち11個。イチ押しのなかでは最多です。ボタンが多いほどゲームの操作性は上がりますが、ほかの用事でマウスを使うときにはボタンが邪魔と感じるかもしれません。左のボタンの隣にあるDPIサイクルボタン2つ(G7とG8)に指が届きづらい、このボタンがあるから人差し指で押す左クリック用ボタンが狭くなっているといった感想がテスターからは寄せられました。親指先端部のボタンを気に入る人は皆無で、親指をうんと伸ばさないと届かないというテスターさんがいるかと思えば、親指が長すぎてしょっちゅううっかり押してしまうと言ってるテスターさんもいる感じです。その点、Basilisk V2はボタンの数はほぼ一緒ですが、配置が違うので、どんな持ち方のときも、G502 Heroよりクリックする場所の面積は広く感じます。

20201115gamingmouse-G502Hero_2
持ち心地を考えたデザインなんだけど、G502 Heroは親指先端部のボタンがテスターに不評だった
Photo: Michael Murtaugh

G502 Heroのボタンはみな、カチッとしっかりクリック感が好評です。いずれもメカニカルスイッチ(ゲーミングマウスは大体そう)のボタンです。ほかのマウスのメカニカルスイッチより不具合発生率が高いとは思いませんが、 1回クリックしたのにダブルクリックになるチャタリングは一般に、ゲーミングマウスが寿命前に使えなくなる一大要因として広く報告されているものです(詳しくは下記の「買うのをやめるほどじゃないけど気になる点」の項目を参照)。重量感のある金属製スクロールホイールはラチェット的な引っかかりがあります。(この記事みたいな)長文の文書で作業することが多いと、ラチェット/スピン切り替えが欲しいところ。でもBasilisk V2のグリップ力が高いラバー製スクロールホイールに比べると、G502 Heroの金属製スクロールはグリップが弱くてチルトクリックしづらい面もあります。

G502 Heroは戦車のようなビルドで、そのクオリティは今年テストしたゲーミングマウスのなかでは最高でした。チープ感、スカスカ感、ミシミシ感ゼロ。重量も192gで一番重かったです。ゲーム中に持ち上げるのが大変なほどではないけど、軽いマウスが好きな人は、ほかのイチ押しに。

20201115gamingmouse-G502Hero_a
Logicool G HubソフトでRGBの色調は調整できます


20201115gamingmouse-G502Hero_b
底部の切り替えボタン以外は、すべてプログラムボタン


20201115gamingmouse-G502Hero_c
感度は好みで調整OK。レポートレートも変更できます。


20201115gamingmouse-G502Hero_d
オンボードメモリーモード。マウス本体に設定を保存して持ち運びたいとき便利


LogicoolのG HubソフトはWinとMac両対応。ボタンの再設定、マクロの保存、DPI感度レベルとレポートレート、光のエフェクトの調整、ゲーム別のプロファイル作成はこのソフトで行ないます。さらにオンボードストレージの設定を切り替えることで、マウス本体に設定を保存してほかのPCに持ち運ぶこともできますが、RazerのSynapseソフトにあるクラウドストレージのオプションはG Hubソフトにはありません。

20201115gamingmouse-G502Hero_e
G502は3.6gのウェートが5個ついてくる。イチ押しでウェートが付属するのはG502だけ
Photo: Michael Murtaugh

G502 HeroはDPI値とパームレスト部にあるGのロゴのRGBライトをカスタマイズできます。ほかのマウスの高級感漂うアンダーライトやスクロールホイールのライトアップに比べるとエフェクトは地味ですけど、マウスを握ってるときにも、光るロゴが100%隠れないのがせめてもの救いですね。テスト機では一番重いマウスでしたが、まだ重さが足りない人は同梱の3.6gのウェート5個で調整できます。

買うのをやめるほどじゃないけど気になる点

G502 Heroはボタンが多いので手に持つと違和感を感じる人もいます。 テスターの間では、Basilisk V2(ボタンの数はほど同じ)のほうが、もっと多くの手サイズと持ち方に対応しているという評価でした。

先ほども書きましたが、G502 Heroの金属製スクロールホイールは、重厚感はあるものの、グリップ感がイマイチでチルトクリックしづらい面があります。よくチルトクリックを使う人はBasilisk V2を検討してみましょう。

G502 Heroはメカニカルスイッチ搭載で、ここがシングルクリックをダブルクリックと誤認するチャタリングの不具合の原因になることもあります。ゲーミングマウスはまだメカニカルスイッチ採用のものが多いし、長年の購入者レビュー数千件を読んでみた感じでは、みなだいたい同じ頻度で同じ問題に直面しているようです。G502 Heroでも問題は報告されていますが、Wirecutter編集部が目を通した購入者レビュー全体に占める割合は微々たるもの。Logicoolに話を聞いてみたら、ダブルクリック誤作動の不具合は同社の2年保証でカバーされるというお話でした。リスクを背負いたくない人は、Razer Basilisk V2を検討してみてください。あちらは光学スイッチ採用で、今のところダブルクリック誤作動の報告は1件もないようです。まだ発売から日が浅いので購入者レビューがたまっていないだけかもしれませんが。

こちらもイチ押し:Razer Basilisk V2

20201115gamingmouse-RazerBasiliskV2
Photo: Michael Murtaugh
20201115gamingmouse_RazerBasiliskV2_table

多少割高でもいい人や、G502 Heroが在庫切れや値上げになっているなら、Razer Basilisk V2がおすすめです。見た目はG502 Heroソックリだけどボタンの配置がもっと優れているので、より広い範囲の手サイズと持ち方で快適に感じられるマウスです。光学スイッチなのでメカニカルスイッチにつきもののチャタリング問題もなし。米市場価格でG502 Heroと2倍近い開きがあるし、付属ソフトがmacOS非対応なので原文では「次にオススメ」になっていますが、総合点はこちらのほうが僅差で勝っています。

20201115gamingmouse-RazerBasiliskV2_1
左がBasilisk V2、右がG502 Hero。サイズとかたちはほぼ一緒
Photo: Michael Murtaugh

Basilisk V2のかたちはG502 Heroと瓜二つですが、ボタンの配置がいいので、大きめの手の人や、変な持ち方の癖のある人でもムリなく手に馴染みます。手が一番大きいテスターさんはBasilisk V2絶賛してました(逆にG502 Heroは毛嫌いしてた)が、それも同じ理由によります。ほかのテスターさんの間でもBasilisk V2のほうが、持ち心地に関してはG502 Heroより高得点でした。

20201115gamingmouse-RazerBasiliskV2_2
Basilisk V2のスクロールホイールは、金属製のG502よりグリップ感強め
Photo: Michael Murtaugh

G502 Hero同様、Basilisk V2もプログラムボタンは結構多いです。合計11個。ただ、11個目はマウスの底面左側についています。そのボタン(タスクごとのプロファイル切り替え用なので指が届かなくても問題はない)を除けばBasilisk V2のボタンはG502よりずっと詰まった感じがなくて指が届きやすいとテスター全員に好評でした。

Basilisk V2はさらに光学サムクラッチがついてきます。これもG502 Heroのサムボタンより使いたいときに簡単にONにできるし、うっかり押すミスも少なくて、嫌ならまるまる外せるので、好感度は上です。

20201115gamingmouse-RazerBasiliskV2_3
Basilisk V2は光学サムクラッチがついてくる
Photo: Michael Murtaugh


20201115gamingmouse-RazerBasiliskV2_4
嫌なら外して、付属のファバープラグを差し込めばOK
Photo: Michael Murtaugh

Basilisk V2のボタンはすべてカチッと押した感じがよくて、特にサムボタンのクリック感は病みつきになります。 また、Razer最新のオプティカルマウススイッチ(光学スイッチ)も入っています。Razerに取材してみたら、これはほかのメカニカルスイッチ搭載型ゲーミングマウスを苦しめるチャタリングの不具合を解決するために生まれた技術なのだとか。確かにRazerのオプティカルスイッチではまだダブルクリック誤作動の報告は見受けられません。もっとも、比較的新しい製品だからというのもありますよね。それに購入者からはほかの品質管理の問題を指摘する報告も散見されます。

20201115gamingmouse-RazerBasiliskV2_5
スクロールホイールの抵抗度は底面左側のちっちゃなダイヤルで調整できる
Photo: Michael Murtaugh

Basilisk V2のスクロールホイールはグリップ感の高いテクスチャーで、左クリック、右クリック、ダウンクリックに対応。何よりもうれしいのは抵抗度を調整できることで、これは底面左側のダイヤルで行なえます。ホイールは片側が抵抗大で歯車カリカリのラチェットモードで、もう片側が抵抗ゼロのフリースピンモード。この強度を好みやタスクに合わせてダイヤルで調整できるんです。テスター数人からは上部のプラスチックがG502 Heroや無線マウスBasilisk Ultimateのプラスチックほど滑らかじゃなくてチープに感じるという意見もありました。確かにG502 Heroほど重さや重厚感はないけど、Basilisk V2にはRazer DeathAdder V2Viperで感じるスカスカ感、チープ感、ガタピシ感はなくて、ずっと何年もゲームで使える頑丈なマウスです。

20201115gamingmouse-RazerBasiliskV2_6
Synapse 3ソフトでBasilisk V2のボタンはプログラムできる


20201115gamingmouse-RazerBasiliskV2_7
感度レベルとレポートレートも調整可能


20201115gamingmouse-RazerBasiliskV2_8
光も調整可能。高度なエフェクトには別のソフトが要るけれど


RazerのSynapse 3ソフトは、Logicoolのカスタム用ソフトと長所と短所はやや異なるものの、良くも悪くもない感じです。Synapse 3では、全ボタンに操作の割り付けができるほか、ライトやBasilisk V2の感度、DPI調整幅をカスタマイズできます。縦横の動作に分けて感度を指定できる機能もあって、これはLogicoolのソフトにはないRazerならではの設定ですね。アプリ別にプロファイルも分けて設定できるので、ゲームごとに別々のDPIを指定も可能。PUBGからXCOM 2に移行するたびにいちいち感度を指定し直さなくてもいいし、Starcraftでサムボタンをマクロに設定してOverwatchではmeleeにしたりもできて、これはすごく便利です。

Synapse 3はmacOS非対応なので、マウスのカスタマイズではWindowsのパソコンが必要です。また、Synapse 3はゲストモードでも使えるので、Razerアカウントを作成しなくてもマウスのプログラムはできます。もちろん設定をクラウドに保存したいならアカウントは必要ですけどね。

Basilisk V2ではRazerのロゴとスクロールホイールのRGBライトを好みの光に変えて遊べます(ロゴのほうはマウスを持つと手の平にすっぽり隠れちゃうけど)。重さはG502 Heroより1オンス(約28g)軽め。ウェートは付属しません。


コスパ抜群のイチ押し:Logicool G203

20201115gamingmouse-LogicoolG203_1
Photo: Michael Murtaugh
20201115gamingmouse_LogicoolG203_table

最安で良質なゲーミングマウスを探しているなら、Logitech G203 LightsyncProdigyがおすすめです。種類はLightsyncとProdigy(日本正規販売なし)の2モデルがあってちょっと見分けがつかないけど、LightsyncはRGBカラーウェーブを選べる多色発光、Prodigyは1度に1色しか選べない単色発光という違いがあります。G203はセンサが正確で反応もよく、ボタンは確かな手応えでカスタマイズ可。安価な割には安っぽく感じません。大きさ、快適さ、ボタン数、ビルドの質はイチ押しに敵わないけど、この価格帯では歴代ベストのゲーミングマウスです。

20201115gamingmouse-LogicoolG203_2
Photo: Michael Murtaugh

G203はG502 HeroやBasilisk V2みたいなエルゴノミクスデザインではないし、ちいさくて背も低め。手の大きなテスターさんたちからは「もっと背が高かったらなあ」という声も出ましたが、もっと大きなエルゴノミクスマウスのRazer DeathAdder EssentialよりはG203のほうが人気でした。G203はかぶせ持ちの人には理想的とは言えませんが、テストでは、つまみ持ちの快適性は上々で、つかみ持ちにいたってはイチ押しよりよかったです。

20201115gamingmouse-LogicoolG203_3
G203はボタン少なめ。でもほとんどのゲームはこれで充分
Photo: Michael Murtaugh

G203のボタンは6つ。左サイドに2つプログラムボタンがあって、左クリック用、右クリック用、スクロールクリック用のボタンと、あとはスクロールホイールの下にDPI設定調整用のボタンがあります。G502 HeroやBasilisk V2よりだいぶ少ないけど、大体のゲームはこれだけあれば大丈夫です。どのボタンも指がすぐ届くし、かっちりとしたクリック感と満足感が得られます。メカニカルスイッチ採用マウスはどれもそうですが、G203もダブルクリック誤作動のリスクはあります。

20201115gamingmouse-LogicoolG203_4
G203の左のボタンは2つだけ。射撃ボタン、サムクラッチみたいな高級なものはナシ
Photo: Michael Murtaugh

G502 HeroやBasilisk V2の優れたラチェット型スクロールホイールに比べて、G203のラチェットモードはカリカリ感が薄いけど、ホイールはグリップ感が高く、クリックの反応は類似価格のDeathAdder Essentialより優れています。

コスパ抜群のイチ押しはプラスチック製でグリップの圧が強いとカタカタしますが、3、4千円ほどで買えますし、安価でありながらほかの安物みたいな粗雑さや使いにくさは感じません。何年でもゲームは十分楽しめそうです。

G502 Heroと同様に、G203もLogicoolのG Hubソフトが付属します。ボタンの動作、DPI、ライトはこれでカスタマイズできます。G502 Heroはオンボードのメモリースロットが5つもありますが、こちらは1つだけなので、ほかのパソコンに持ち運べるプロファイルは1個だけです。これに対し、直近のライバルのRazer DeathAdder Essentialはオンボードメモリが1つもないので、設定を保存するにはRazerのSynapseソフトにログインが必要です。

多くの安価なゲーミングマウスは、照明が完全に欠けていたり、DeathAdder Essentialのように1色のみを提供していたりします。

G203はロゴのRGBライト(手のひらで隠れて見えないけど)と、外周にぐるっとかっこいいライトが光るんですけど、これは好みでカスタマイズできます。格安ゲーミングマウスはライトが全然なかったり、あってもDeathAdder Essentialみたいに単色だったりするので、これはうれしいプラス。

コスパ度外視のイチ押し: Razer Basilisk Ultimate

20201115gamingmouse-RazerBasiliskUltimate_1
Photo: Michael Murtaugh Upgrade pick
20201115gamingmouse_RaserBasiliskUltimate__table

金は厭わない。邪魔なコードがないゲーミングマウスをくれ。そんな人にぴったりなのがRazer Basilisk Ultimateです。有線マウスのBasilisk V2とは、サイズから形状、スイッチ、ボタンの数と位置、カスタマイズできるホイールまで一緒です。試した無線マウスのなかでは一番快適で、しかもRazerのオプティカルマウススイッチ(光学スイッチ)採用。ソフトはRazerのSynapse 3です。Basilisk V2との一番の違いは、Ultimateの表面の滑らかなテクスチャーで、ずっと手触りがよく、チープな感じもしません。さらに有線マウス並みに高速&高感度で、接続落ちもなく、バッテリー駆動時間も申し分ありません。

20201115gamingmouse-RazerBasiliskUltimate_2
Basilisk Ultimate(左)のほうがBasilisk V2(中)、Basilisk X HyperSpeed(右)より表面が滑らか。サイズと形状は全部同じ
Photo: Michael Murtaugh

Basilisk UltimateはRazer独自の高速無線規格HyperSpeed採用。これはLogicoolのLightspeed規格同様に、高速で安定したワイヤレス接続を実現するために考案された規格です。テストでは、ドングルを差し込んだPCを約90cm離して置いて接続を点検しましたが、ラグも遅延も接続切れも起こりませんでした。仮に起こっても、USB 3.0接続端末はみな無線の干渉源になり得るので、USBドングルのエクステンダが付属するBasilisk Ultimateの場合は、これを使ってマウスを干渉源から遠ざけることができます(脚注1参照)。

20201115gamingmouse-RazerBasiliskUltimate_3
無線接続用トングルは底部に収納
Photo: Michael Murtaugh

初期設定では、 Basilisk Ultimateのレポートレートは1,000Hz(1ミリ秒置き)の頻度に設定されています。これは有線ゲーミングマウスと同じ頻度。ラグや遅延は一切なしでした。Rtings.comの遅延テストではBasilisk Ultimateのほうが一部の有線マウスより若干高速という結果が出たほどです。底部に2.4GHzのUSBドングル収納ポケットがあるのも、マウスを持ち運ぶとき紛失予防になって助かります。

ライトをOFFにして規定値1,000 Hzで使用したときのバッテリー駆動時間は公称100時間。満充で空になるまでの時間を測るテストはできませんでしたが、ゲームをしないときにはライトをOFFにしてレポートレートを500Hzか125Hzに下げる、この対処でバッテリーの減りは抑えることができます。Basilisk Ultimateのバッテリー残量はRazerのSynapseソフトで確認できるし、マウスがスリープモードや省電モードに入るまでの時間も調整が可能です。また、Basilisk Ultimateは充電ケーブルが入ってくるので、これをマウスに差し込んで充電しながら有線モードで使うこともできます。充電スタンド付きバージョン(翻訳段階で16.980円)もあるけど、それじゃなくても高いマウスがもっと高くなっちゃうし、スタンドに置くと、マウスのながら充電はできなくなります。

コスパ抜群無線マウスのイチ押し:Razer Basilisk X HyperSpeed

20201115gamingmouse-RazerBasiliskXHyperSpeed_1
Photo: Michael Murtaugh
20201115gamingmouse_RazerBasiliskXHyperSpeed_table

安さを求めれば、多少の妥協は必要。その点、Basilisk X HyperSpeedならボタンと機能を削ぎ落としながらも、快適な持ち心地と優れたパフォーマンスを残しているので、これ以上ない選択肢です。形状と表面のテクスチャーは有線版のBasilisk V2と同じですが、違いはいろいろあります。たとえばサムクラッチがなくて、スクロールホイールはカスタマイズできず、発光もないし、ボタンは左クリック用、右クリック用、左サイド2個、スクロールクリック用、ホイール下のボタンの計6個だけです。また、Razer最新の光学スイッチではなく、こちらはメカニカルスイッチ。理由をRazer社に取材したら、光学スイッチは電力食いなので、敢えて採用を見送ることでバッテリー持ちを長くしたということでした。メカニカルということになると、例のダブルクリック誤作動の心配もあります。

20201115gamingmouse-RazerBasiliskXHyperSpeed_2
X HyperSpeedはV2やUltimateほどボタンが多くない
Photo: Michael Murtaugh

Basilisk X HyperSpeedは2.4GHzのUSBドングルで接続できます。Basilisk Ultimateと同じく、Razer独自の高速無線規格HyperSpeed採用。ドングルを差し込んだPCを約90cm離して置いても、接続の問題は発生しませんでした。もし希望なら、Bluetoothで接続してもOKです。Rtings.comの遅延テストではUSBドングルが10ミリ秒、Blootoothは12ミリ秒という結果だったので、たぶんゲームより仕事向きですね。Basilisk X HyperSpeedはエクステンダが付属していませんが、接続が不安定でなんとか解消したいなら、別売で安く売ってます(Amazon日本版では見つかりませんでした)。

20201115gamingmouse-RazerBasiliskXHyperSpeed_3
X HyperSpeedの場合、USBドングルは中に収納
Photo: Michael Murtaugh


20201115gamingmouse-RazerBasiliskXHyperSpeed_4
X HyperSpeedはサムクラッチなしだけど、左のボタン2つはプログラムボタン
Photo: Michael Murtaugh


Basilisk X HyperSpeedは上蓋を外すと、単三電池1本とUSBドングルの収納ポケットが出てきます。公称のバッテリー駆動時間はUSB接続時最大285時間、Bluetooth接続時最大450時間(ともに1,000Hz)。Basilisk X HyperSpeedは内蔵バッテリではなく単三電池なので、RazerのSynapseソフトでバッテリー残量は表示されなくて、Wirecutter編集部でも新品の電池を差し込んでゼロになるまでの時間は計測できませんでした。な割合の見積もりを提供することはできませんし、我々はマウスのフルバッテリ寿命を自分自身でテストすることができませんでした。Basilisk X HyperSpeedは有線モードでは使えないし、ケーブルを差し込んで充電もできません。単三電池がなくなったら交換して使うかたちになります。

メカニカルスイッチとダブルクリック誤作動は気にすべき?

ゲーミングマウスが寿命より早くおかしくなってしまう場合、一番よくある原因はボタンの下にあるメカニカルスイッチの故障です。スイッチ内部の接合点が劣化して、1回クリックしただけなのにダブルクリックと誤認してしまうんですね。この不具合は、湿度や押し加減などの付帯状況が原因で起こることもあれば、普通に使ってても起こることもあります(表計算やFacebookのときには、ゲームのDota 2ほどガシガシ高速連打しないので出にくいだけで、普通のマウスでも同じ現象は起こります)。ゲーミングマウスの設計が専門の人に話を聞いたら、無線マウスは(バッテリーの減りを抑える目的で)電圧が低くなっているので、スイッチの腐食が早まる場合もあるということでした。

ゲーミングマウスのレビューを数千件読んでわかったのは、どんなブランドのメカニカルスイッチのゲーミングマウスにも起こりうる現象だということです。ただ、実際に不具合が起こる人の割合は比較的少数ですし、メーカー側の保証でカバーされるので、故障したマウスは交換に応じてもらえるようです。なのでメカニカルスイッチ採用だから審査の対象から外すということはせず、文中で注記するのみにとどめました。また、初期のスイッチ不良があまりにも多いと問題ですので、購入者によるレビューをチェックして、そういうゲーミングマウスがないか確認に努めました。

今もメカニカルスイッチ採用のメーカーさんがほとんどですが、Razerのように光学式スイッチに移行したところもあります。光学式スイッチに関しては、ダブルクリック誤発動の報告はまだ見受けられませんが、発売から1年も経っていないので、まだなんとも判断がつきません。光学式は光学式で別の品質管理上の不具合の報告も見られました。

まだまだいる! 注目のライバルたち

Razer DeathAdder Essential(日本未発売)は、Logicool G203ほど小型じゃない昔ながらのDeathAdderの形状が好みなら、値ごろで満足のいくオプションです。コスパ抜群のイチ押しに選ばなかったのは、標準の大きさの手にはやや大きすぎるから。あとスクロールホイールのクリックではもっと力が要ります。オンボードメモリーがないので、設定はSynapseで保存しないとほかのパソコンに同期できません。RGBライトもないですけど、価格の割には内容充実のゲーミングマウスです。

Logitech G305 Lightspeed(日本ではLogicool G304 Lightspeedが対応製品)は、Logicool G203とサイズ、形状、ボタンの配置、クオリティが非常に近いので、無線マウスが欲しくて、つかみ持ちや小型マウスが好みの人は、Basilisk X HyperSpeedよりこっちのほうがいいオプションです。X HyperSpeedはもっと幅広いサイズの手と一般的な持ち方の人にぴったりで、仕事で使うときにはBluetooth接続もできますが、G305 LightspeedはUSBドングルの接続ONLYです。

Logitech G502 Hero Lightspeed Wireless(翻訳段階で14,900円)はイチ押しのG502 Heroの無線マウス版。Basilisk Ultimate(翻訳段階で16,980円)とだいたい同じ価格帯ですし、Ultimateが在庫切れで、もっと安いBasilisk X HyperSpeedなどにするのも気が退けるなら、次点ベストの無線ゲーミングマウスです。ただ、ボタンがありすぎて快適なグリップが探しづらいのと、メカニカルスイッチなのでダブルクリック誤作動の恐れがあるのが有線バージョンと共通の悩み。ビルドの質が有線バージョンほどよくなくて、全金属の頑丈なスクロールホイールもないのは、無線バージョンだけの弱点です。

その他のライバル大集合

無線マウス

ファンの多いクラシックなDeathAdderの形状ですが、Razer DeathAdder V2はチープでスカスカな印象です。もっと安いDeathAdder Essentialですら、これよりは丈夫。

イチ押しほどの持ち心地じゃないとテスターさんたちに評価されたのは、Logicool G403 HeroLogicool G Pro HeroRazer Viper 。持ち心地に難ありと評価されたのは、SteelSeries Sensei TenCorsair Glaive RGB ProLogitech G MX518(日本未発売)Microsoft Pro IntelliMouseです。

Corsair Nightsword RGBはサイドボタンにもっさり感があって、サムレストが邪魔になって自分たちの手ではクリックしづらく感じました。HyperX Pulsefire Raidはサムボタンあり過ぎで、区別がつかないのが難点。

Cooler Master MM711は小型で、テストしたなかでは最軽量ですが、独特のハニカムデザインは手の汚れが中に入ると、お手入れが大変です。

格安有線マウス

SteelSeries Rival 3はジャストフィットなサイズだけど両手利き用マウスなので、イチ押しマウスほどには、右利きの持ち方を想定した構造にはなっていません。サイドボタンはもっさり感があって、スクロールホイールは簡単にクリックされ過ぎる嫌いアリ。SteelSeriesソフトはG HubやSynapse 3に比べるとやや分かりづらい感じがしました。

Razer DeathAdder V2 MiniはDeathAdder V2並みのチープ感。ちょっと小型過ぎます(自分は平均よりちいさな手なので、クラシックなDeathAdderは少し大きすぎます。それでもMiniは小さすぎる印象でした)。

テスターさんたちに持ち心地が不評だったのは、Razer Viper MiniCorsair Harpoon RGB ProCorsair M55 RGB ProHyperX Pulsefire Core

無線マウス

Razer Deathadder V2 Proは有線マウスのDeathadder V2と似ています。Basilisk UltimateやG502 Wirelessと比べるとチープ感があって、Basiliskのようにスクロールホイールの調整もできません。

Razer Naga Proは持ち心地は◎。サムボタンがもっと欲しいなら、3つのカスタム可能なサムグリップのボタンレイアウトを変更することもできます。Basilisk Ultimateのほうが持ち心地は上で、サムボタンも簡単に見分けて押せるし、スクロールホイールも調整できますけどね。

Basilisk UltimateやG502 Wirelessと比べると、SteelSeries Rival 650 Wirelessは持ち心地は今ひとつで、一部のボタンは不便な位置にあり、バッテリーの減りが早く、ドングル保管場所もありません。120ドル(日本は翻訳段階で13,155円)の定価ではコスパが悪いけど、割引セールなら検討価値あり。

Logicool G703 Lightspeed Heroは前回の無線マウスのイチ押しですが、 つまみ持ちで持ちやすいと答えたのは、一番大きな手のテスターさんだけ。かぶせ持ちの人や手がM、Sサイズの人は持ちにくいと答えています。ドングル保管庫はありません。ボタンのクリック感と反応もBasilisk UltimateやG502 Wirelessに比べると今一歩。

テスターさんたちの評価では、Logitech G Pro WirelessはBasilisk UltimateやG502 Wirelessより持ち心地が今ひとつ。メカニカルスイッチなのでダブルクリック誤作動のおそれもあります。

Razer Viper Ultimateはチープ感あり。120ドル(翻訳段階で13,480円)でこれはない感じです。

テスターさんに持ち心地が不評だったのは、Logicool G903 Lightspeed Wireless

HyperX Pulsefire Dartはレザレットグリップで、手あかのお手入れが大変かも。ドングル保管庫なし。

Corsair Dark Core RGB Proは重すぎます。テストでは机の上の滑りが悪かったです。

格安無線マウス

HP Omen Vectorワイヤレスマウス(日本は12月発売)は妙に長くて大きいのでフィット感が今ひとつ。

Cooler Master MM831(日本未発売)は大きな手だと狭すぎて、通常Basilisk X HyperSpeed(翻訳段階で6.980円)やG305より割高です。

Logitech G603 Lightspeedは持ちにくくて重いマウス。表面とDPIボタンが安っぽく感じます。

Razer Atherisはありんこ用マウス。めちゃちっちゃい。

20201115gamingmouse-RazerAtheris
Razer Atheris は2020年試したなかで一番のミニサイズ。平均より小さい手なんだけど、まだちっちゃく感じる
Photo: Kimber Streams

脚注

  1. USB 3.0のポートと端末からはラジオ波ノイズ(radio-frequency noise:PDF)が出るため、2.4 GHz幅のワイヤレス接続端末の動作に影響が出ることがあります。ノイズの発信源はPCのポートか接続端末側のポート、あるいは両者を結ぶケーブルです。

参考資料

1. Chris Hoffman, Mouse DPI and Polling Rates Explained: Do They Matter for Gaming?, How-To Geek, July 3, 2017

2. Our Click Latency Tests and Scores, Rtings.com, December 11, 2019

3. Hand Anthropometry, Georgia Tech Research Institute

4. Robert M. White, Comparative Anthropometry of the Hand (PDF), US Army Natick Research & Development Laboratories, December 2, 1980

5. Overwatch Pro Settings and Gear List, ProSettings.net

6. USB 3.0 Radio Frequency Interference Impact on 2.4 GHz Wireless Devices (PDF), USB.org, April 1, 2012

©2020 WIRECUTTER, INC. A NEW YORK TIMES COMPANY.

    あわせて読みたい