AirPods Maxを高級ヘッドホンと比べると見えないものがでてくる

  • 23,938

  • author 武者良太
AirPods Maxを高級ヘッドホンと比べると見えないものがでてくる
Photo: 武者良太

iPhoneとの組み合わせが、1つのリファレンスになるという思いがあります。

改めて、AirPods Maxを3行で振り返ってみましょう

1. 税別6万1800円です。

2. ワイヤレスノイキャンヘッドホンです。

3. アップルデバイスに最適化されています。

僕個人としては最初、6万円超えのプライスなのにAirPods Maxは音質がイマイチ。という判断をしました。でもテープ時代からのオーディオ好きで、仕事で20年以上オーディオ・AV機器を評論してきた立場から考えると、この判断はマジョリティではないなとも感じています。

というか音質という一つの側面だけを見て、AirPods Maxを判断しちゃもったいないなと。

キリッキリに音質を追求するハイエンドオーディオの世界は、いうなればマニュアルミッションのスポーツカーのよう。シビアなセッティングを繰り返すことで、より高いパフォーマンスを出せるようになるもの。しかし燃料(音源)、チューニング(機器との相性)のバリエーションは無限大といえるほど。高価なアイテムを買ったからといって、ポン付けで高音質再生ができるかといったら、答えはノー。ハマるとそのプロセスが楽しいんだけどね。ニッチofニッチです。

対してAirPods Maxが目指しているのは、テスラのようなものなのかなって。基本的にデバイス側にお任せで、iPhoneと合わせればアップルのサウンドエンジニアが想定したパフォーマンスが誰でも出せるという世界です。このセットだったら買って間違いないといわんばかりに。

またアップルは、スタンダードなストリーミングコンテンツこそ多くの人の手が届き、楽しんでもらえるものと判断しているっぽい。ハイエンドオーディオは解像感を重視したことで、圧縮音源を鳴らすとキツい音で聴けたもんじゃなくなってしまいがちですが、AirPodsファミリーやHomePodシリーズはマス=大衆に行き渡っている音源を気持ちよく聴けるように仕立てているもの。

最先端の技術を使いながら、アウトプットされるものは尖った空域に住む人々ではなく、野にいる多くの人が「これはいいものだ」と感じるもの。これ、アップルの勝ち筋戦略なんでしょうね。

だから思うのです。AirPods Maxによってより多くの人がアップルの目指す音に触れ、それが生活の一部となって、音楽業界としてもリファレンスの1つとなって、AirPodsファミリーで心地よく聴ける音楽や動画が増えていくんじゃないかなって。

考えすぎかなー。

Source: アップル

    あわせて読みたい