こんな防犯カメラを待っていた! Anker EufyCamレビュー

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こんな防犯カメラを待っていた! Anker EufyCamレビュー

こないだ午前4時前に銃声が聴こえて焦った焦った。

ご近所さんが時刻を正確に覚えていて、別のご近所さんがベランダの防犯カメラを確認したら、一部始終が録音されていて…。結構記憶と違う点もあって、あーこういうときはカメラ最強だなーと実感したところです。

散歩しているところをカメラでだれかに見られるのは嫌だし、自宅のカメラで個人情報を企業にスクレイプされてプライバシーで商売されるのも嫌だけど、ここに紹介するAnker(アンカー)の最新防犯カメラ「EufyCam 2C Pro」は、その点、HomeKitで映像をロックできるので安心です。

カメラはアップルのHD版「HomeKitセキュアビデオ」に対応しており、2K録画が可能で、バッテリーは半年もちます。端末内蔵のAIで人を検知して、泣いているかどうかもわかるってことになってますが、これについてはやってみたけどウソ泣きのせいか検知できませんでした。『UP』導入部思い出して泣いてもダメだった…。今回試した2パックはカメラ2台とHome Base 2というブリッジがセットになって320ドル(約3万3000円・日本未発売)。ブリッジはアップルのワイヤレスルータAirport Time Capsuleを少しちっちゃくして先を細くしたような形で、白のプラスチックのところにカメラを装着できます。どこから見てもカメラなので隠し撮りはムリですね。

マウントは4つのパートにわかれていて、壁にねじで固定して、ボールジョイントで角度調整が可能で、カメラもアームにねじで留めます。手軽なんだけど、盗もうと思えば簡単に壁からボロッとはずせるのが不安。わざわざ防犯カメラ盗む物好きもいないよなあ…とは思うけど、わかりませんよ。いるかもしれない!

EufyCam 2C Pro

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これは何?

AnkerのEufy監視カメラ。HomeKit Secure Videoとローカルストレージに対応

価格

$320(カメラ2台+ハブ付き)

好きなところ

設定がかんたん。手堅い機能、充実のHSVサポート

好きじゃないところ

HSVサポートのファームウェア更新が見つかりづらい。2KはEufyアプリがないとダメで、1080pと目に見える違いはない

「HomeKitセキュアビデオ」との互換性あり

Eufyがサイトで打ち出している最大のセールスポイントはプライバシーで、手にとってみたいと思ったのもそれが主な理由です。Amazonの監視カメラ「Ring」はジョージ・オーウェルが「1984」で描いた監視社会みたいだって何度いているのでもう耳タコかもですけど、カメラはやっぱりローカルストレージ、暗号化されたフィードがあったほうがいいし、本人同意なしに録画にアクセスしないという保証がないカメラはあまり買いたいとは思いませんからね。

Ankerが言うようにプライバシー万全なのか点検するとき、僕が何よりも重視したのは、アップルの監視カメラ用プラットフォーム「HomeKitセキュアビデオ」との互換性でした。これが使えると、撮ったビデオはエンドトゥエンドの暗号化を使ってクラウドのストレージに10日間保管できるんです。しかも100GBか2TBのiCloudストレージプラン利用料を払えば追加利用料はかかりません。メーカーさんのアプリをダウンロードすることなくカメラが使えるなら、これも大きなボーナスポイントなのだけど、使ってみたEufyCam 2C Proの採点結果はどうかというと…。

可もなく不可もないBでした。設定は簡単です。自動音声の女性の声はキンキン響くので、人が寝静まった夜中は避けたほうが無難ですけどね。 iOS Homeアプリだけで設定は全部できたんだけど、カメラで捉えられる映像がめちゃ短くて、録画できたとしてもせいぜい5秒が限界。動体検知も不安定で、正常に稼働するのは全体の50%です。ちょっと検索してみたらよくある問題みたいで、Eufyサポートにメールで問い合わせて、非公開のファームウェア更新をリクエストすることで解決しました。Eufyから夜のうちに連絡があってアップデートをプッシュするとのこと。朝目覚めたら無事アップデートできて、HomeKitセキュアビデオをちゃんと連動させることができました!

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Photo: Wes Davis/Gizmodo

HomeKitセキュアビデオってどう使うの?という人も少なくないと思います! アップルのサポートページを見てもあまりくわしく書かれていませんしね。でも覚えておきたいポイントは簡単。録画は最大1,080pでiCloudのストレージに録画の容量はカウントされないってことと、録画確認はHOMEアプリの「よく使うカメラ」でできる!ということです。動体検知の処理は、自分で選択したHome Hubで全部行われます。僕が選んだのはHomePod。アップル曰く、これで動画の暗号化が破られることはないとのことなので、理論上は本人と本人が許可した相手からしか見られない仕組みになっています。顔認識(これも処理はローカル)も照合先に使うのは、自分で選択したiCloudフォトライブラリで、精度もライブラリの精度並みでした。HomeKitセキュア用ルータがある人は、カメラの接続範囲をLAN内に制限できます。Home Base 2のステータスを示す青色ライトが怒ったみたいな赤に変わることを除けば、制限しても特に支障はありません。ただEufyアプリの機能は使えなくなります。

バッテリーの減りは恐ろしく早い

HSVもナイスなんだけど、なんせiCloudはiCloudなので、ネット接続速度に関係なく動画の読み込みは遅めです。また、iCloudから動画を一括ダウンロードできないので、1本1本、シェアのアイコンをタップして、「次」をタップ、そして保存先を選んで…という手順を繰り返さなけばなりません。

Eufy Securityアプリを並用すると、ローカルストレージ(最大16GB)が自動保存先になりますが、これだとカメラのバッテリーがみるみる減っていきます。最初は原因がわからなかったんですが、Eufyアプリを開けてビックリで、大体3 ~5分に1本のペースで録画するんですよ。Homeアプリ内の状況にお構いなしに。どうやらHSV使用中、Eufyは全モーション撮影する初期設定になるので、下手するとライブ配信状態です。

どれくらいバッテリーが減るかというと、HomeKitを使って4日でカメラは2台とも残量50%に減ってました。ユーザー側で別のものに交換できないので、バッテリー寿命を心配する声もあるようです。でもまあ、電子タバコと同じ充電池で、何百回も充電できるので僕はあまり心配していません。ちなみに充電はmicro-USB経由です。

カメラは一度HSV抜きでも使ってみましたがすごく良かったです! Eufyアプリは使いやすくて、Home Base 2のローカルに保存されるので、動画も素早く見られます。家のネットワークにつないでいないときでも読み込みが速くて、iCloudより断然上。

設定では、NASストレージ(使うのは従来型IPカメラ利用者におなじみのリアルタイム・ストリーミング・プロトコル)用のオプションもあって、録画時間をカスタマイズしたり、動画にタイムスタンプをつけるかどうか選んだり、カメラのステータスLEDを無効にしたり、動体検知の感度を調整したりできます。NASストレージの設定を別にすれば、考えなくても使える感じ。この手のものはなかなかこうはいかないのでうれしいですね。

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録画中はライトでわかる
Photo: Wes Davis/Gizmodo


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簡単にはずれる。泥棒が心配だけど便利
Photo: Wes Davis/Gizmodo


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監視中
Photo: Wes Davis/Gizmodo


カメラの目隠しになる場所にあんまり長いことボーッと突っ立ってると、けたたましくサイレンが鳴って、どけどけ~と知らせてくれます。耳障りな音じゃないけど焦るのでジオフェンシング、鳴るまでの待機時間は忘れずに設定して、クモがレンズを横切るたびに鳴るようなことがないようにしましょう。自分はオフにしています。どうせおんなじ茂みや木の動きに反応して毎日のように鳴るとわかっているので。ご近所さんはやさしいから文句とか言わないだろうけど、心のなかでは一生恨まれちゃいますからね。

映像クオリティはまだ進化の余地あり

「フラッドライトや2方向音声の話はまだ?」…そうなんですよね。これはEufyアプリ経由じゃないと使えないので、つい後回しになってしまいました。どちらもHomeアプリでは使えません。同様にHomeKitセキュアビデオは1,080pまでしか対応していないので、フル2K撮影もEufyアプリ限定の機能となります。これは要注意な点ですね。

2Kに関しては、eufyCam 2C Proと最大1,080pのNetatmo Presenceを隣に並べて比べてみました。Netatmo Presenceは業界に先駆けてHSVサポートをウリにしている(内容はまだ伴っていない)先駆的な製品です。比べた感じでは、Eufyのほうが現実に忠実な色を捉えており、露出コントロールも上で、白飛びや黒つぶれがないように感じました。ただ解像度こそ2,304 × 1,296ですが、eufyCam 2C Proはカメラを向けてすぐ、Netatmoほど細かくディテールを捉えられません。

以下の1枚目と2枚目は、妻の車がフレーム外に移動したシーンなんですが、ご覧のように、eufyCam 2C Proはピントが合うまでに時間がかかって、最初ブレブレです。ピントが合うとクッキリになるんですが、逃げ足の速い犯人は車のナンバーがぼけぼけのうちにブーッと走り去ってしまいそう。これは重要な違いですよね。ただ、ナイトビジョンはeufyCamのほうがNetatmoよりずっと優勢で、もっと遠くまで撮れるし、ディテールの出方も上なんですね。唖然とするほどの差です。

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Eufyは画質が粗いことも
Photo: Wes Davis/Gizmodo


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日中は競合Netatmo Presenceのほうがクッキリ!
Photo: Wes Davis/Gizmodo


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でも夜間はEufy強し。ゴミ箱までわかる
Photo: Wes Davis/Gizmodo


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Netatmoはほぼ黒つぶれ状態
Photo: Wes Davis/Gizmodo


家庭用防犯カメラはどれも一長一短で、ある程度の妥協は必要なもの。でも、eufyCam 2C Proは機能もシステムも結構いい線いってます。設定とインストールは何も考えなくてもできるし、(防犯カメラの)映像はきれいで、機能は全般的に安定しています。しかもプライバシーが守られた環境で簡単に使えるので、こういうのを気にする人にはかなり満足行くカメラと言えます。最大の不満点は、2KもHDとたいして違わないので、それだけで100ドル(1万円ちょい)高くなるのはどうかなあ…ということかな。

5秒でまとめると

1. HomeKitサポートは◎。ファームウェア更新さえクリアできれば動作は快適。

2. 2Kで見れるのはEufyアプリ内だけ。

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