これはありか、も。
詩。作者の感性をそのまま文字にしたようで、その表現がシンプルなものから複雑なものまでたくさんあります。読む側の心持ち(タイミングや環境)によって、ストンっと胸に落ちてくるような感覚のする詩に出会うことってありますよね。一方で難解すぎてさっぱりって詩もありますけど。さて、Googleの人工知能が作る詩はどちらでしょう。
GoogleのAI詩人Verse by Verseは、ユーザーの好みに応じて詩を作りだします。ユーザーの好みは、ウィリアム・カレン・ブライアントやロバート・リー・フロストなど実在した詩人の中から好きな詩人などを選んで反映させます。リストにある中から好きな詩人を選び(最大3人)、次に詩のスタイル(四行連句・二行連句・自由詩)、1行の単語数、リズムを選べば創作スタート。Googleの文章予測変換機能の詩人ヴァージョンとでもいいましょうか。

例えば四行連句の場合、最初の1行をユーザーが好きに入力すると、選択した3人の詩人それぞれのスタイルでそれに続く2行目の文章をいくつか挙げてくれます。3行目、4行目も、3人の詩人のおすすめの中から選べば詩は完成。最後にユーザーがタイトルをつけると、詩をコピーしたり、カードのようにデザインを加えて画像としてダウンロードしたりできます。完成した詩は、あくまでもVerse by Verseで作ったユーザーの作品。選んだ詩人はインスピレーションという扱いになっています。あ、今のところ対応しているのは英語のみ。
AIにも詩心はある
以下、米Gizmodoが作ってみた作品です。
タイトル:Twitter dot com
I will ne’er log off(私は決してログアウトしない)
Pretend to let me like the bird(私の鳥好きを許すフリをして)
If I could ever hide my littleness,(もし私が自分のちっぽけさを隠すことができるなら)
Right would it be my misfortune(それはただ私の不幸となるわ)
影響された詩人:リディア・シガーニー、エドウィン・アーリントン・ロビンソン、エイミー・ローウェル
タイトル:Verse by Verse
Google(グーグル)
What is the song that speaks the sea(海を語る歌は何かしら)
Around the strain and murmur of its hum?(その鼻歌の緊張感とせせらぎにのせて?)
Soft voices like the infinite host at rest,(休息する無限の主人のような柔らかい声)
影響された詩人:ウィリアム・カレン・ブライアント
AI詩人と言われると「また禍々しいやつ来るんじゃないの?」と身構えますが、完成作品はけっこうあり。ありよりのあり。Twitterの詩、結構好きですけどね。詩というものがもともと持つ自由さが、ありと思わせてくれるのかもしれませんね。
Source: Verse by Verse