HomePod miniレビュー:スマートホームのコントロールはこれで完ぺき

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HomePod miniレビュー:スマートホームのコントロールはこれで完ぺき
Photo: Alex Cranz - Gizmodo US

音がいいだけじゃない。

Apple(アップル)から小さいほうのスマートスピーカー、HomePod miniが発売されました。右へならえでとりあえず小さいスマスピ出しやがって…と思われた方もいるかもしれませんが、米GizmodoのAlex Cranz記者のレビューによれば、Echo dotでもNest miniでもなくHomePod miniがベスト、と思える理由があるようですよ。


100ドル(日本価格1万800円)のHomePod miniはEcho Dotより50ドル、Nest Miniより75ドル高く(訳注:日本ではそれぞれ約5,820円と4,750円の価格差)、Nest Audio(日本価格1万1550円)と同価格です。ただそこに内蔵された音声アシスタントのSiriはライバルたちほど賢くなく、音質だけが取り柄のようにも見えます。形が独特で、好みが分かれるかもしれません。でも私はHomePod miniが好きすぎて、2台目を買いたい気持ちを必死に抑えているくらいです。このApple最新のスピーカーこそ、私が長年待望していたスマートホームのブレーンだと感じているからです。

HomePod miniは、Echo DotやNestといったスピーカーと並べて比較されがちです。HomePod miniには360度オーディオがあるけどEcho Dotにはありません、じゃあどっちを買いましょうか、みたいな。スマートスピーカーを買う目的は、単にキッチンタイマー代わりという人もいれば、声で音楽を操作したいからって人もいると思います。でもスマートスピーカーの本当の価値、そしてHomePod miniの存在理由は、スマートホームデバイスを操る能力にこそあるんです。

Apple HomePod Mini

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Photo: Alex Cranz - Gizmodo US

これは何?:Appleの一番小さいスピーカー。

価格:100ドル(日本国内価格1万800円)。

好きなところ:宣伝通りのことができること。HomeKit対応が完ぺき。AirPlay 2や他のAppleデバイスとの見事な連携。

好きじゃないところ:価格が50ドルか75ドル(約5,000〜8,000円)ならなおよし。マイクの感度がたまに高すぎること。オーディオサービスの対応範囲が狭いこと。


HomeKitの優位性

今年私は、新しい部屋に引っ越しました。そしてその機会に、それまでのGoogle AssistantとAlexa、Samsung SmartThingsが混在するスマートホーム環境から脱却して、AppleのHomeKitに一本化しようと決意したんです。

私はずっと、ものすごくシンプルにプロダクト管理できるHomeKitが好きでした。Samsungの仕組みとも似てるんですが、もっとユーザーフレンドリーです。GoogleやAmazonも強力なシステムを持ってますが、管理はたいへんだし、デザインは垢抜けないし、引っ越したときに元の家の情報を消して最初からやり直そうとすると(または今あるオートメーションを大きく変えようとするだけでも)たいへんです。

それに対しHomeKitは、とにかくちゃんと使えました。スマートホームシステムを使うコツは、完全に受け入れてしまうことで、私はHomeKitでそれを十分簡単に実現できました。照明をHueで、扇風機はDysonアプリで、TVはLGのWebOSアプリで…とバラバラに管理するのではなく、すべてをHomeKit経由で動かしたんです。Appleが公式サポートしてないプロダクトには、Homebridgeを使うのが便利でした。

なのでHomeKitを使ってるだけでもほぼ完ぺきにSonosやHueを動かせてはいましたが、ひとつ大きな問題がありました。iPhone経由で音声コマンドで動かそうとしても、全然使えなかったんです。私は普段Apple Watchを着け、iPhoneを持ち、iPadやMacBook Proも頻繁に使います。なので「ヘイSiri」と呼びかければどれかしらのデバイスが正しく反応して私の言うことを聞き、照明の設定を変えたり何らかのオートメーションを動かしたりしてくれるものと思いますよね。

でもSiriは、ちゃんと動いてはくれませんでした

Apple Watchの場合(私のはSeries 4です)、Siriを使うときはApple Watchを口元に持ってきて、そこに向かってディック・トレイシーみたいに話しかけないといけません。iPadもごく近くに持っているときだけです。MacBook ProのSiriは、だいぶ前に無効化してしまいました。なので私がメインで使えるのはiPhoneになります。マイクは通話にはいいかもしれませんが(ある友人からは、iPhoneで話すときのほうがどんなヘッドホンを経由するよりわかりやすいと言われてます)、離れた場所から使うときは全然うまくいきません。あるとき私はSiriに、妹の「Sloan Cranz」に電話をかけてと頼んだのですが、Siriは「Cranford Sloan」とか「Sloan Crank」はいないと言い、または「Victoria Song」に電話しようとすることもありました。

Siriへのコマンドを完ぺきに理解

そこでHomePod miniが救世主になりました。HomePod miniは、Siriを召喚する最高の方法です。私が母にHomePod miniで電話したときは、iPhoneで話してると思ったと言われ、でも食器を洗う水音は聞こえていませんでした。HomePod miniに照明シーンを設定してとかアルバムの音楽をかけてと頼むと、そのコマンドも全部理解されているようでした(この点完全にサポートされるには、Apple Musicへのサブスクリプションが必要です。SpotifyのストリーミングにはAirPlay 2を使います)。また私がクローゼットに頭を突っ込んで天気や時刻を聞いても、もう1回言って? なんてこと言われたことはありません

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HomePod miniで電話するとHomePod Miniの画面が光り、iPhoneをそこにタップすると通話を引き継げます。この方法を何回もやっていると、たまに切り替えがうまくいかないことも。通話デバイスの切り替えはiPhoneの電話アプリからも可能です。
Photo: Alex Cranz - Gizmodo US

実際HomePod miniのマイクは、感度がよすぎることすらあります。AirPods Proを装着した状態でSiriに誰かに電話をかけてと頼むと、AirPods ProじゃなくHomePod miniが反応するんです。なのでAirPods Proを使って電話したいときは家を出るか、コマンドを小声で言うようにしてるくらいです。Siri内蔵プロダクトが複数ある場合にどれを立ち上げるかは、最後に使ったデバイス・一番アクティブなデバイス・近くにあるデバイス、といったいくつかの基準で判断しているようです。今後のアップデートで、AirPods Proに小声で話しかけなくてもいいようになればと思っています。

マイク感度がよすぎるのはセキュリティ的には若干心配になりますが、Siriのいいところは、メジャーな音声アシスタントの中では一番セキュアだってことです。他のプラットフォームではアシスタントを賢くするためにユーザーのプロフィールを構築しますが、Siriはすべてのデータを匿名化することになっています。つまりSiriは音声アシスタントの中で一番おバカなのですが、それでも重要なリクエストには応じてくれるってことです。照明シーンの設定、音楽の再生、外の気温を教える、といったことはみんなやってくれます。

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コードは外せないので、微妙な場所に設置するときはこれにつまづくかもしれません。
Photo: Alex Cranz - Gizmodo US

スピーカーとしてはどう?

でも私はすでに家中でSonosを使っているので、Siriが私の理解を深めるためにとか、スピーカー通話がもっと簡単だからとかいう理由でHomePod miniを買うのはぜいたくすぎるかもしれません。そしてスピーカーとしては、HomePod miniは別に問題はありませんが、200ドル以下では一番音がよいSonos Oneとはレベルが違います。HomePod miniはたとえばThe Walker Brothersの『The Sun Ain't Gonna Shine Anymore』みたいなウォール・オブ・サウンドの曲のノイズをSonos Oneほどうまく再現できません。低音はたっぷり(Sonos One以上に)聞こえますが、音の豊かさが抜けていて、私は音楽を聴く目的ではSonos Oneに戻ってしまいます。でもSonos Oneは、HomePod miniより100ドル高くなっています(日本の公式価格では約1万5,000円の差)。そして50ドル(日本価格4,980円)のEcho Dotみたいなスマートスピーカーに比べると、HomePod miniはもっとちゃんとしたよい音です。

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HomePod miniの音は、100ドル(日本だと約1万5,000円)高くドライバーも大きいSonos Oneとは比べものになりませんが、それでもなかなかよい音です。
Photo: Alex Cranz - Gizmodo US

でもHomePod miniはただのスピーカーではなく、スマートな機能を備えています。Sonos同様、HomePod miniはAirPlay 2をサポートし、オートメーションやシーンの中に音楽を織り込めて、しかも設定はものすごく簡単です。設定にはiPhoneが必要ですが、HomePod miniを買うのは多分iPhone持ってる人…ですよね。

Threadハブとしても機能

私の小さなお気に入りポイントは、HomePod miniがThreadハブとしても機能することです。Threadとはセキュアなスマートホームプロトコルで、スマートホームデバイス同士が通信しあえるようにしつつ、他のプロトコルより消費電力は必要なデータは少ないというものです。私は今BluetoothとThread経由で動くLEDストリップ・Nanoleafをレビュー中で、もしLEDストリップを入れる前にHomePod miniをセットアップしてあったらThreadが使えることに気づかなかったと思います。でもそのときまだ私はHomePod miniを持ってなく、Nanoleafのほうが先に来たので、私はまずそれをBluetooth経由でHomeKitにつなぎました。なのでHueハブ経由でつないでいたHueプロダクトと比べると、5秒のラグがありました。でもHomePod miniを使い始めてから、そのラグがなくなったんです。私は今、自宅のスマートホーム環境でできることを追加すべく、Thread対応のプロダクトを常にチェックしています。

ここまで書いたことだけでも、HomePod miniはしっかりしたスピーカーでありスマートホームのブレーンであり、100ドルの価格に見合っていると思います。でもさらにインターコムとしても機能し、その情報を他のHomePodやiPhoneにメッセージとして送れます。ただインターコム機能の有効化方法は直感的でなく、最初に試したときはSiriが音楽を再生しようとし始めたので、設定を再確認する必要がありました。

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Image: Alex Cranz - Gizmodo US

でもHomePod mini2台のペアリングは、もっとずっと簡単です。設定方法はHomeアプリの中にありますが、ペアリングするときはスピーカーを長押しするだけ、ペアリング解除はまた長押しして設定をちょっといじるだけです。私自身はもうSonosを家中で使ってるので必要ないんですが、Sonos One1台の価格でしっかりしたAirPlay 2ステレオセットを作れるのもナイスだと思います。

最後にお値段の話に戻るんですが、HomePod miniはジャンキーな他のスマートスピーカーとか、高価なAirPlay 2スピーカー(初代HomePodみたいな)と比べると格安に感じられます。HomePod miniはやるべきことをちゃんとやって、しかもかなり手頃です。これまでスマスピってどうなのと思っていた人にこそ、HomePod miniは悪くはずです。そして私みたいにすでにAppleのスマートホームエコシステムを活用してた人なら、完ぺきな補完デバイスです。これまでの数々のスマートホームハブ的デバイスには欲求不満が残っていましたが、HomePod miniはまさに、私が求めていたものを与えてくれました。

まとめ

・スピーカーとして良質です。

・100ドルはEcho Dotよりは高いですが、Sonos Oneの半額です。

・Threadハブとしてもちゃんと機能します。

・Siriはあんまり賢くないですが、プライバシーを守るためにはそれでもいいかなと思います。


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