もっと早く、効率的に! 3Dプリント技術の課題に取り組む研究

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もっと早く、効率的に! 3Dプリント技術の課題に取り組む研究
Image: Shutterstock

ムダ削減へ!

ペンシルバニア州立大学の2人の研究者らが、5軸積層造形の3Dプリンティングの新システムを開発。これにより3Dプリントに必要な材料の量や密度を削減できるようになります。

通常の積層造形3Dプリンティングは、オブジェクトの下部から始まり、レイヤーを追加していくかたちをとります。オブジェクトの上部が下部よりも大きくなるなどの場合、従来のプリンターではサポート材を追加しますが「特に金属部品の場合、支持構造の取り外しには費用と時間がかかる」と研究者らは指摘。論文によれば、研究では可動ビルドプレートや突出アームを備えた3Dプリンターを使用し、プリント時にオブジェクトを3D空間で回転させ、押し出し時にはあらゆる表面を"フラット"な状態にさせると説明しています。

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Screenshot: Penn State University

研究では、5軸3Dプリンターでプリントするオブジェクトを従来よりも素早く準備することができる新モデルに着目。これによりサポート材不要で構築できる可能性があると研究者らはいいます。「ただし、5軸マシンのフル使用をサポートする自動化されたプロセス計画ソフトウェアが欠けている」として「5軸マシンを使用して、構築中にパーツの向きを変えることができる自動化された方法」を紹介しています。

このプロセスでは、オブジェクトを別々の部品にカットし、別の軸にプリントします。たとえば以下の画像では、ウサギを4つの部分に分けて1つの軸に足、別の軸には張り出した尾と体の一部、さらに別の軸に耳が配置されているのがわかります。

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Screenshot: Pennsylvania State University

Instructablesの記事で示されている通り、通常の3Dプリンターを使用すると、サポート材がウサギ全体をほぼ覆うため、のちに取り除く作業が難しくなるのに対して、新しいプロセスではサポート材を完全に取り除くことができるのだとか。

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Screenshot: Instructables (In-House Art)

従来の方法では「大型の金属部品は支持構造を使用するため数日かかり、多くの材料を浪費する可能性があります」として、積層造形にすることで「非常にパワフルで、その柔軟性から多くのものを作ることができます。ただし欠点もあり、まだやるべきことはたくさんあります」と研究者らは述べてます。

家庭用を含め、現時点で利用可能な5軸プリンターは多くありません。3Dプリント技術が登場して何年も経ちますが、研究者らの努力のおかげで今後さらに効率的になることが期待できそうです。

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