車というよりホームシアター?
「CES 2021」にて、韓国のSamsung(サムスン)が自動車の中で長時間のPC作業やテレビゲームなどを可能にする「Digital Cockpit 2021」というコンセプトを発表しました。
ダッシュボードの代わりに大きな49インチQLEDディスプレイがせり出し、8.8インチLCDタッチパネル搭載のハンドルが奥へと引っ込んだり、後部座席用には90回転して横型になるディスプレイが下から出てくるなど、ギミックだらけのSFカーとなっています。
各所のディスプレイ表示が半分になったり全面になったり。モードに合わせて可変するのがイイですね。確かにコックピットっぽい感じです。
5G接続がカギ
車外には4つのカメラが360度を監視し、ディープ・ラーニングによるモニタリングや、前方の歩行者にディスプレイでメッセージを表示することも可能。車は5G接続で、常に良好な電波を送受信できるようアンテナを自動で調節します。

またスマートウォッチなどの携帯機器と連携し、運転手の心拍数やバイタルからストレス状態や健康状態も管理。それに合わせた照明や香り、音楽も調節されるのだそうです。
上部には「フローティング・ウィンドウ・ディスプレイ」
バックミラーもカメラからの映像が投影され、その両横には天気と気温、世界時計、スマホに届いたメッセージの通知、開催中のスポーツの得点など好きな表示を設定できます。中央にある肘掛けにも、空調や音量を変えるタッチパネルを内蔵し、指のジェスチャー操作で各項目を調節します。
ヘッドレストにもスピーカーが仕込まれているのですが、こうしたインフォテイメント・システムは、サムスンの子会社ハーマン・インターナショナルと共同制作しているんですって。
毎年新モデルが生まれる
最初は2018年に生まれたコンセプトですが、毎年最新鋭の家電が作られるたびに、それらを巧く統合して進化しています。「自動車の技術をどこまで押し上げられるか?」をテーマに生み出された「デジタル・コックピット」。テレビもゲームもPCもすぐ手が届く、移動するリビングルームって感じですね。もし実現したら、ここで暮らせそうです。
Source: YouTube, Samsung Newsroom via INTERESTING ENGINEERING