言葉の持つ力。Waymoが「自動運転」の言い回しを変更

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  • author そうこ
言葉の持つ力。Waymoが「自動運転」の言い回しを変更
Photo: Sundry Photography / Shutterstock.com

小さな変化が大きな意味をもたらすか…。

Alphabet(アルファベット)傘下の自動運転車を開発するWaymo(ウェイモ)が自動運転の「自動」の部分の言い回しを変更する方針を明らかにしました。これからWaymoでは「Autonomous Driving」と表されます。

Waymoは、今まで「Self-driving」と表していた自動運転を、これから「Autonomous Driving」と呼びます。ここ数年、自動運転キャンペーンとして「Let’s Talk Self-Driving」のキャッチコピーを掲げてきましたが、これも「Let’s Talk Autonomous Driving」に変更。言い回しを変更した理由は、消費者に誤解を招く表現をさけるため。

Self-DrivingもAutonomous Drivingも、日本語ではどちらも「自動運転」と訳されることが多いです。が、この2単語をこまかーく見ると、Self-Driving=自己運転、Autonomous Driving=自主・自律運転。非常に似ていますが、セルフドライビングの方が自分(車)だけで運転するという印象が強いように感じます。

Waymoはブログで、自動運転車メーカーの中には「Self-driving」という正確性にかける言葉を使ってしまったことで、ドライバーをミスリードし、リスクある行動をとらせてしまう危険性があると指摘しています。Self-drivingはあくまでもドライバーの運転補助であり、全自動ではない。ドライバーがハンドルから手を離してもいいというわけではありません。

Waymoは名言していませんが、これ、暗にTesla(テスラ)の話でしょうね。Waymoとしては、Teslaの軽率な表現から学び、慎重な言葉選びをすることにしたのでしょう。(自動運転を過信したドライバーによる事故が報告されているTeslaのSelf-drivingのイメージと一緒にされたくないって思いもきっとあるよねぇ。)SelfやFull Selfという言葉の魅力よりも、安全性を。

英語圏ではない人間からすると、非常に違いがわかりにくい表現ではあります。言い回しやキャッチコピー変更は小さな変化ではあります。それでも、本当の自動運転車社会がいつか訪れる日のために、そのために今、より安全な自動運転車のあり方を提示するために。言葉のもつ力は、きっと思っているより大きいんですよ。自動運転は、まだ「自動」運転じゃないんです。

Source: Waymo via The Verge

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