机の上を自在に移動する「空飛ぶパレット」。うちのテーブルにほしい

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  • author 岡本玄介
机の上を自在に移動する「空飛ぶパレット」。うちのテーブルにほしい
Image: B&R Industrial Automation

中華料理屋の回転テーブルがコレだったら完全にSF。

オーストリアで工業の自動化を考えているB&R Industrial Automation社が、机の上を磁力で浮き、複雑な進路でも素早く正確に移動するパレット「ACOPOS 6D」を発表しました。

これは24cm四方の四角い板でありながら、6軸自由度を持ち、14kgまでの物をスイーっと運べます。研究や小さい製品の製造向けで、あたかもベルトコンベアのように使えるのです。

Video: B&R Industrial Automation/YouTube

ずっと見ていても飽きないほど、規律正しく美しい動きですね。ロボットアームや3Dプリンターなどと組み合わせると、その機能を最大限に使うことができるのです。B&Rいわく、特に頻繁にデザイン変更が行われたり、小ロットの製品に向いているとのことです。

そのメカニズムは

B&Rはパレットのことを「シャトル」と呼んでいますが、まずその中には永久磁石が仕込まれており、それぞれにIDが与えられコントローラー側が位置を把握します。そして机の下にはモジュラー式の電磁モーターのセグメントが埋め込まれており、それらを任意の配置に内蔵しておき、たとえばマス目上を移動するリニアモーターカーのようにして、前後左右に高速移動するよう設計されています。

最高速度は2m/秒で、浮遊する高さも変えられ、シャトルの片側を低く、反対側を高くするとちょっと傾斜させることも可能です。

加工に使うロボットなどはマイクロ秒単位で同期ができ、200セグメントか50シャトル以上のシステムを組んだ場合、ネットワークで複数のコントローラーと同期させ、大量のシャトルを同時に扱える拡張性も備えています。

潤滑油もメンテも不要で食品加工にも最適

また各セグメントでは4枚のシャトルを同時に制御できるので、競合他社より4倍の効率化が実現できると共に、重量の計測機能もあります。それに浮遊しているので機械油が不要となり、メンテの必要がなくなります。なので、ホコリの侵入を許さないクリーンルームや、食品の加工にも向いているわけです。

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Image: B&R Industrial Automation

欲しいけど個人じゃ使いこなせなさそう

仮に個人で導入しても、せいぜい食事を運んだりチェスや将棋くらいしか用途が思い付きませんが…音声指示で動いたら面白そうですね。上手く使えば生活が少し便利になるかもしれません。しかし個人レベルでは手に余りそうなので、もしこれを生産ラインに組み込んだ工場があれば、大人の社会科見学に出かけてみたいものです。

Source: YouTube, Twitter via B&R Industrial Automation via IEEE SPECTRUM

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