1月下旬に日本でもローンチした、米国発の音声コミュニケーションのみの招待制チャットアプリ「Clubhouse(クラブハウス)」。みなさんも楽しんでいるのではないでしょうか。
このClubhouseは、中国でもローンチされたのですが、早速ブロックされたらしいと話題になっています。
中国政府が禁止している話題で盛り上がっていた
今朝、ジャーナリストでありインターネットの自由を提唱するMichael Anti氏が、Clubhouseが「中国のほとんどの都市でブロックされている」とツイートしました。中国の検閲監視グループの回避策ビルダーであるGreatfire.orgがTechCrunchに語ったところによると、アプリのAPIが月曜日の午後7時(北京時間)からブロックされたそうです。
Clubhouseはユーザーが話したいテーマをつけた「ルーム」を作成し、その中でモデレーターやスピーカー、オーディエンスに分かれて会話を楽しむアプリ。今週末は、ウイグル地区や台湾を拠点にするユーザーを含む数千の中国人スピーカーが集い、人権侵害や検閲について自由に議論していたそう。
その結果なのでしょう。既に中国のAppleアカウントではアプリにアクセスできなくなり、中国のApp Storeからも入手不可能になっているのだとか。このため、ユーザーは市場で招待状を購入し、海外のApple IDを使ってブロックを回避していると、香港を拠点とするSouth China Morning Postは伝えています。続けて「中国政府は、自らが禁止している問題について、オープンに議論することを許容しない傾向がある」とClubhouseの運命を予測しています。
中国は、CCPに従わないソーシャルメディアのプラットフォームに不寛容で、去年12月には「掃除」という名目で、TripAdvisorのような一見無害なそうなものを含む105ものアプリを禁止しています。
データは保存されないというけれど…
ジャーナリストのWilliam Yang氏によると、人気のあるルームのひとつはオーストラリアを拠点とする中国人政治アーティストのBadiucao氏がホストを努めるもので、彼の作品はCCOに批判的なのだそう。
Badiucao氏はYang氏に、Clubhouseが上海に本部を持つソフトウェア開発キットのAgoraを使って作られていることを懸念していると語っています。Agoraの創設者は、同社がユーザーデータを保存していないと主張していますが、万が一保存していた場合は、CCPに渡す可能性も否定できないでしょう。
非常に気になりますが、AgoraとClubhouseからのコメントはまだありません。