COVID-19ワクチンがいよいよ日本上陸!
そんな折、ちょっと気になるニュースが入ってきました。
AirbnbスーパーホストのThomas David Kehoeさんが「ワクチン接種済みの宿泊ゲストを50%割引にしたいけど、どうすればいいのかな?」とFacebook上のAirbnbホストフォーラムに投稿したら、反ワクチン派がドッと押し寄せてきて、一瞬で収拾がつかなくなったというんです。そんなに多いのか、ワクチン反対派!
根強いワクチン不信
グループは非公開で投稿はもう削除済みっぽいんですが、The Daily Beastに削除前のこんなやりとりが一部載ってました。
「突貫工事のワクチンの実験台になるくらいなら定価喜んで払うわ」
「自分だったらワクチン接種していないゲストを50%割引にするけどな」
「69%割引いてもいいくらいだ」
いやあ…。日本も反ワクチン報道は結構あるので、人ごとじゃないわあ…。
Clubhouseでも黒人医師が反ワクチン派にボコボコにされる
アメリカは特に黒人社会でワクチン不信が根強くあります。新型コロナの死亡率が高いのも黒人社会。医療現場の同僚に「なんとかしてしてくださいよ」とせっつかれた黒人医師のDr. Daniel Fagbuyiが、Clubhouseで正しい情報をタダで発信していたら、反ワクチン派にボコボコにいじめられたって話が今日はニュースになってました。
TwitterやFacebookと違って、Clubhouseは音声SNSなので、リアルタイムに嘘や詐欺を検出して警告表示するところまではなかなか手が回っていないのが現状です(まだ社員十数名という噂も)。最近やっとブロック機能ができたと思ったら、正しいこと言ってる医師のほうがブロックの集中砲火を浴びて退場させられていた、というわけで、なんともこうにも、うまくいきませんね。
同じようなことが、Facebook上のAirbnbホストコミュニティみたいな場でも起こっていたとは…。ホストは旅行先ではゲストになるので、両方の立場で発言しているわけですが、同じホストの仲間同士でこれだけワクチンの認識にズレがあるんです。差別じゃないのに差別と通報したり、されたり、なんかもうトラブルの予感しかない…。
ワクチン接種を求めるのは違法なの?
「患者のプライバシー保護を定めた米HIPAA法に違反する」と言ってる人もいたそうですが、これについては、宿泊で接種証明を求める行為自体に違法性はないと、ジョージタウン大学のLawrence Gostin教授が否定していますよ。
「(宿泊で接種証明を求めても)HIPAA法には抵触しません。サービス提供の条件として、事業者はワクチン接種を要求することができます。これは合法的行為であるのみならず、倫理的対処でもあります。第三者の身を危険にさらす権利はだれにもないのですから」(同教授、The Daily Beastより)
Airbnb差別禁止ポリシーには昨年、新型コロナウイルス関連の規定が補足されましたが、ワクチン接種に関する規定は見当たりません。今ごろ準備中なのかもしれませんね。
ワクチンパスポートの提示を求めるのは差別なの?
ちなみにコロナ検査陰性証明書は海外では一発で取れるんですが、日本に渡航するときには「証明書にパスポート番号と国籍の記載が必要」という鬼の書類要件があって泣くんだとか。まさか予防接種証明書にもそんなガラパゴスな要件付けるんじゃ…と気が気じゃなかったけど、予防接種のほうは海外共通のデジタル証明書で対応する方向で日本政府は準備中です。ひとまずホッ。
マイクロソフト、オラクル、セールスフォースが共同開発している世界共通のワクチンパスポートとかなら、スマホアプリや紙印刷のQRコードでピピッと認証できるので、検査証明みたいなストレスもさよならできそうですね。
ただ一点気になるのは、接種証明の提示を入場で求めたりといった「国内での利用は想定外」とあることです。やっぱり日本では差別という認識なのかな…。だとすると宿泊でワクチンパスポートの提示を求める行為もOUT…? 米国からの旅行客が「予防接種済みゲストONLYのお部屋」を求めた場合(求められるかどうかは議論が待たれるところですが、十分起こり得るシナリオかと)、どう対応するんでしょうね…。う~ん…。
Sources:The Daily Beast, Bloomberg, Koki Uchiyama, Nikkei