自律走行ではないけれど。eスクーターSpin、遠隔操作で無人走行ができるように

  • author 岡本玄介
自律走行ではないけれど。eスクーターSpin、遠隔操作で無人走行ができるように
Image: FORD MEDIA CENTER

知らない人が見たら怪奇現象

Ford(フォード)傘下のeスクーター会社のSpinがSegway-Ninebot(セグウェイ - ナインボット)と共同開発し、無人で利用者のもとまで移動し、目的地に着くと無人のまま去っていく3輪モデル「S-200」が登場しました。

自律走行ではなく遠隔操縦

この無人運転は「Spin Valet」と呼ばれる機能。一見すると自律的に動いているようですが、実は前後カメラを見ながらオペレーターが遠隔操縦している、というのがミソなんです。GPSといくつかのセンサー内蔵で、加えて3輪で安定しているからこそ出来るワザなんですって。

Video: Spin/YouTube

罰金対策で生まれた機能

これが可能になると、ユーザーが乗り捨てたeスクーターが通行の妨げになったり、燃やされたり砂浜に埋められたりといった悪質なイタズラが激減することと思われます。Spinいわく、サンフランシスコ市では不適切に停められたeスクーターは2時間以内に移動させないと、その企業に対して100ドルの罰金が科せられるのだそうです。そうした事情もあって、こういう機能が生まれたんですね。でももし、倒れていたらどうするんでしょうね…?

遠隔操作時は、時速3~5kmという遅さで移動するので歩行者のジャマにはなりません。充電池の交換や消毒が必要になれば、それぞれはステーションに帰って来るわけです。ちなみに年内には、アプリから何日も先の日時を予約できる機能も実装される予定です。

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Image: Spin

最初はアイダホ州で実証実験

「S-200」は2021年内に北米と欧州で展開され、最初に300台が配備されるのはアイダホ州の都市ボイシーで決まったとのこと。ここで実証実験を兼ね、世界で展開していきます。しかしこれ、浸透するまでは目撃者にとって完全に怪奇現象ですが、当たり前の風景になったらSF未来の実現って感じになりそうですね。

ちなみに以前には、ジョージア州で100台が導入された「Go X」という、板の裏に補助輪を仕込んだeスクーターもありました。実はそれも、そして今回の「S-200」もTORTOISE社の技術が活用されています。縁の下の力持ちですね。

Spinはすでに2輪モデルが欧米の都市や大学で利用されているので、そういった所から徐々に3輪へと変えられていくのかなと思われます。本社があるのは坂の多いサンフランシスコですが、無人のeスクーターが重力に逆らって走る姿は、さぞやシュールでしょうねぇ。

Source: YouTube, Spin (1, 2), FORD MEDIA CENTER, TORTOISE via HYPEBEAST, SLASH GEAR, Los Angeles Times

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