犬型ロボット「Spot」にアームが付いて、お絵描きだってできるようになりました

  • author 岡本玄介
犬型ロボット「Spot」にアームが付いて、お絵描きだってできるようになりました
Image: Boston Dynamics/YouTube

口を開ける姿が威嚇みたいでコワいけど、カメラで見ているだけなんです。

以前から胴体の上に多関節アームが取り付けられると判明していたBoston Dynamics(ボストン・ダイナミクス)の犬型ロボット「Spot」。

ダチョウのように見える出で立ちが個性的ですが、そのアームがどれほどの作業ができるのか、新たな動画で公開されました。

家事が得意で大縄跳びも

ゴミ拾いは超カンタンなタスクですが、大縄跳びを回すこともでき、土に穴を掘って植木を植える農作業や、チョークを咥えてアスファルトにお絵描きもこなせます。

Video: Boston Dynamics/YouTube

家事をさせるにゃもったいない

「Spot」はこれまで、新型コロナウイルス患者と間接的に接するテレプレゼンス・ロボットになったり、石油プラットフォームでガス漏れや異音がないかパトロールしたり、はたまた「Starship」ロケットの爆発現場でガス漏れを嗅ぎ回っていたこともあるくらい、生身の人間が立ち入るのが危ない現場作業で活躍するロボットです。なので、背中にゴミ箱や洗濯カゴを乗せて家事をするなんてのは朝飯前。ポテンシャルが高いことがよくわかります。

もっと注視すると、アームが独立して動いているのではなく、身体全体で対象となるオブジェクトを押したり引いたりと、全身が連携しているのがわかります。あまりに自然な動きなので見過ごしそうですが、これらの動作を自律的にやってのけるのは凄い技術ですね。

ローンチ・イベントで新機能が発表

ボストン・ダイナミクスは、2月3日に改めてローンチ・イベントを配信し、「Spot」がどのような場所で活動できるのか、また3種の機能があることが告知されました。

Video: Boston Dynamics/YouTube

紹介されたのは、危険な場所で自律的にデータ収集ができる「SPOT ENTERPRISE」を、ウェブベースの遠隔操作ソフトウェア・アドオンで動かせる「SCOUT」機能、そして上記の動画で見たアームの「SPOT ARM」です。

SPOT ENTERPRISE」は、約800万円での発売が発表されたときに打ち出された、3つの仕様のひとつ。これには自動的に充電ステーションに戻って2時間ジっと電力を蓄える機能が追加されていますが、危険な状況の現場で動き回るのはこれまで見てきた通りです。自動で各所を監視し、データを収集します。

そして「SCOUT」はWi-Fiを通じてブラウザーで現場の監視ができ、見たい箇所を簡単に拡大することもできます。そこでは赤外線カメラやマイクロフォンによる映像や音声データも収集可能。キーボードでもジョイスティックでも操作できますし、調査したい場所もクリックひとつで指定でき、タブレット端末でも操作ができます。それにWi-Fi接続が途切れたら、繋がっていた場所に戻る賢さも持っています。

SPOT ARM」は、2013年に別モデルの「BIG DOG」に付いていたアームが基礎になっています。「BIG DOG」はコンクリートブロックを5mほどブン投げることができましたが、「SPOT ARM」はスイッチやバルブを操作できるなど、もうちょっと繊細な作業に向いています。重さ8kgのアームは、5kgの物体を持ち上げることが可能です。そして開いた口(?)の奥には深度センサー、4K RGBカメラを装備しており、掴もうとする物体を判断します。

このプレゼンを見ていると、ますます個人でペットのように愛でるタイプのロボットではないなと、と思わされます。それがたとえ世界屈指の大富豪であっても、現場で使わなければ能力を持て余してしまうことでしょうね。

業務用だけでなく、家庭用の安価な「Spot」もぜひ作ってほしいところです。

Source: YouTube (1, 2), Instagram

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