Starlinkと5G。自宅のネット回線にするならどっちがいいの?

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Starlinkと5G。自宅のネット回線にするならどっちがいいの?
Photo: rafapress / Shutterstock.com

日本なら光ファイバー一択ですむんですが。

最近何かと話題の5G。アメリカでは顧客争いが勃発中のようです。というのも、国土が広大なアメリカでは日本のように細かい有線網をひくことができないので、無線インターネット回線の需要がとっても高いんです。

Starlinkと5G

アメリカ人が今、次の自宅用インターネット回線として注目しているのがSpaceX社のStarlink(スターリンク)と5Gブロードバンド。Starlinkは日本ではあまり聞き慣れないですが、衛星を使うことで光ファイバーを引けない地域にもインターネットサービスを提供するサービスのこと。

では、どちらがより性能が高いのかというと、一長一短といった感じ。どちらにするのか、もしくはどちらにもしないか、なかなか悩ましいところのようです。ただ、調査によると多くの人が質の良いネット環境を求めていることは確実ということで、どちらがより優れているのかを徹底検証していきたいと思います!

どちらがいいのか、決め手は場所にあり

まず最初に、あなたが住んでいる場所はどんなところですか。視界が開けたところでしょうか、それとも建物が密集したところ?

さて、どうしてこんな質問をするのかと思いますよね。実は、ネット環境と場所には深い繋がりがあるのです。たとえば、Starlinkは衛星を利用したサービスなので、情報が宇宙からビームされて私たちのもとに飛んできます。そのため、視界の開けた広い場所では力を発揮しますが、台風や建物などの障害物が出てきてしまうと、途端に電波がよわよわに。加えて、衛星が処理できる回線の容量には限りがあるので、たくさんのユーザーが同時に使用した場合もインターネットの速度はガクッと落ちてしまいます。

こういった問題点があることに対して、National Rural Telecommunications CooperativeのCEO Tim Bryanは「1人や2人のユーザーであれば何も心配いらないが、それが20、30、40、50000人と増えた場合はどうだろう。アメリカ全土に同じ質のネットを提供できるのか。もちろん、海の上などの開けた場所はいいが、肝心の住宅地でうまく機能するのかは疑わしいところだ。」と発言していますね。

一方この点で、5GはStarlinkよりも優秀な様子。というのも、5Gの場合は元々ある送電塔などの上に設置したアンテナから各家庭のアンテナへ信号を飛ばし、そこからWi-Fiルーターがワイヤレスのネット環境を作る仕組みなので、建物などが障害になりにくいんです。

田舎であれば、料金は高いがstarlink の方がいいかも...

とここまで、Starlinkと5Gを見てきましたが、もし田舎に住んでおり金銭的に余裕があるのであれば、今のところはStarlinkの方が適していると言えそう。

どうしてかというと、周波は高ければ高いほど飛ばすことのできる距離が短くなるので、建物と建物の間隔が広い田舎ではミリ波の5Gは無理で、サブ6帯の電波が飛ばせる限度といったところになってしまうんです。(要するに、田舎に住んでいる場合は光の速さほどの通信速度は期待しない方が無難ということですね。)

そんな5Gですが、T-Mobile社は2024年までに、950万人の利用者を獲得する予定だそう。同じく家庭用5Gを提供しているVerizon社の場合は、地域により普及にかなりの差があるようなので、今後どうなっていくのかはまだまだ予測不能です。

ここでStarlinkの利用者数も少し見てみると、現在はたったの1万人。ただ、衛星インターネットサービスの事前予約が最近始まったので、これがきっかけとなり利用者がグンと増える可能性はありそうです。いずれにしろ、事前予約数が分かれば、衛星インターネットサービスの普及率をある程度予想できそうですね。

ですがSpaceX社は問題も抱えています。先日、米国通信委員会に最大で500万人のユーザー端末を分散させる許可を申請したようですが、利用者の居住地全てをカバーする数の衛星を確保できるかはまだ分かりません。

Starlinkと5G。住む場所によっては、どちらも役に立たず有線の方が調子がいいなんてこともありえます。さらに問題なのは、インターネットサービスが行き届いていない地域があること。そもそも企業がやるべきことをきちんとやれてないわけです。こんな地域があっては、Starlinkが魅力的に見える理由もなんだかわかる気がしますね。むしろ、ネットを求める彼らの眼中にはStarlink以外ないかも...。

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