新型ハイエンドノートPC「VAIO Z」雑感:これからの時代を快適にしてくれる冒険心が欲しかった

  • 11,668

  • author 武者良太
新型ハイエンドノートPC「VAIO Z」雑感:これからの時代を快適にしてくれる冒険心が欲しかった
Photo: 武者良太

刺さる人には、深く深くブッ刺さるマシンということは確かです。

薄型軽量ノートは薄型軽量ノート。パワーは三の次四の次で、可搬性とバッテリーライフこそが大事。というのが、従来のモバイルPCのありかたでした。

その流れが変わってきたのは、薄型ゲーミングノートの台頭です。薄くしながらもアッツアツになるGPUを搭載するというチャレンジでしたが、13インチ級でも1.3kgを切るのは難しかった。

だから...驚きますよね。VAIO Zには。そしてCore i7-11375Hには。14インチ、958gのマシンで、文書作成などのデスクワークから、4K動画の編集もなかなか快適にこなせるマシンだなんて。

あなたが求めるのは軽さですか?パワーですか?それとも?

DSC05269
Photo: 武者良太

しかしこの世の中には、圧倒的な軽さと適度なパワーでバランスをとったFMV LIFEBOOK UH(13.3インチで634g。低解像設定ならフォートナイトで60fps超え)や、適度な軽さに別GPUを載せたパワフルBlade Stealth 13(13.3インチで1.41kg。GPUはGeForce GTX 1650Ti Max-Q Design)といったモデルもあります。

FMV LIFEBOOK UHとBlade Stealth 13の両者はかなり尖ったモデルですが、軽さで選ぶ・パワーで選ぶなら、ともに魅力的な1台。そしてこの2モデルと比べると、VAIO Zが中途半端と思えてしまう人もいるでしょう。

VAIO ZはCore i7 11370Hの標準モデルで30万9800円~、Core i7 11375Hを積むシグネチャーモデルで35万4200円~と、極めて高価なモデルです。だからこそ新しい愛機としてお迎えする前に、慎重に慎重を重ねた検討が必要です。あなたの心の中に問いかけてみてください。その結論が軽さもパワーもほしいとなったときVAIO Zは心の中のベストテン第1位となるはず。

ポートの数は少ないけれどもThunderbolt 4も装備

DSC05329
Photo: 武者良太

各種ポートの数が増えれば増えるほど扱いやすさがUPしますが、増えれば増えるほど大きく重くなってしまう。スマートフォンからイヤホン端子が消えていくように、ビジネスユースのPCでもポート数が減っていくのだなあ、というのも、VAIO Zに触れて驚いたところ。というのもUSB Type-Cが2つにHDMIが1つ、ヘッドホン端子しかないのです。

でもVAIO ZのUSB Type-CポートはThunderbolt 4に対応しています。充電速度も転送速度も速いし、各種周辺機器も接続しやすい。すでにレガシーなポート用の周辺機器を揃えている人にとっては悩ましいかもしれませんが、超高速ユニバーサルポートの活用は今後欠かせないポイントとなるはず。

なのに。フルサイズのHDMIポートをつけてきましたね。Thunderbolt 4なら映像信号をさくっと取り出せるというのに。またmini HDMIでもmicro HDMIでもなく、大きく重い標準サイズのHDMIポートです。日本市場におけるビジネスノートPCの営業戦略上、フルサイズのHDMIポートはまだ外せないのでしょうけど、価格を考えるならばHDMIポートを外して、USB Type-C to HDMIケーブルを付属するという選択肢がとれなかったのでしょうか。

新しい生活様式に合わせた仕様を感じさせてほしかった気もする

DSC04992
Photo: 武者良太

いつ頃から開発がスタートしたのかはわかりませんが、2020年からはじまったステイホーム&テレワーク時代を想定したマシンになりきれていないところは残念。具体的にはWEBカメラまわり。日々のワークタイムにZoomやMicrosoft Teams、Aroundが欠かせない現状を考えると、自分の姿を相手に届けるコミュニケーション能力の向上を目指してもよかったのではないかと。

センサーサイズを大きくして暗い場所でもノイズを減らすとか、オプションでいいので外装に装着できるLEDライトを用意するといった、新生VAIO Zからはじまる、ニューノーマル時代のノートPCの新様式を提案してもよかったんじゃないかなあ。物理的にレンズを隠せる仕様はありがたいものですが、すでに採用例のある機構ゆえVAIO Zならではの利点とはなりませんし。

と、ちくちくと書いてしまうのも、工芸品かなにかかと思わせるVAIO Zの価格の高さにモヤモヤとしているからでしょう。改めて記しますが、VAIO Zの完成度は高いものだと感じます。軽さと速さを高い次元で両立させています。でもそれって今までのノートPC進化論そのままのトラディショナルスタイル。1点でいいから、これからの時代を快適にしてくれる冒険心が欲しかった気がします。

出ます、VAIO Z。ハイパワーCPU搭載、ボディはフルカーボンで1kg切り

今世代最強のモバイル用Intel Core、積んできました!心躍るVAIOがやってきます。新たに発表された「VAIO Z」です。2016年以来とな...

https://www.gizmodo.jp/2021/02/vaio-z-report.html

VAIO Zハンズオン:大人のためのハイエンドビジネスノートPC

ゲーミングPCとは、真逆を行く文脈といえるでしょうか。VAIO渾身のハイエンドノート「VAIO Z」に触れてみました。どんな機体かをカンタンに記す...

https://www.gizmodo.jp/2021/02/vaio-z-handson-jp.html

すごいCPUを積んできたVAIO ZのパワーをM1 MacBook Airと比べてみた

『フォートナイト』もできるけど、このしっとりタッチで気持ちいいキーをゲームでヘタらせたく、なーい。本日発表された新型ノートPC「VAIO Z(SI...

https://www.gizmodo.jp/2021/02/vaio-z-vs-m1-macbook-air.html

Source: VAIO

    あわせて読みたい