Amazonでフープロ買ったらまさかの当選...。不正レビュー商品はちゃんと使えるのか?

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  • author ヤマダユウス型
Amazonでフープロ買ったらまさかの当選...。不正レビュー商品はちゃんと使えるのか?
Photo: ヤマダユウス型

いやー当選しちゃったなーまいったなー(棒読み)。

いまギズモードではテック家電を特集してまして、ネタ探し中に編集部が見つけたのが3,000円をきる充電式フードプロセッサー。「本体も小さいし、洗いやすそう。これ便利なんじゃない?」と、期待値高めでレビューをお願いされました。引き受けました。

そして、届いた製品と共に入っていたのがこちらのカード。

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QRコードをスキャンするとLINEへ遷移し、星5のレビューを指示される

当選率1%の抽選キャンペーンに当たったよ! QRコードをスキャンしてね!

あーそういうやつだったかぁ…。この案内は、Amazonで星5レビューを付けてくれたらお礼にギフト券をあげますよーという類のヤツ。いわゆるインセンティブレビューですね。オンラインショッピングにおいては避けられぬものですが、特にAmazonは巨大ですからこんな風に露骨なやり方をするメーカーも多い。でもこれはAmazonの「出品者の禁止活動および行為、ならびに遵守事項」で明確に禁止されているNG行為なのです。

そもそも、本来レビューってユーザーが自発的に発信するのであって、販売側から星の数まで指示されて書くのは違うじゃん? 真摯なメーカーのやり方とは言えませぬ。そんな製品だもんで記事にするのも止めようかという話になりましたが、編集サイドいわく「逆にそれ系のガジェットが本当にちゃんと使えるかどうか、気になりません?」と。

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まぁ確かに、気になる。不正に高評価を得ている商品でも、ちゃんと良いモノがあるのかもしれない。そのへんのアレコレを承知したうえで使ってみることになりました。果たして、その使い心地やいかに…!?

魅力なのは、防水&充電式&コンパクト

フードプロセッサーって、便利だけどどうしても場所をとりがち。量販店で見かける1〜2人用の最小サイズでも、ボウルくらいのボリュームにはなってしまいます。ところがコイツはマグカップ程度のコンパクトボディ。ここは嬉しい要素です。

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microUSBによる充電駆動と、水洗いできる防水性能もよし。ハンドルなどがないシンプルなデザインが洗いやすそう。あとはフープロとしての実力のみ。

(意外と)ちゃんと使えます

フードプロセッサーが活躍するのは、野菜のみじん切りや肉のミンチ。どちらも包丁でできるけど、フードプロセッサーなら手早く大量に処理できますよね。

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てわけで、まずは玉ねぎのみじん切りからいってみましょう。薄切りにして、ラインで記されたかくはん量を超えない程度まで投入。

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フタをかぶせたら、あとはゴムで覆われた上部のボタンを押すだけです。強さレベルやモード変更なんてのはありません。

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さぁ、回れモーター!

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10秒ほどでこんな具合。おお、かなり細かい。オニオンソースやハンバーグのタネに使えそうですが、サイズ調整ができないのがネック。5秒程度の回転に留めればやや粗みじんになるけど、同時に切れていない食材も出てくるしなー。

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お次は細切りした大根を投入。こんな風に切れないものも出てきますが、追加で回転させればOK。

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最後は鶏もも肉、いってみましょう。野菜のみじん切りは包丁でも頑張れるけど、肉の手動ミンチってかなーり大変ですよね。それを数十秒で完結させられるなら有用ガジェット認定だけど、どうだ……!?

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おお、なかなか良いんじゃない? 何度かスジが刃に引っかかって止まったけど、300gの鶏もも肉をすべてミンチにするのに3分もかかりませんでした。1回で全量は処理できないので、5回に分けて処理。引っかかるたびに刃を動かしたりスジを剥がしたりするのが面倒&デンジャーでしたぜ。

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千切りキャベツと粗みじんにした玉ねぎを混ぜ混ぜして、つくねハンバーグに。歯ごたえもしっかりミンチだこれ!

ただしとっても洗いにくい

ここまで見ると「いわくつきな売り方してるけど、モノは良いんだね」ってなりそうですけど、ちょーっと待った。デメリットの話をしないわけにはいきません。

まず、一回で作れる量が少なすぎる。ケースに対して半分程度までしか入らず、玉ねぎなら1/6、300gの鶏もも肉なら1/5程度が限度ってとこです。一人分ならまだしも、2人や家族分のみじん切りをコイツで済まそうとすると、なんだかんだ時間はかかってしまいます。それでも手でミンチするよりかは早いけど、できれば何度もフタを開け閉めしたくない。

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なぜなら、この刃がすんごい危ないから。3枚の両刃が回転軸についていて、非常に持ちづらい。かくはん後は刃を取り出してから食材を移し替えますが、刃についた食材を手で取ろうとするのはやめたほうが良いです。しかも肉のミンチ後はスジや皮が軸にくっついて、めっちゃ滑る。洗うにしてもスポンジが入りづらいし、衛生的にちょっとなぁ。

使用後の清掃は、ミキサーの掃除のように本体に洗剤と水を入れて撹拌して洗うことを推奨します。野菜をかくはんしただけならこれで安心だけど、肉をミンチにしたあとはちょっと不安ですね…。

裏を返せば、肉のミンチには使わず一人分の食材を細かくするガジェットとしては、わりと使えました。玉ねぎやゆで卵をみじん切りにすればタルタルソースも作れるし、野菜メインなら清掃も安心。みじん切りのサイズ調整ができないのは残念だけど、粗みじんの場合は手で頑張るって方法もあります。そうした手で頑張る行為こそガジェットに任せたいのだがな! 本末転倒!

買ってしまっても不正レビューに加担してはいけない

もしあなたが不正レビュー商品に対して、ユーザーが商品を買う→メーカーからお願いされて星5レビューをする→ギフト券もくれるしメーカーの評価もあがるしWin-Winだね! って、そう考えているのならノンノンです。

いにしえより信頼はお金で買えないと言いますが、このやり方はショップ側がお金で評価を買っているに過ぎず、商品自体の魅力とは無関係に評価されています。このようなやり方でメーカーの信頼度が上がっていては、Amazonのレビュー機能自体がなにの意味もなさなくなるでしょう。これは、EVILな行いなのです。どうか加担しないように!

サクラ評価を見抜くサービスもありますが、実際は不正レビューまみれでも便利なものがあるのも事実なんですよねぇ…。そんな時は、モノ自体の良し悪しと、たまたま自分にとって便利だったという特殊性を、切り分けて考えたほうが良いと思います。今回のフードプロセッサーも「これくらいで充分」な人には刺さるので。そのへんの玉石混交が、Amazonレビューの沼なところよ。

大手メーカーのフードプロセッサーを選んだ方がいい

最後に、フードプロセッサー自体の評価もしておきましょう。わりと使えたのも事実なので。

昨今のフードプロセッサーは、豊富なアタッチメントや回転速度の変更など、一台で色んな役をこなすものも少なくありません。一方のコイツ(製品名がないんです…)は、3枚の鋭利な刃が食材を神砂嵐するだけのシンプル機能。ゆえに低価格でコンパクト、ゆえに万能ではない

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この万能性のなさが、フードプロセッサーとして使ってみると物足りないですね。スライスもおろしもホイップもできない。あと数千円出せば、それらが使えるリーズナブルなフードプロセッサーが手に入っちゃいますから。みじん切りだけを機械に代用して欲しい人がどれだけいるのかって話ですけど、みじん切りを代用してもらったコストとして危険な刃の取り扱いや清掃は割に合うのか、時短的にはどんなものなのかなど、色々考えるとうーんって感じ。僕的には、掃除のストレス以上の価値を見いだせませんでした。

というわけで、不正レビュー商品のポテンシャルとしてはまぁこんなもんですかねと、身も蓋もない言い方でまとめとさせてください。コレに3,000円近く出すなら大手メーカーの6,000円程度のフードプロセッサーを選んだ方が良いかなと思いますよ。どうしても省スペース性を優先したいとか、最小限な機能で充分って人にはハマるかも。

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Photo: amito

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