新Nest Hub、ウェアラブルなしで睡眠トラッキング…ってどうやるの?

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  • author Andrew Liszewski - Gizmodo US
  • [原文]
  • 福田ミホ
新Nest Hub、ウェアラブルなしで睡眠トラッキング…ってどうやるの?
Image: Google

Soli技術がここで復活。

Google Home Hub改めNest Hubが、2年以上ぶりにアップデートされました。新Nest Hubは先代とほとんど同じ外観で、今まで通り動画を見たりスマートホーム機器を操作したりできるんですが、意外な新機能が追加されています。その機能とは、スマートウォッチやフィットネストラッカーなしで、Nest Hub単体でユーザーの睡眠をトラッキングするってやつです。

新Nest Hubは旧Nest Hubより少しカラバリが増えてチョーク・チャコール・サンド・ミストの4色展開ですが、どれもスピーカーを覆うカバーの色はだいぶ控えめです。Nest Hub Maxには2019年初頭にカメラが搭載されてたし、2020年には世の中的にビデオチャット利用が激増したので、新Nest Hubはカメラ搭載になるというのが大方の予想でしたが、そこは意表を突いてカメラレスなままで出てきました。それでも新Nest Hubには、ユーザーの動きが見えてるんです。

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新Nest Hubの色展開は、これ以上ないってくらい控えめ。
Image: Google

Soliの新たな使い道

2015年、Googleは興味深い技術「Project Soli」を発表しました。Soliのコアはレーダーを使ったセンサーで、細かな手の動きを検知できます。なのでユーザーは、ボタンを押したり画面をタップしたりする代わりに、離れた位置からジェスチャーで操作が可能になります。Project SoliはPixel 4・4 XLに実装された後、Pixel 5では外されちゃってたんですが、Googleは今後のプロダクトで再利用すると言ってました。噂では次期Nest(Hubじゃない、サーモスタットのほう)に搭載とも言われてましたが、去年10月に廉価版のNest Thermostatが発売され、その説は否定されました。

そんな経緯を経た今、Soliは今回Nest Hubに載り、2つの役割を果たしています。ひとつめはGoogleが今までも推してきた、離れた位置からジェスチャーで操作できる機能です。空中をタップして音楽を停止・再生したり、手を振って朝のアラームをスヌーズしたりができ、寝ぼけてるときにはよさげです。

2つめの使い道は、Sleep Sensing機能で、これがあることでNest Hubの置き場所を変えたくなるかもしれません。Sleep Sensingに関してNest Hubが見るのはユーザーの手じゃなく、近くにいる人の動きや呼吸のパターンだそうで、よって最適な設置場所は寝室のベッド横になります。さらにマイクでいびきや咳といった音を聞き取り、環境光センサーや温度計で睡眠の質に影響するいろんな変化を検知します。スマートウォッチ系の睡眠トラッキングと違って、ユーザーは何も装着する必要がないし、ベッドにセンサーをくっつける必要もありません。

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新Nest Hubも家族全員で使えはしますが、新機能はベッドサイドに最適です。
Image: Google

さらに新Nest Hubには「Your evening」として、寝る前のルーチン、たとえばアラームのセット、スマートライトの消灯、入眠を助けるような音の再生とかをまとめたページがあり、究極のアラーム時計になってます。「Your morning」「Your afternoon」もあり、その時間帯に適したアクションがまとまって提示されます。

元々Google Home Hubは寝室で自分用アシスタントとして使うか、リビングルームで家族が使うかという感じでした。Nest Hub Maxは、カメラ(とそれに伴うプライバシーの問題)が追加されたことで、キッチンのような場所に適している感じになりました。でも新Nest Hubの場合、寝室が一番フル活用できる場所になりそうですね。

眠りを妨げる要因も分析可能

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安眠できたかどうかは自分自身でわかるはずですが、Nest HubのSleep Sensingを使えば、安眠を妨げる要因がわかるかも。
Image: Google

朝になると新Nest HubのSleep Sensingがレポートを表示し、寝返りの回数やベッドから出た回数などで睡眠の状態を確認できます。また室内の温度変化や明るさといった、他の現象との関係も見られるので、何が安眠を妨げているのか自己分析できます。Sleep Sensingは長く使ううちにユーザーの睡眠パターンを学習して、たとえば就寝時刻のシフトとか、スマートサーモスタットの設定変更といった、睡眠を改善するためのアドバイスもしてくれます。

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Soliが検知するデータのスペクトログラムと、そのデータを元に睡眠状態を推定したグラフ。
Image: Google

睡眠データはGoogle Fitに同期でき、それによって他のデバイスからもアクセス可能になります。でもGoogleは、Soliが収集するデータは匿名化され、第三者に漏れることはないし、センサーはユーザー個人を識別しないとも言ってます(なのでもし2人で寝てる人が2人ともSleep Sensingを使いたい場合は、ベッドの両側にNest Hubが必要)。睡眠中のいびきや咳、声といった録音データはデバイス自体の中で保存・処理され、クラウドには送信しないとのこと。「睡眠データは広告のパーソナライゼーションには利用しません」とも明記されてますが、たしかにそれ利用されたくないですね。またSleep Sensingは完全にオプションで、有効化するにはユーザーがオプトインする必要があります。

新Nest Hubの他の機能としては、前よりも50%低音が増強され(Nest Audioほどのパフォーマンスは期待できませんが)、Google Assistantがもっとよく声を聞き取れるように第3のマイク搭載しました。また専用の機械学習チップを搭載することで、ユーザーがよく使うリクエストやコマンドを覚え、クラウドに聞きに行かなくても答えられるようになりました。

米国では3月出荷、Sleep Sensingは2022年まで無料

新Nest HubはGoogle Home Hubより50ドル安い99.99ドル(約1万1000円)になり、米国ではすでにプレオーダー受付開始済み、出荷は今月中予定です。日本での価格や発売時期は、記事翻訳時点ではわかっていません。

またSleep Sensingは、全Nest Hubユーザーに対し来年まで「無料プレビュー」扱いで提供されます。プレビュー期間終了後は「FitbitやFitbit Premiumの一部としてどのように統合できるか検討中」とのこと。我々の睡眠の質が赤ちゃん並みに高まって、もうNest Hubなしじゃ眠れないってくらいになった頃に、Fitbitと一緒に有料で使ってね!っていう感じになるんでしょうか…?

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