別途リリースする(であろう)スタンダード&ライトなFind X3シリーズとの差別化なのかな。
日本スマホ市場でも着実に存在感を増してきているOppoが、2021年春のフラッグシップモデルを発表しました。その名も「Find X3 Pro」。
SoCはSnapdragon 888 5G Mobile Platformで、LPDDR5・12GBメモリにUFS 3.1・256GBストレージという、ちょっ速で余裕たっぷりの作りです。カーブありでベゼルがほとんど目立たないディスプレイも6.7インチで、デカい。バッテリーも4500mAhでなかなかの容量がありますし、有線65W、ワイヤレス30Wの高速充電にも対応しています。

しかしオンライン発表会において、この根幹の部分はほとんどアピールされませんでした。代わりにながーい時間をかけて「どうこれすごくない?」とアピールされたのが。

カメラです。

確かにすごい。カメラすごい。大地から隆起したようなカメラユニットは4眼構造で、広角カメラ・超広角カメラには1/1.56インチの5000万画素センサーであるソニーIMX 766を2機も使っています。これかなり、でかいです。コンピュテーショナルフォトグラフィの現代においてセンサーサイズがすべてとはいいませんが、夜景撮影などのシチュエーションにおいては、やっぱり効くんですよね、大きなセンサーがもたらす低ノイズ性能って。

f/1.8レンズの広角カメラには光学手ブレ補正もついていますね。

でも超広角で大型センサー&5000万画素にも魅力を感じる方も多いでしょう。

アウトドアでも安心して使えるIP68のタフボディということもありますし。

300万画素のマクロカメラは、どうやらレンズ周囲が輪々っと光るリングフラッシュつき。60倍ズームで微生物の視点が手に入ります。この微小世界をフルHD動画で記録できるのも面白そう。
望遠カメラは(僕が見落としていなければ)アピールされませんでしたね。1300万画素の5倍光学・20倍デジタルズームって悪い話ではないと思うのだけど。

メタっと塗り絵感はありますが、ISO1813でもこの精細感を保っている3200万画素インカメラもいいねえ。

これらのカメラシステムを柱として、撮影・圧縮・保存・復元・表示まで全行程10bit・10億色でやったる、というのがFind X3 Proの真の姿となるようです。動画においてもHDRやLOG撮影が当たり前のようにできるし、ディスプレイも10億色表示ができるよ、ということなんですね。
数年前までは、ポケットに入るサイズのカメラじゃ夢のまた夢だったお話です。Oppoがドヤって推したくなる気持ちもわかります。

しかしながら僕のココロが一番盛り上がったのは、カラービジョンエンハンスメントという機能です。

色相の配置を変えられる機能のようなのですが、下に並んだ色候補を色相関図に並べていくこのUIがわかりやすそうで面白そう。近年、ネオンカラーなフラッシュやLEDライトを使った撮影が流行っていますが、ああいった映える写真・動画を作りやすくする機能だと思うのですよコレ。
Find X3 Proは色の再現性にこだわりきりました!というOppoが、フェイクなカラーの機能を搭載してくるだなんて。開発者のみなさんの遊び心が感じられます。

他人とは違った写真と動画を撮りたいと願う人に刺さりそうなFind X3 Pro。日本ではまずKDDIが名乗りをあげました。気になるお値段は...いくらでしょうね。