E Inkのカラー電子書籍リーダー、2代目はちょっぴり大きめ!

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  • author Andrew Liszewski - Gizmodo US
  • [原文]
  • Rina Fukazu
E Inkのカラー電子書籍リーダー、2代目はちょっぴり大きめ!

画面の見やすさは、どう?

今回は、カラー電子書籍リーダー「PocketBook InkPad Color」を米Gizmodoがレビューしています。グラフィックノベルを読むのにピッタリ!という一方で、解像度やライトなどの課題もいくつか挙げられています。詳しいレビューがこちら。


E Inkによる最初のカラー電子書籍リーダーが登場してからわずか6カ月後、早くもアップグレードされた次世代デバイスが到着。新しいPocketBook InkPad Colorの画面は大きく、元のPocketBook Colorよりもさらに優れた読書体験を提供してくれるとか。

大きく改善されたのは、白黒のCartaHDディスプレイの上に配置されたというカラーフィルターアレイ。カラー画像を生成するレイヤーが追加されたことになります。新しいディスプレイのKaleido 2は、画面ライトで「より良い彩度」が約束されていますが、カラーモード(300PPI)は依然として白黒モード(100PPI)の3分の1の解像度。これは、エントリーレベルのKindleが提供する解像度よりもさらに低いことになります。

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PocketBook InkPad Color

これは何?:PocketBookの電子カラー書籍2代目(画面が改良、サイズも大きく!)。

いくら?:329ドル(約3万5700円)

好きなところ:Kaleido 2の画面は彩度豊かに改良され、InkPad Colorの大きめな画面により、ズームなしでも簡単にグラフィックノベルを読むことができる。

好きじゃないところ:InkPad Colorのバックライトをオンにしない限り、屋内で白黒プレーンテキストの電子書籍を読むことはほぼ不可能。カラードキュメントは100PPIの解像度と4,096色に制限されている。



E Inkのカラー電子書籍が最も得意とするのは、屋外の明るい日光の下で使用しても読みやすいこと。これは、LCDやOLEDなどのディスプレイ技術を凌駕しているポイントでもあります。

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E Inkのカラー電子書籍スクリーンは明るい日光の下で最もよく見えますが、今回のバージョンはInkPadColorのLEDサイドライトを使ったほうがうまく機能してくれます。
Photo: Andrew Liszewski/Gizmodo

Kaleido 2のディスプレイの色は、太陽光がInkPad Colorの反射スクリーンに反射して美しく彩られ、コントラストレベルも高め。ビーチでの読書にはピッタリなデバイスです。ただし屋内では、光源の真下に座っていても、InkPad Colorの24個のLEDサイドライトなしではちゃんと画面を見るのが難しいような印象です。

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オリジナルのE Ink Kaleidoのカラー画面(右)と新バージョン(左)の色パフォーマンスの違いは、近くで見ないとわからないレベル。
Photo: Andrew Liszewski/Gizmodo

(両方のデバイスで画面ライトをマックスにした状態で)オリジナルのPocketBookと並べてみると、新しいInkPad Colorの色は彩度がやや高く、正確に見えます(あるいは、わずか4,096色でできるのと同じくらいの精度のようです)が、その違いは探しにいかないとわからない程度。

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Kaleido 2 E Inkスクリーン(手前)での視野角は、第一世代(後方)よりもはるかに改善されています。
Photo: Andrew Liszewski/Gizmodo

両方の端末を間近で見ても、どちらがオリジナルの画面で、どちらが新しいかは見分けづらいです。ただ、横から見てみると違いは一目瞭然で、Kaleido 2カラー電子書籍の視野角が大幅に改善されているのがわかります。上の画像を見るとわかりやすいかもしれませんが、角度を変えると同じものでも画面によって色合いがこんなにも違って見えます。

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カラーE Ink画面の最大の欠点は、余分なカラーディスプレイレイヤー。これにより処理中に画面全体が暗くなり、白黒モードでも実際の印刷された紙とはやはり違って見えます。
Photo: Andrew Liszewski/Gizmodo

KindleやKoboのような白黒のみの電子書籍リーダーを使用している人からすると、E InkのKaleidoカラースクリーンには大きな欠点があるように感じるかもしれません。というのは、InkPad Colorの白黒のCarta HDパネルは、300PPI(1,872×1,404ピクセル、7.8インチ)の解像度でテキストを表示するため、鮮明でシャープに見える一方で、カラーフィルターの配列によって背景がかなり暗くなりコントラストが低下するため、明るい照明を当てたり、スクリーンの照明をオンにしたりしない限り通常の電子書籍を読むのは難しくなります。

KindleやKoboのCarta HDパネルはかなり明るく、紙に印刷されたテキストに近い印象があります。InkPad Colorの場合、スクリーン照明を使えば良い話ではありますが、目に優しい"紙っぽさ"よりも、LCD使用の"デバイス感"が増してしまうのはちょっと残念かなとも思います。また、夜遅くであっても色温度を調整することができないため、就寝前の読書タイムでも涼しい色合いで目が覚める…なんてことも覚悟したほうが良いのかもしれません。

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(Kindleなどのデバイスが廃止した)物理的なボタンは両デバイスに含まれていますが、歓迎すべき機能ですが、大きめな本体のPocketBook InkPad Colorに搭載されているボタンは、かなり小さめ。探すのがちょっと大変だったりもします。
Photo: Andrew Liszewski/Gizmodo


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デバイスのストレージ機能を拡張するためのmicroSDスロットと、充電用のUSB-Cが引き続き含まれているのは嬉しいところ!
Photo: Andrew Liszewski/Gizmodo

PocketBook Colorは6インチ、PocketBook Ink Pad Colorは7.8インチ。このサイズの違いは使いやすさだけでなく、読むことができるメディアの種類にも大きな違いをもたらしてくれます。

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画面が100PPIに制限されているのは残念ですが、画面サイズは大きく、テキストを読むためにズームする必要がなくなったのもポイント!
Photo: Andrew Liszewski/Gizmodo

カラーモードで画面解像度は下がりましたが、ほとんどのグラフィックノベルのテキストはズームなしでも読みやすくなりました(デュアルコア1GHzプロセッサ、わずか1GBのRAM、リフレッシュレートの遅い画面を実行しているデバイスでは、ズームは依然として不安定なプロセスだったりします)。

一方、マンガよりも細かい印刷が特徴である雑誌は、InkPad Colorのカラーモードで読むのはやはり難しめ。もし雑誌をよく読むという人は、EInkから今年後半に到着することになっているさらに大きな10.3インチのカラー電子書籍スクリーンを待つほうが得策かもしれません。

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LCDやOLEDディスプレイの色再現力には及ばず...。
Photo: Andrew Liszewski/Gizmodo

最後にPocketBook InkPad Colorはタブレット端末と比べるとどうでしょうか? たとえばiPad mini(InkPad Colorよりもわずか70ドル高い)はより多くのアプリケーションを実行し、より多くのメディアにアクセスでき、タップしてから何かが起きるまで待つ必要がないユーザーインターフェイスを装備。1,600万色以上の色を表示できるバックライト付きの液晶画面であることも加味すると、わずか4,096色しか表示できないサイドライト付きの画面は、もはや次世代の製品とは言いづらくなってきたりもします。

ただ、カラー電子書籍リーダーを試してみたくてウズウズしている人や、アーリーアダプターだという人にとって、PocketBook InkPad Colorは、E Inkのカラー電子書籍の最新かつ最高のバージョンを適用した最高のデバイスとなっています。オリジナルのPocketBook Colorよりも約100ドルほど高価ですが、画面サイズが大きい分、グラフィックノベルや絵本のようなカラー媒体にピッタリです。

あるいはもし、まだ悩んでいるという場合には、E Inkが現在開発中のカラー電子書籍技術の新バージョンのお披露目を待った方が良いかもしれません。同社がこれほど迅速に動いているのにはおそらく理由があるはずですから、上述のような問題点をすべて解決するのにあまり時間がかからないと良いな、と願っています。

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