Microsoft、Siriのエンジン開発元・Nuance Communicationsの買収を発表

  • author Alyse Stanley - Gizmodo US
  • [原文]
  • 福田ミホ
Microsoft、Siriのエンジン開発元・Nuance Communicationsの買収を発表
Image: iStock Editorial/Getty Images Plus

Microsoftが、AppleのSiriの音声認識技術の開発で知られるAI企業・Nuance Communications(ニュアンス・コミュニケーションズ、以下ニュアンス社)の買収を発表しました。買収額は160億ドル(約1.75兆円)、ニュアンス社の負債額を加味すると197億ドル(約2.16兆円)となり、Microsoftにとっては2016年のLinkedIn買収(260億ドル≒約2.8兆円)に次いで2番目の規模です。この金額はニュアンス社の株価を一株56ドル(約6,100円)と評価するもので、直近の株価と比べると23%プレミアムが載っています。

Microsoftのプレスリリースによると、買収の目的はニュアンス社の技術を、2020年に立ち上がったMicrosoftの医療用クラウドサービスに統合することです。彼らはすでに2019年に提携し、医師と患者の問診での会話を自動でテキスト化して電子医療記録に書き込む仕組みを開発していました。ここ数年Microsoftはクラウドサービスを分野ごとに特化する方針をとっていて、今回の買収はその一環だとしています。

ニュアンス社はそんなに有名じゃないかもしれませんが、その人工知能・音声認識ソフトウェアは医療だけでなく自動車などさまざまな分野で使われています。Appleの音声アシスタント・Siriのコアにある音声認識エンジンも、その立ち上がりの2010年から提供しています。

Microsoftでは最近買収祭りが起きているようで、3月にはゲーム企業Zenimaxの買収を発表しましたし、最近はDiscordを100億ドル(約1.1兆円)で買収という噂も出ています。2020年にはTikTokの米国事業を300億ドル(約3.3兆円)で買収しようとしてました(結局はグダグダになってしまいましたが)。

羽振りがよくてすごいんですが、少し気になるのがMicrosoft独自の音声アシスタント・Cortanaの行方です。じつはこの4月、CortanaアプリはiOSからもAndroidからもひっそりと(でもないか)姿を消していました。でもMicrosoftは、Cortanaも法人向けにシフトしていくと2019年から言ってるし、Windows上にはアプリもまだ残っているので、いきなりいなくなるわけじゃないようですが、全体的に一般人からは見えない、裏方的な手堅いところに軸足を移してるみたいですね。

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