Appleが「AirTag」にストラップホールを付けなかった理由を考察。これは「アクセサリ」が本体を拡張していくガジェットなんじゃないか?

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  • author 山田ちとら
Appleが「AirTag」にストラップホールを付けなかった理由を考察。これは「アクセサリ」が本体を拡張していくガジェットなんじゃないか?

使ってみたい?何につけてみたい?

2年越しのウワサ期間を経て先日とうとう発売されたAppleの紛失防止タグ「AirTag」。編集部員とライターが実物を触ってみて、機能・デザイン・使い方についてあれこれ感想を語り合ったうえで浮上してきたのは、ほかのApple製品にも共通している「ある特徴」でした。それは……

「アクセサリで拡張されていく世界がある」

本体の機能性が求められているのはもちろんなのですが、その本体を包むもの・入れるもの=アクセサリの選び方次第で使い方をカスタマイズできるっていうのはなかなか興味深い。

AirTagはご覧のとおり平べったくてコロンとしていて、まるで巨大なメントスのような形状。500円玉よりちょっと大きいぐらいで、実物を触ってみてほんとちっちゃいな!という印象でした(ちなみにAirTagのサイズは直径31.9mm、厚さ8mm、重量は11g)。そのままバッグなんかにポイッと入れておくと迷子になっちゃいそうですし、お財布に入れるにしても微妙にかさばっちゃう、もしくは硬貨との摩擦によるキズや汚れが気になりそうです。

あえてストラップホールなし

そして、このように本体だけでは扱いにくいAirTagにあえてストラップホールをつけなかったところに、Appleの「アクセサリで拡張していこう」っていう意図が見て取れるんじゃないでしょうか。

他社の紛失防止タグ(たとえば「MAMORIO」「Tile Mate」「Galaxy SmartTag+」)には、すべてストラップホールがついていますが、今のところ用意されているAirTagはメントス型のみ。なんらかのアクセサリに入れて携帯する必要性があります。

だからこそ、AirTagを格納するアクセサリが革製なのかシリコン製なのか、また、金属部品はゴールドなのかシルバーなのか、AirTag本体をどのように見せるのかあるいは隠すのか……などなど、見た目もかたちも異なるアクセサリを、ユーザーが主体的に選ぶことにより、AirTagを自分色に染めることができるんじゃないかなって思うんです。

実際につけてみて、考えてみた

AirTag自体の見た目って、わりとテッキーなかんじです。Appleのロゴが見えるし、シルバーカラーがクールな印象で、何かしらの機能を持ったモノなんだろうなっていうのは見た目でわかります。そういう機能を持ったモノが、装飾以外の目的でバッグにぶら下がっているのってどうなんだろう?

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リュックは機能性のかたまりみたいなものですから、機能性ありきのリュックに同じく機能性ありきのAirTagがぶら下がっていたところで、そんなに違和感はありません。

では、よく女性が使うような、ハンドバッグやクラッチバッグ、ショルダーバッグなどファッション小物としてのバッグは? 色・デザイン・素材・サイズなどのバリエーションが多く、そもそもファッション性ありきなバッグにAirTagを合わせると、どんな感じになるんでしょうか。

質感:バッグに合わせてAirTagアクセサリの素材を選べば、バッグチャームのような感覚でつけられそう。上の画像にあるバッグに関して言えば、色は違っていてもレザーの質感が統一されているぶん、AirTagアクセサリが装飾品として昇華されていて、違和感がないように思います。

金具:バッグの金具×AirTagアクセサリの金具を、シルバーかゴールドどちらに統一するかは、設置面が近いだけにけっこう重要なポイント。上の画像のバッグは金具がゴールドなので、金具がシルバーのAirTagアクセサリだと多少ごちゃつき感が。逆に、AirTag本体のシルバーはアクセサリに包まれているためか、さほど気になりませんでした。

色:Appleの純正アクセサリは、デザインも質感もすごくいいけれど現時点では色の選択肢が少なく、まだまだ開拓の余地がありそうです。ちなみに、Hermès(エルメス)のバッグチャームには新色のブルーインディゴが加わりました。

その他:もともとタッセルなどの装飾品がついているバッグの場合、一緒につける際にバランスを考慮する必要がありそうです。両サイドにバランスよく配分するか、あるいは全部まとめてごちゃっとつけちゃうのも可愛いかもしれません。

あったらいいな、こんなAirTagアクセサリ

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AirTagにストラップホールをつけなかったのは、Appleがこれまでやってきたことと通じています

AirPodsやiPhoneもそうですけど、プロダクトそのもののデザインを最小限に抑えることにより、サードパーティーが参入する土台を作っているんだと思います。ケースやキーチェインやカラビナを作るのはサードパーティーで、直接儲かるのはサードパーティー。だけど、そこには結局Apple製品を使うユーザーが増えるので、Appleとしてもプラスになるっていう算段がついています。

だからこそ、これから新しいアプローチのアクセサリがどんどん出てくるんじゃないでしょうか。たとえば缶バッジみたいに裏に安全ピンがついているケースとか。あるいはMOMENTのマウントみたいな、自転車のサドルの裏にこっそりくっつけておけるケースとか。はたまた、NOMADのメガネ用ストラップみたいに、サングラスとメガネだけに特化したニッチなプロダクトも需要がありそうです。

AirTagのために完全に新しいプロダクトを作るんじゃなくて、もともとあったものをAirTag用に変容させたプロダクトも出てくるかもしれません。財布にAirTagを入れるにしても、そのうちAirTag専用ポケットがついたものが現れるかも。すでに手作りサイトのminneCreemaでは、さまざまなAirTagアクセサリが展開されていて、財布の中にAirTag用の隠しポケットがついているものもちらほら見かけます。

使い方は、使い手が決める

アクセサリ次第でいろんなかたちに変えられるってことは、メーカーが使い方を決めていないってことでもあります。作り手があらかじめ使い方を限定してしまうプロダクトは、歴史的に見てもダメになっちゃうケースが多いのも事実で、Appleはそこも見てるんじゃないかなと思います。

だからこそ、iPhoneに取扱説明書が同封されていないように、そこには自由に使ってくださいっていうAppleのメッセージが隠されているんじゃないでしょうか。ユーザーがさまざまなアクセサリをつけてAirTagを使っていく中で、「なるほど、その手があったか!」みたいな新たな使い方が発見されるのも、きっと楽しい。

みなさんはどう思いますか。AirTag、使ってみます?何につけてみます?

※価格など表示内容は執筆時点のものです。変更の可能性もありますので、販売ページをご確認ください。

Photos: 山田ちとら
Reference: Apple

AirTagのアクセサリ、バリエーション ほしい?

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