スマートタグおすすめベスト1が決定。iOS、Androidそれぞれの1位は?【2021年最新版】

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スマートタグおすすめベスト1が決定。iOS、Androidそれぞれの1位は?【2021年最新版】
Photo: Michael Murtaugh via Wirecutter

あれにもこれにもつけたくなっちゃう。

スマートタグ(紛失防止トラッカー)は大切な持ち物を紛失した際、スマホやタブレット、PCからその位置を追跡してモニタリングできる超便利アイテムです。お財布にスッポリ入るカードタイプやキーホルダー型など形状はさまざまで、Bluetooth接続範囲やクラウド探索ネットワーク規模もメーカーによって異なります。

スマートタグ選びで重要なのが「使いやすさ」と、いざという時の「探索能力」。そこで今回は、Wirecutter編集部が厳選した最新Bluetooth式スマートタグのおすすめ製品をご紹介します!


忙しい毎日、ついつい「鍵どこだっけ?」「どこかに財布忘れてきた!」と慌てがちな方にとって、スマートタグはまさに救世主。何も紛失しなければ無駄な出費になってしまいますが、持っているだけでお守り代わりの安心感があります。

そんな各種スマートタグをWirecutterのスタッフが精査した結果、iPhoneユーザーにおすすめの製品はAppleのAirTagに決定しました! これはAppleデバイスの巨大なネットワークをフル活用し、ときには他者のスマホを中継地点としながら紛失物を受動的に検索して正確に追跡するという最新のスマートタグです。ただAppleデバイスとペアリングしないと機能しないため、iPhoneをお持ちでない方には、今やスマートタグの代名詞で世界で2番目に規模の大きいクラウド探索ネットワークを誇るTile Mate (2020)シリーズをおすすめします!

おすすめのスマートタグ一覧と基本情報

Apple AirTag

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Photo: Michael Murtaugh via Wirecutter

iPhoneユーザにおすすめのBluetooth式スマートタグ。AirTagはAppleの巨大なデバイスネットワークを駆使して紛失物を探索。正確な位置をピンポイントで特定します。

AppleのAirTagはペアリングしたAppleデバイスと超広帯域無線通信技術によるBluetoothで接続し、紛失物のありかをcm単位で教えてくれます。

もしもタグがBluetoothの接続範囲から外れてしまっても、他のAppleデバイスと連携して探索活動してくれるので、いわば世界中のAppleユーザ10億人があなたの持ち物を一緒に探してくれる仕組み。なくし物が見つかる可能性はかなり高いでしょう。これだけ広範囲に、そして正確に検知できるスマートタグは他にありません。

Tile Mate (2020)

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Photo: Michael Murtaugh via Wirecutter

Androidユーザにおすすめする最高のBluetoothスマートタグ。Tile Mateは接続範囲が広く、音を鳴らして「失くしもの」の場所を知らせてくれます。非Appleトラッカーのなかではもっとも「探し物上手」なスマートタグ。


Tileシリーズ (2020)

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Photo: Michael Murtaugh via Wirecutter

用途によって使い分けできる、バリエーション豊かなTile製品。TileにはTile MateTile SlimTile Stickerなど、用途別に各種製品がそろっています(海外では“Tile Essentials”としてセット販売も )。

AirTagはAppleデバイス以外では機能しないので、 AndroidスマホユーザならTile Mate (2020)Tile Slim (2020)Tile Sticker (2020)などのTileシリーズがおすすめです。もはや“Tile”はスマートタグの代名詞のようなもの。世界で2番目に規模の大きいクラウド検索ネットワークを有し、接続範囲も広くなっています。肝心のスマホを紛失しても、Tileからリモートで通知音を鳴らすことができるのもポイント。これはAirtagにはない機能です。

それでは、おすすめスマートタグ各製品の機能や使い方を詳しくご紹介していきましょう!

iPhoneユーザにおすすめの最新鋭スマートタグ:Apple AirTag

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Photo: Michael Murtaugh via Wirecutter

iPhoneユーザーで紛失物防止用のスマートタグが欲しいのであれば、一番のおすすめはApple AirTagです。AirTagには他の競合製品にはない、2つの大きなおすすめポイントがあります。

1つ目が、Appleならではの巨大なデバイスネットワーク。そして2つ目はcm単位で対象アイテムの位置をピンポイントで教えてくれる正確性です。これら2つの機能を駆使することで、他のBluetooth追跡システムとは一線を画す探索力を発揮します。

「どこで失くしたかわからない」なら、広大なAppleネットワークで総力探索

Bluetooth範囲外で物を紛失し「どこにあるかわからない!」というときは、Appleのネットワークの出番。AirTagに別のiPhoneユーザが接近すると、その位置情報が持ち主に通知されます。たとえばAirTagをつけた鍵をカフェに忘れた場合、自分が遠く離れた場所にいたとしても、その付近にiPhoneやAppleデバイスを持った人がいれば、その端末を中継地点としてタグの位置を通知してくれるわけです。もちろん、中継機となったデバイスの匿名性は保たれ送信される位置情報も完全に暗号化されます。

「紛失モード」オンで、発見者に連絡先を表示できる

AirTagに近距離無線通信を搭載するスマホ(AndroidでもOK)をかざすと、そのAirTagに関する情報(シリアル番号など)が表示されるWebサイトが開きます。さらに持ち主がAirTagの「紛失モード」をオンにしておけば、「見つけた人はここに電話してください」というメッセージや連絡先の電話番号を表示できるので、拾った人にその場所を知らせてもらうことも可能です。そのページにはAirTagを無効化する方法も記されているので、万が一見覚えのないAirTagがカバンに入っているような時でも、それを無効にすることができます。

近距離での探索なら、UWBで方角と距離を教えてくれる

AirTagがBluetooth接続範囲にある場合は、超広帯域無線通信技術「UWB(Ultra-Wide Band)」を使った近距離探索によって、対象の正確な位置を特定することが可能です。

たとえばAirTagを置き忘れたカフェまで行き、iPhoneの「探す」アプリの「持ち物を探す」タブから対象デバイスを探索すると、スマホからAirTagまでの方向や距離が表示されます。また、「サウンド再生」をタップすれば、AirTag自身が「ピピピ…」とサウンドを出して位置を教えてくれます。ちなみに、「Hey, Siri、○○を探して」と声をかけるだけでもOK。今回のテストでは、AirTagの追跡信号をキャッチするのに少し時間がかかりましたが、いったん接続してしまえばcm単位でありかを示してくれるので、システムの正確さに驚かされました。

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(左)「探す」アプリでAirTagをタップするとオプション画面が表示されます。 (中央)「探す」をタップすると、方角と距離が表示されます。(右)AirTagを紛失モードに設定すると、発見時の対応を選択できます。
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AppleはAirTagのBluetooth接続範囲について具体的な数値を公表していませんが、実測値では9mほど。Tileのスマートタグと比べるとかなり狭く、Bluetoothがサポートする範囲としては最小値です。ただ、実際にオフィスや家の中で探し物をする際には必要十分。それよりも、Appleの巨大な追跡ネットワークと検知能力の正確さの方が重要といえるでしょう。

AirTagの表面は光沢のある白いプラスチック製で、背面は金属製。一見デニムジャケットやリュックにつけるピンバッチのようなデザインです。直径は25セント硬貨よりもやや大きくiPhoneより少々厚めですが、丸みを帯びたデザインなので実際より薄く感じます。オプションで最大4文字まで好きな文字(もしくは絵文字)を刻むことができ、4個セットで購入した場合はそれぞれに別の文字を入れられます。

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AirTagはシンプルなプラスチック&メタル製。
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設定や操作性は「さすがApple」

セットアップやペアリングの操作性は、さすがAppleのひと言。新品のAirTagを箱から出してペアリングしたいスマホやタブレットの横に置けば、AirPodsやApple Watchと同様に接続画面がポップアップで表示されます。「接続」ボタンをタップしてAirTagの名称を決定すると、Apple IDに登録できるように。むずかしい設定やメニューはなく、ペアリング作業は約1分で完了します。Tileのセットアップも比較的手軽ですが、最初にアプリを手動で起動しなければならないので、AirTagのほうがひと手間少ないと言えますね。

AirTagの追跡や操作はすべて「探す」アプリで実行し、タグの位置やオプションもすべてここで確認します。AirTagの名前変更や削除も同じ画面で操作可能。削除手順を踏めばApple IDから完全に削除およびペアリング解除できるので、別の誰かが新品同様に再使用することもできます。アカウントには最大16個のAirTagを接続可能です。

AirTagは交換可能なバッテリーを搭載しており、電池の残量が減るとアプリが通知してくれます。その際は背面の金属部分をひねって新しいボタン電池CR2032)と交換してください。ちなみにAppleでは電池寿命はTile同様1年程度と公表しています。また防水性能“IP67”に対応しているので、水深1mに30分浸っていても大丈夫。とはいえAppleによると耐水性や防塵性は恒久的なものではなく、通常使用で摩耗する恐れがあるため、できるだけ水や汚れは避けた方が無難なようです。

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電池交換も簡単。1年は継続使用可能です。
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文字を入れることもできます。
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気になる点

Tileなどの他社製品と異なりAirTagからスマホを鳴らすことができないため、iPhone自体を紛失した場合は他のデバイスの「探す」アプリで探すことになります。 また、AirTagは1個につき1つのApple IDとしかペアリングできないので、同じタグを複数人で共有することはできません。たとえばパートナーやルームメイトと鍵をシェアしている場合でも、「探す」アプリで追跡できるのはどちらか1人です。

家の中に持ち物を忘れた時に通知してくれる、いわゆる「分離アラート」は搭載されていないので、忘れ物防止として使えないのはちょっと不便かもしれません。さらにAirTag本体にはキーホルダー用の穴や接着素材などはないので、必要に応じてアクセサリを追加購入しなければならず、余計な追加コストがかかります。Apple純正のキーリングやループは本体と同じくらいの価格で、エルメスモデルなどは4万1800円5万3800円と高額設定なので、ここにお金をかけたくないのであればサードパーティ製品を購入することをおすすめします。近日中にAirTag用のホルダー各種をテストして結果をご報告したいと思っています。

Androidユーザーにおすすめの「スマートタグの代名詞」:Tileシリーズ

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AirTagはAppleデバイス専用ですが、だからといってAndroidユーザ向けの上質なスマートタグがないわけではありません。今やスマートタグの代名詞ともいえるTile Mate (2020)Tile Slim (2020)Tile Sticker (2020)などのTileシリーズも人気製品で、Appleに次ぐ大きな探索ネットワークを有しています。接続範囲も広くアラーム音も耳に届きやすくなっています。

Tileシリーズの大きな魅力は、使いやすいサイズやデザインのバリエーションです。TileMateにはキーチェーン装着用の穴が開いていますし、Tile Slimはお財布にスッと入れることができ、Tile Stickerは裏が接着素材になっているので対象アイテムに直接貼り付けることができます。

毎日600万個が「発見」されるTileコミュニティ

TileがBluetoothの接続範囲外にある場合、マップ上で最後にスマホと接続した位置を表示することできるので、落とした場所の見当をつけることができます。それでも見つからない場合や、最後に検知した場所から離れてしまっている場合は「Tileコミュニティ」を起動します。

Tileアプリを起動している他のユーザがTileから発信されている電波を受信すると、その位置情報が所有者のアプリに通知されます。つまりTileの利用者が増えれば増えるほど失くしものが見つかりやすくなります。Tileによるとこれまでに3500万個以上のスマートタグが販売されていますが、電池切れなどですべてがアクティブとは限りませんので、コミュニティの規模はAppleのほうが圧倒的に広大だといえるでしょう。それでも、毎日600万個の紛失物がTileによって発見されており、紛失タグが付けられたアイテムの90%が持ち主の手に戻っているそうです。

AirTagのデザインはボタンのような丸い形状の1種類ですが、Tileシリーズはバリエーション豊富。Tile Mateが最も汎用的で、左上隅に穴が開いていてキーホルダーやストラップなどを取りつけることができます。Tile Slimは角の丸い四角形の財布に入れられる薄型設計で、形はクレジットカードのようですが、厚さが2.4ミリとカード3枚分の同程度に。幅は約3.5cm、厚さは約0.6cmです。Tile Stickerは25セント硬貨を4枚重ねたような円形の小型スマートタグで、裏が接着面になっており失くしたくないアイテムに直接貼り付けることができます。このStickerは小さいので目立たず、キーリングが付けられないものにも装着できて非常に便利です。

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Tile Mateは電池交換式です。
Photo: Michael Murtaugh via Wirecutter

Bluetooth接続範囲は、必要十分で高機能

Bluetoothの接続範囲をテストしたところ、平均で46.3mと十分。余分な費用をかけてTile Proにする必要はあまりなさそうです。Tileの宣伝では最大接続範囲約60mとあり、実測値では大幅に狭いですが46mでもバスケットボールコートの1.5倍程度で普通の過程やオフィスで探し物をする分には十分すぎるくらいです。Tile Slimは約44m、Tile Stickerは約37mでした。

検知機能の正確性はAirTagほど精細ではありませんが、Bluetoothの接続範囲はTileのほうが広大で「近くにあるものを探す」には、かなり高機能だといえます。

Tile Mateを鳴らした時の通知音は104 dB強、Slimは99.5 dB、103.9 dBなのでオフィスやアパートの端から端まで聞こえるほどのボリュームです。

Tile Mateはボタン型リチウム電池(CR1632)を使用し、背面の蓋をスライドさせることで簡単に交換できます。電池は1個当たり100円台で購入可能で、1年ほど持続するようです。これはAirTagとほとんど同じです。ちなみに交換電池式ではない旧式のTileを使っている場合でも、Tileにユーザー登録してreTileプログラムを使うと、割安価格で新しい電池交換式のTileに買い替えることができます。Tile SlimとTile Stickerは電池交換版はありませんが、その分3年はバッテリーがもつとのこと。

裏蓋が開閉式になっているため、Tile Mateは「完全防水」ではありません。それでも耐水性はあり、水たまりに落としたり雨の中に放置しても壊れる心配はないそうです。Tileのテストでは乾燥機に1,000回かけても壊れなかったそうで、電池より先に本体がダメになることはないでしょう。いずれにしてもSlimとMateは防水規格IPX7に準拠しているので、水深1mまでは耐えられる仕様です。

サブスクサービスでさらに機能アップ

Tileには月額360円、年額3,600円のサブスクサービス“Tile Premium”があり、所有するTile製品すべてをカバーします。サービス内容は無料バッテリー交換保証期間延長(1年→3年)、SMSベースのサポートなどが含まれます。他にも過去30日間にさかのぼってのロケーション履歴や共有無制限、Tileを家に置き忘れて出かけた時に通知してくれるスマートアラート機能が提供されます。スマートアラートは自宅の住所を登録することで使用できますが、今回のテストでは自宅から約500m離れてやっと通知されたので、あまり使い勝手は良くない印象でした。ちなみにAirTagにはこうした機能はありません。

またTileは昨年、年額100ドル(約1万1000円)の“Premium Protect”の展開を発表。Tile Premiumのサービス内容に加えて、紛失したアイテムが戻らない場合に1年間で上限1,000ドル(約11万円)まで払戻すサービスを開始しました。日本ではまだローンチされていませんが、紛失した時の負担が大きいアイテムには価値ある内容かもしれません。

Tileの設定は至ってシンプル。スマホの設定メニューで操作しなくても、Tileアプリ(AndroidiOS)を入れればすべてそこで完結できます。アプリを起動し、Tileデバイスの種類を登録するなどスマホ側の準備を済ませたら、あとはTileの中央にあるボタンを押せばペアリングを開始します。AirTagのほうがセットアップの自動化がすすんでいるかもしれませんが、いずれのプロセスもシンプルかつ高速です。

アプリ内ではそれぞれのTileに好きな名前や画像をつけることができます。たとえばリュックに付けるTile Mateに、そのリュックの画像をつけると直感的な操作ができるかも。アプリ上のリストやマップモードには、ペアリングしたすべてのTileデバイスが表示されます。Tileアプリを実行し、同一アカウントを共有するスマホやタブレットも確認できます。ペアリング台数は無制限ですが、Bluetoothを介してAndroidとアクティブに通信できるのは一度に4つのTileデバイスまでです。

Tileに使われているのは標準的なBluetoothなので、近距離での精度は超広帯域テクノロジーを搭載するAirTagのほうが上です。実のところ、Tileは「AirTagを発表するにあたり、Appleが詳細な位置検知に必要なデータ等を独り占めしている」としてAppleによる独占の弊害を主張しています。2021年4月、Tileのクリステン・ダル法務責任者は米下院議会の公聴会(※PDF)にて、同社はすでに広帯域テクノロジーを搭載する製品を開発しているにもかかわらず、AppleがiPhoneとの互換性を妨げている、と証言しています。

プライバシーやセキュリティは大丈夫?

アイテムの位置を追跡できる、となると当然プライバシーやセキュリティの問題が気になりますよね。スマートタグのメーカーに位置情報を握られてるのも不安ですし、誰かに悪用されたり、「バッグの中にこっそりスマートタグを入れられたらどうしよう…」とか考えるとちょっと怖いです。

Appleのセキュリティ対策

もちろんAppleもTileも対策を講じていますが、そのアプローチはそれぞれ異なります。Appleは「AirTagはプライバシーを念頭において開発した」と主張しています。位置データは一貫して暗号化されているため、自分以外の誰かが(Appleも含め)特定のAirTagの位置を把握することはできないとのこと。

かつてAppleはAirTagのリリースとその詳細を発表した際、想定される悪用事例と同社の防止策を併せて公開しています。たとえば、誰かが無断で他人のカバンにAirTagを入れたとしても、iPhoneがそれを感知してアラートを出してくれます。今回のテストでは、まだアラートが鳴るまでの時間を計測するまでには至りませんでした。

さらにDaring Fireballの記事を執筆する著名ブロガーのジョン・グルーバー氏によると、Appleはストーカー対策として、AirTagは所有者から離れて3日たつとビープ音を発するよう設計しているとのこと。これでiPhoneを持っていない人でも、他者のAirTagを発見できるから安心、というのがAppleの主張です。

これに関しては、安全性が不十分だという声もあがっています。iPhoneでAirTagのプライバシー機能を幅広くテストしてきたワシントンポスト(閲覧には要会員登録)もまた、「Appleがストーカー行為を制限するために追加した機能は、期待するほど抑止効果が高くない」と結論付けています。ネックになるのはやはり「3日」という期間。それだけあれば、悪意ある誰かに現在地を特定されるのに十分です。また、AirTagつきのアイテムが盗難に遭った場合、3日後のアラートによって泥棒側が追跡を無効にするかAirTagを破棄してしまうことも考えられます。ちなみにTileにはこうしたシステムはないので、自分の近くにTileが仕込まれても、気づくことができません。

Tileのセキュリティ対策

Tileの担当者は、同社がユーザーの位置データを使用するのは以下の4つのケースに限られると話しています。

  1. 持ち物とアプリ搭載スマホとの位置関係(距離や方角)を特定
  2. 各スマートタグの位置を定期的に特定
  3. 他者が紛失したタグの接続範囲内にいる場合、その位置を記録
  4. IPアドレスをもとにPCやデバイスのおおよその位置を特定(Tileのサポートセンターに問い合わせた場合に限る)

そもそも位置特定を目的とするデバイスですから、位置の特定や記録といった行為が特に害のある行為とは言えないでしょう。Tileは同社の製品やサービスにおいて「第三者が金銭的利益を得られるような特定の情報へのアクセスを付与する広告(収入を生むもの)は使用しない」としています。

私たちは両社のプライバシーポリシーを読み込み、双方のスマートタグに関する最も重大な懸念事項を比較検証してみました。

AirTagTile
メーカーがスマートタグの位置にアクセスできるか?NoYes
ネットワーク上にある位置データは匿名化および暗号化されているか?YesYes
顧客データや位置データを第三者に販売、共有しているか?NoNo
過去2年間にデータ侵害はあったか?NoNo
プライバシーポリシーは読みやすいか?YesNo

これからのスマートタグ

Appleは2021年4月、「探す」アプリサービスをサードパーティのアクセサリにも拡大すると発表しました。 デバイスメーカー各社はAppleに承認されれば、iPhoneやiPadのネットワークを介して紛失したアイテムを探索できるようになったのです。今のところ、Appleの「探す」ネットワークに参入するサードパーティ製品はChipoloのスマートタグ“ONE Spot”、Belkinのワイヤレスイヤフォン“Soundform Freedom”、VanMoofの電動自転車です。

まだある! 惜しくもランクインを逃した競合製品たち

Tile Pro (2020)はTileシリーズの中ではやや大きめサイズで価格も高く、接続範囲も約122mと広いのが特徴です。今回のテストでは、約58mのオフィスのどこにいても通信が途切れることはありませんでした。確かに接続範囲は広ければ広いほど良いのでしょうが、実際に自宅やオフィスで使用する分にはそこまで広範囲である必要はないので、Tile Mateでも十分です。大邸宅にお住まいの方や、駐車場が離れた場所にあるので120mくらいは必要という方は1,000円ほど上乗せしてProを選んでもいいとも思います。

Chipolo One (2020)はTile Mateと非常によく似ていますが、探索のネットワーク規模がはるかに小さく、接続範囲も狭くなっています。

Orbitは眼鏡やサングラス用のOrbit GlassesやTile Slimより薄型のOrbit Cardなど、さまざまな種類のスマートタグを開発しています。特定のアイテムを追跡できるので興味はそそられますが、残念ながらOrbitのネットワークはまだ限定的で、TileよりOrbitを選ぶ理由は見当たりません。

実は、私もOrbit Glassesトラッカーを装着したサングラスを紛失したことがありました。場所は人通りが多くテクノロジーも充実したニューヨーク市。今こそスマートタグの出番だと思い「紛失」のフラグを立てたのですが、他のOrbitユーザから「見つけたよ!」という通知は来ませんでした。さらに、Orbit Cardのバッテリー残量が少なくなった際も通知が届かなかったため、その時にOrbit Cardを入れた財布を失くしても見つけることはできなかったでしょう。

TrackRのPixelは1ドル硬貨大の直径約2.5cmとTile Mateよりもかなり小さく、厚みは25セント硬貨3枚分ほど。2017年6月のテストでも、TrackR Pixelの接続範囲は平均13.7mでTileシリーズの製品には及ばず、接続範囲とネットワーク規模の観点からTrackRはおすすめ製品ランクインを逃しました。

CubeからはCube、Cube Pro、Cube Shadowの3つのデザインが販売されており、Shadowは財布にも入れられる薄型です。Cube Shadowの接続範囲はTile Slimと同等、そしてCubeとCube ProはTile MateおよびTile Proの半分ほどとされており、ネットワーク規模もCubeシリーズよりもTileに軍配が上がります。

©2021 WIRECUTTER, INC. A NEW YORK TIMES COMPANY.

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