中国の火星探査機「天問1号」、着陸に成功

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  • author George Dvorsky - Gizmodo US
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中国の火星探査機「天問1号」、着陸に成功
探査機「天問1号」のイメージ図 Image: Xinhua

先週、中国の探査機「天問1号」が無事火星に着陸しました。中国は火星の表面探査に成功する2番目の国となりそうです。

中国の秘密主義的な国家航天局は着陸のタイミングについて数カ月もの間、固く口を閉ざしていました。しかし先週木曜、北京で講義を行っていた中国科学院のYe Peijianさんが、探査機は15日の土曜7時11分に火星の地表に着陸すると明らかにしたのでした。

中国国家航天局はライブ配信こそ行いませんでしたが、着陸後には成功したとメディアが発表しています。

中国の探査機天問1号は2020年7月に打ち上げられ、今年の2月24日に火星の待機軌道に入ってからは周回していました。天問1号はオービターから分離して、6輪の探査車を運ぶランダーが火星へと送り出されました。

ヒートシールドに守られたランダーが秒速4キロメートルで火星の大気圏に突入にした後、途方もない距離のために管制センターが即座に反応できないフェーズ「恐怖の7分間」が訪れました(信号が火星に届くまで18分近くかかります)。

ストラスクライド大学の博士課程の学生Deep BandivadekarさんはThe Conversationへの投稿で、ランダーは「2つの頼もしいテクノロジー、火星の地形と比較して現在地を算出するレーザー距離計と、より正確に速度を測定するマイクロ波センサーを用います」と説明しています。「これらはパラシュートを使った降下フェーズ中の軌道修正に使われます。動力を用いる最後の降下フェーズ中には光学とLidarのイメージングがハザード検知をアシストします」とのこと。

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探査車「祝融」と搭載機器のイラスト
Image: Zou Yongliao et al., 2021/Advances in Space Research

ユートピア平原への着陸後は、タラップが展開されて重さ240kgの探査車が地表に降り立ちます。火星探査車「祝融」の名は中国神話の火の神に由来しており、これからの3カ月間、さまざまな科学機器を使って火星の表土、岩石、地質学と大気を研究する予定。また、地下の氷の痕跡も探査します。ユートピア平原に到着したミッションは、1976年のNASAのバイキング2号に次いで2つ目となります。

着陸には成功しましたが、表面探査にも成功すれば中国は米国に続いて史上2カ国目の快挙となるでしょう。1971年に火星に軟着陸した旧ソ連のマルス3号は火星表面に軟着陸した初の探査機ではあるものの、その活動は着陸してから永久にシャットダウンするまでの2分足らずの間に行ったデータ(詳細を含まないグレーの画像1枚)伝送のみ。1976年以来、火星の地表には9つのNASAのミッションが到着しています。欧州宇宙機関はExoMarsミッションの一環で2016年に探査車の着陸を試みましたが、着陸実証機「スキアパレッリ」はソフトウェアのエラーのせいで衝突するという結果に終わっています。

天問1号は、NASAの探査車パーサヴィアランスとアラブ首長国連邦(UAE)のHOPE探査機と並んで今年、火星に到着した3つのミッションのうちの1つとなりました。今後の活躍に期待です!

Source: Twitter(1, 2), SpringerLink, The Conversation, JPL, ScienceDirect, mars.nasa,

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