バスやトラックが煙を吐かないのがイイですね。
スウェーデンのゴットランド島にて、EVの走行中に無線充電できる道路が作られました。道の中にはコイルが埋め込まれ、地上にはところどころに制御ユニットが置かれて連動します。雪が積もっても凍っていても、問題なく充電が可能になっているんですって。
これを作っているのは、イスラエルの新興企業ElectReon社。すでに母国のテルアビブにも実験的に充電道路を作っているのですが、この動きは今後ヨーロッパでもどんどん拡大していくようです。
拡大すればステーション不要で充電池の小型化も
走りながらの充電は、ステーションに停める必要がないので効率的。それにトラックやバスなどの大排気量車両が、クリーンに走れて燃料切れを気にしなくて済むのも大きなメリットです。
ゴットランド島では、40トンのトラックが20kWの充電モジュールを5個搭載し、時速60km/hで200mの距離を走ったとき、平均70kWが充電できました。

また放出される放射線の量は極小で、家電より安全なのだそうです。
工事の様子はこんな感じ
2020年にテルアビブで行われた工事はこういった感じでした。何だか年末の道路工事を思わせます。
完成したのは700mだけですが、工事は一夜で終わり、中国から輸入したEVバスが実際に走りながら充電しています。バスは排気ガスを大量に吐き出す乗り物なので、これが電動になるとかなり空気がきれいになるでしょうね。
最終的には、その他のEVが走ってもどこの誰がどれくらい充電したのか分かるようになり、月末に請求される仕組みが構築されます。道路なので自動的に充電できちゃいそうですが、盗電しちゃダメですよね。
ドイツでもイタリアでも
動画ではドイツでも導入予定とありますが、ほかにもイタリアのミラノでも工事が施工されるようです。ちなみに2018年には、スウェーデンにEVのおなかからアームが降りて充電できる道路が2kmだけ作られたこともあったので、こうした設備にかなり意欲的なのが分かります。EVの普及に伴い、こうしたシステムが世界中でもっと増えそうですね。
Source: YouTube (1, 2, 3), ElectReon via designboom, SLASH GEAR