Googleはエコもムーンショット。2030年までに24時間炭素排出ゼロの意気込み #GoogleIO

  • author 福田ミホ
Googleはエコもムーンショット。2030年までに24時間炭素排出ゼロの意気込み #GoogleIO
Image: Google/YouTube

インフラも自ら整える。

Google I/Oキーノートのしめくくりは、Googleの運営におけるサステナビリティ、地球温暖化対策でした。彼らは2030年までに、毎日24時間カーボンフリー(二酸化炭素を出さない)な電力のみで運営することを目標に掲げています。つまり世界中のGoogleの巨大データセンターや事業所で、普通の電力グリッドを一切使わないってこと…ですよね? そんなの可能なのかなと思うんですが、スンダル・ピチャイCEOも自ら、「LaMDAや量子コンピューター並みのムーンショット」だと言ってます。

Googleによれば、彼らは2007年にはすでにカーボンニュートラルを達成、2017年には消費電力の100%を再生可能エネルギーでまかなってきました。といっても、Google自身がはっきり説明してる通り、前者はカーボンオフセットの購入、後者は使った電力に相当する再生可能エネルギーの購入で実現していて、実際は従来型の、二酸化炭素排出を伴う電力も使い続けています。なのでざっくり言うと、今まではお金さえ出せばできるエコだったのが、これからは自らインフラも整えて、二酸化炭素をまったく出さずに運営できる状態を作っていくってことなんですね。

全電力を再生可能エネルギー由来に

そのためには、事業を運営している世界各地で再生可能エネルギー源を確保する必要があります。ピチャイ氏によれば、たとえばデンマークにあるGoogleのデータセンターでは、すでにある風力発電に加えて、ソーラーファームを5カ所に建設することで、電力の90%を再生可能エネルギーでまかなえています

さらに風力や太陽光だけでなく、まだあまり活用されていない地熱発電も取り入れていきます。地熱発電には、天候や時間帯に左右されない利点もあり、2022年からは米ネバダ州のデータセンターで実際に活用していくそうです。

再生可能エネルギーは天候や時間帯によって発電量が変動し安定しないのが難点ですが、そこはGoogleらしく、コンピューター処理も動員して解決していこうとしています。「Carbon Intelligent Computing Platform」では、サーバーのタスクを自動的に電力供給の多い時間帯・場所にシフトでき、つまり時間も空間も超えて、電力供給のゆとりがあるところで需要をさばいていけます。こんな処理ができるのはGoogleが初めてだそうですよ。実際の運用はまもなく始まる段階ですが、これから1年後には、生産活動以外の計算処理の3分の1以上をシフトできるようになると言います。

新キャンパスもエコ仕様で建設中

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Image: Google/YouTube

さらにカリフォルニア州マウンテンビューの新キャンパスも、完全エコ仕様で建設中です。社屋の屋根はソーラーパネル9万枚で構成する「Dragonscale solar skin」で覆い、それだけで7MW(メガワット)近い電力を生産できます。ビルの下には北米最大規模の地熱発電設備を設置する計画で、これは冬は暖房、夏は冷房に活用するそうです。ちょっと気になるのが、本社建設のプロセス自体はどれくらいエコなのかってとこですが、まだ2030年の目標までは時間があるのでセーフなのかもしれません。

Source: Google I/O

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