Grand Theft Autoが機械学習で超リアルに

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  • author Andrew Liszewski - Gizmodo US
  • [原文]
  • 塚本直樹
Grand Theft Autoが機械学習で超リアルに
Image: Intel ISL/YouTube

もうこれ実写でしょ

ゲーム機の性能が向上し、どんなにグラフィックが美しくなっても、究極の目的である現実世界の映像のようには見えません。しかしIntel Labの研究者たちは、ゲーム機からレンダリングされた映像に機械学習技術を適用することで、美しい映像からフォトリアリスティックな映像を生成する近道を見つけたかもしれません。

ゲーム機は進化したけどリアルさの点ではまだ不十分

ここ数十年の間に家庭用ゲーム機のグラフィック機能は飛躍的に進歩し、3Dモデルをより詳細に表現できるようになっただけでなく、光の挙動をより正確に再現できるようになり、反射やハイライト、影の挙動や見え方が現実世界に近いものになってきました。

しかし、ハリウッドの超大作映画のようにビデオゲームが写真のようにリアルに見えるという点では、まだ不十分です。ゲーム機は4K解像度で毎秒60フレームの映像をレンダリングできますが、複雑なCGを使った映画の1フレームをフォトリアリスティックにレンダリングするには、数時間から数日かかることもあります。ゲームストリーミングは、遠く離れた場所にあるパワフルなコンピューターがリアルタイムにゲームをレンダリングしゲーマーの画面に送信するという解決策のひとつですが、今回の研究はそれよりも巧みなものです。

Video: Intel ISL/YouTube

実際の走行画像をAIに利用

有名な画家の作品の独特な芸術的スタイルを再現するためにも機械学習が使われいますが、今回もまったく同じです。Intel Labの研究者たちは、車の内蔵カメラで撮影したドイツの都市の市街地の画像を集めた「Cityscapes Dataset」を学習に利用したのです。

機械学習の技術を使って映像に別の芸術的スタイルを適用すると、リアルさが損なわれてしまいます。しかしニューラルネットワークは、『Grand Theft Auto V』のゲームエンジンでレンダリングされた映像を処理するだけでなく、シーン内のオブジェクトの奥行きや照明の処理・レンダリング方法に関する情報など、ゲームエンジンがアクセスできる他のレンダリングデータも使用しているため、レンダリングされたエフェクトには不自然な結果は表示されません。

この研究についての詳しい説明はこちらをご覧ください。道路のサーフェイスは滑らかになり、車のハイライトはより強調され、いくつかのクリップでは周囲の丘がより青々とした植物に囲まれているように見えます。さらに驚くべきことに、研究者たちは適切なハードウェアとさらなる最適化があれば、ゲームのレンダリングエンジンにこのネットワークを組み込むことで「インタラクティブレート」、つまりリアルタイムにゲームの映像を向上させることができると考えています。

このようなゲームを実現するためにハイスペックな未来のゲーム機を用意する必要はなく、ソフトウェアのアップデートだけで実現できるかもしれません

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