画角にニュっとお邪魔したくなるねぇ。
来る2021年5月21日(金)、M1チップを搭載した新しいiPad Proが発売されます。ギズモード編集部では一足先に試す機会をいただいたので、さっそく気になる機能をチェック。わかりやすい新機能といえば、やっぱり「センターフレーム(Center Stage)」でしょう。
この機能は、フロントカメラが人の顔を認識して自動追従しますよーというもの。12MPの新しい超広角カメラ(視野角122度)と機械学習のたまもので、超広角の画面に対して、人の顔をグイっとクローズアップしてくれます。人が増えればちゃんとそっちの人も追いかけてくれる。
めっちゃ追いかけるよ!

その広角っぷりたるや、机に立っている彼と、股ぐらから顔を出している彼の2人の顔がフロントカメラに収まるほど。まぁこれはさすがに極端な例ですけど、圧倒的な広角だからこそ端っこの顔にもフォーカスできる。
では、追従の精度や速度はどれくらいか。TOP画像のGIFがフロントカメラで映しているときの様子なんですが、速さも正確さもかなり優秀じゃない? 1人で映っているとその人の顔が中央になるよう表示し、誰かが画角内に入ると(ソフトウェア的に)カメラが引いて、2人の顔を表示してくれます。カメラが画角を変えている最中はやや画質が荒れますが、移動の滑らかさはジンバルの自動追従にも負けてない。っていうかマスクでも認識するのね!
じゃあこのセンターフレーム機能、どんな場面で役立つのか。Appleのデモではキッチンを歩き回りながらのビデオ通話のシーンを提示していましたが、このセンターフレーム機能はZoomでも使えます。Web会議しながら動き回れるってことです。
ってことは、カメラの前であちこち動き回りながらプレゼンする時に便利なのでは? 試してみました。

天井、画面奥、画面両端とウロウロしてみました。まるで専属カメラマンが追いかけてるかのごとく、めっちゃ食いついてくるじゃん!

実際の移動距離としてはこんな感じ。これ、ホワイトボード使うオンライン授業の撮影にはハマるのでは?

バーチャル授業で使うならこんな感じですかね。顔の部分にフォーカスするので、「ココ見て!」なときに見せたい場所に顔を持ってくと、そこがクローズアップされる。逆に言うと、常に止め画にしたいときは追従が仇になるかなぁ。
面白いけど、さてどう使おうか
この「センターフレーム」は、標準カメラアプリのフロントカメラを使ったビデオ撮影には今のところ対応していません。が、開発者向けにAPIは提供されるそうで、「センターフレームをONにする」みたいな設定がアプリ内に設置される可能性もあります。YouTubeのライブ配信ではすでに使えるようになっていたので、配信者的には面白い使い方ができるかも?

とはいえTikTokやインスタライブなどをしない人から見ると(ゆくゆく対応するはず)、現状は「便利で面白い、でも活きる場面は多くないかも」な小ワザ機能です。副産物としてセンターフレームONでWeb会議をした場合、顔にフォーカスするので自分の後ろにある部屋を隠しやすくなる、なんてこともできるっちゃできます。

なんせ、ぐりぐり動いてなんだか楽しいカメラなのは間違いないです。家族が写りたがるのは間違いないでしょう。コンテンツ制作に使えるかはユーザーのアイデアと、これからのアップデート次第かも。