新型iPad Proがきた。ハイスペックすぎて使いこなせないと思ってたけど、気にしないことにした

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  • author ヤマダユウス型
新型iPad Proがきた。ハイスペックすぎて使いこなせないと思ってたけど、気にしないことにした
Photo: ヤマダユウス型

「使いこな…さなくても良いんじゃない?」ってはなし。

驚くべきパフォーマンスを発揮するM1チップ、美麗さを極めたLiquid Retina XDRディスプレイ。Appleが誇るつよつよテクノロジーを惜しげもなくつぎ込んだ新しいiPad Pro 12.9インチは、プロのクリエイターにとって最強の相棒になるポテンシャルを秘めています。

実際のところM1チップ+メモリ16GB+ストレージ1TBの超高性能タブレットで、どんなことができるようになったの? 一足先に実機を試す機会を得たので、いろいろなジャンルの作業で使ってみました。 先に言っておくと、いまのところ新型iPad Proで劇的に体験が変わることなかったです。じゃあこのスペックを使い切れる作業っていったいなんなの?

...いや、もうそういうことを考えながらiPadを使うこと自体が間違っているのかもしれません。

イラストの制作

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タブレットスタイルでのお絵かきなら、液晶タブレットやタッチスクリーン対応PCなどが候補になります。iPadの利点はApple Pencilや、「CLIP STUDIO PAINT for iPad」、「Procreate」などの優秀なお絵かきソフトの存在。価格、スタンドアローン動作、描画精度などのバランスを考えると、iPadはやはり優秀です。

新しいM1 iPad Proなら、アプリの強制終了や多数のレイヤー表示にも強くなるはず。XDRディスプレイのおかげで色域やコントラスト比もパワーアップしてますが、イラストに役立つかはその人のスタイル次第かな。とはいえ、ディスプレイがキレイになって困ることなんてないよね。

写真の編集

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写真の編集は、XDRディスプレイの鮮やかさが効いてきます。特に緑の発色にはハっとさせられまして、森や木漏れ日の写真を表示してみましたが、見慣れない彩度に違和感を覚えたほど。暗部の階調も豊かです。

じゃあレタッチに役立つかと言われれば、iPad Proほか一部のApple端末が準拠しているカラープロファイル「Display P3」の色域は、写真でおなじみのAdobe RGBと違いがあります。XDRディスプレイだからといって、Adobe RGBでレタッチできるわけではない。ミニLEDの美しさは見ていて酔いしれるほどですが、レタッチ作業としては今まで通りかな。

動画の編集

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Image: 大口遼

動画編集は、M1 iPad Proがもっとも輝く場面かもしれません。「LumaFusion」で4K60pのデータをいじってみましたが、シークもなめらか、書き出しも安定していました。全く同じデータを普段ギズのYouTubeを編集しているインテルMacBook Proでも書き出してみましたが、かかった時間はほとんど同じ。M1 iPad Proなら、PCに匹敵する動画編集ができるでしょう。

ゲームをプレイ

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Apple Arcadeの『World of Demons - 百鬼魔道』を、PS5のコントローラーでプレイしてみました。快適そのもの、ラグや表示遅れは全くなし。映像の綺麗さはゲームによりけりだと思いますが、処理性能やグラフィック表示という点ではどんなゲームも問題ないでしょう。このディスプレイでウイニングライブ、見てぇ…。

エンタメを楽しむ

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世の中には書見台にiPad Proを置くガジェット貴族もいるようですが、読書もまたXDRディスプレイの高コントラストが活きる場面。YouTubeはもちろん、HDR対応の映画なら今までよりもっと深い映像が楽しめます。Apple TV+のHDR映画を見比べてみましたが、暗い部分のトーンに違いを感じました。

記事を作る

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Image: 大口遼

Magic Keyboardを取り付けた状態で、記事執筆&写真編集まで問題なく完遂できました。そんなにパフォーマンスを要求しないテキスト系の作業ですし、このあたりは問題なし。リフレッシュレート120Hzでのブラウジングは、普段iPad Airを使ってる身からすると、ただただ快適でした…。

「iPad Proに見合う自分」になる必要はない

さて、編集部みんなで色んなジャンルをテストするうち、あることに思い至りました。

あえてM1 iPad Proでやる必要って、結局ないんじゃない?

そうですね、身も蓋もないオチです。でもね、こんなにスゴイ性能を持っているなら何か特別で重たい作業をしなきゃいけない。そんな強迫観念にかられていたのも事実なんですよ。

よくよく思えば、タブレットこそ目的を限定しなくて良い自由なガジェットなはず。やれパフォーマンスがすごいから、やれディスプレイが美しいからといって、Appleが求めるユーザー像に寄っていく必要はない。「クリエイティブに使わなきゃもったいない」なんて考えは、いらないんだ!

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Image: Apple

だってノートをここまで書き込むような、生産性バリバリな人しか使いこなせないタブレットとか、しんどくない? iPadで動画を編集しても良いけど、別に動画を見るためだけに使っても良い。より器の大きいタブレットになっただけなのです。性能や価格のせいで、こんなにもピュアな部分を見落としていました。

道具に使いこなされるのではなく、ユーザーがやりたいと思ったことを叶えてくれる。臆せず飛び込んで良いんだ、M1 iPad Proの懐へ。

2021年5月20日 訂正:初出時、メモリ容量の表記に誤りがありました。謹んで訂正いたします。

Photo: ヤマダユウス型

Source: Apple

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