科学者曰く150人以上の友達作っても大丈夫らしい(ダンバー数突破)

  • author Isaac Schultz - Gizmodo US
  • [原文]
  • 岩田リョウコ
科学者曰く150人以上の友達作っても大丈夫らしい(ダンバー数突破)
ダンバーは類人猿の毛づくろいを観察しているときにこの数字を考えついたそうです。 Image: Shutterstock

150人。多いのか少ないのか。

「ダンバー数」ってご存知でしょうか。1990年代にイギリスの人類学者であるロビン・ダンバーが大脳新皮質の大きさと群れの大きさの間の相関関係から、人間が安定した社会関係を築くことができるのは150人まで、と提唱した数字のことです。自分の体験から照らし合わせても、まぁ妥当かなと思うんですが、このたびスウェーデンの研究チームがその数字、意味ないっすよと発表したとのこと。

学術誌「Biology Letters」に発表された研究では、150というダンバー数はカジュアルな友人がほとんどであるサークルを示す数字であって、人間社会をしっかり表したものとは言えないと反論しています。研究チームはまずダンバーの理論を使った実験を行ないました。でも30年前の方法ではなく新しい方法、そして最新のデータを使ってです。すると霊長類の最大の数字は平均すると150以下だということがわかりました。でも実はその数字は不安定なもので、2〜520という範囲があってそれを平均したものということなのです。「わたしたちの研究では、ダンバーのように150というひとつの数字を出すことはできないという結論でした」と話すのは動物生態学のPatrik Lindenfors氏。

ダンバーの150という数字は、1人の人がおおよそ100〜200の安定した人間関係を築けるとした場合の中間点を取ったもので、新しい分析ではこの範囲というのは応用することができないのです。ダンバーのグループ分けは1,500人(名前を言える人)、500人(知り合い)、150人(定期的に連絡して会う安定した関係)、50人(仲がいいサークルではない友達)、15人(近しい友人)そして、5人(親友や愛する人たち)。しかしダンバーは人によってその数字は変わったり、中の人が他のグループに移動することもあると言っています。

しかしLindenfors氏によると、私たち人間の社会的能力は生物学的なもの以上で、大脳新皮質や人間が生まれつき持っているものでは計り知れないとのこと。ダンバー数はまだWorld Wide Webが生まれてすぐの頃に提案された数字です。それからソーシャルメディアはどんどん変化を遂げて、「友達」の定義も変わってきました。「文化というのはソーシャルネットワークの大きさからチェスのプレイ方法、ハイキングの仕方にまで影響を与えるものです。πの3.14…の数字を練習して覚えることができるように、私たちの脳はより多くの社会的接触を持つことも練習してできるんです」と共著者でストックホルム大学のJohan Lind氏は語っています。

コロナ禍で人に会えない時期が続いて、自分の人生における大切な人や友人について考えたり、都合のいい友人や合わないと思いながらも付き合っていた友人から上手に離れることだってできたと思います。1990年代に提唱されたダンバー数はもうSNSやコロナで時代に合わなくなってきた数字なのかもしれないですね。

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