Alienware m15 R5 Ryzen Edition レビュー:AlienwareにAMDプロセッサが帰ってきた

  • author Sam Rutherford - Gizmodo US
  • [原文]
  • 塚本直樹
Alienware m15 R5 Ryzen Edition レビュー:AlienwareにAMDプロセッサが帰ってきた
Image: Sam Rutherford - Gizmodo US

時代は変わりました。

Dell(デル)の子会社Alienwareが最後にAMD製CPUをノートPCに搭載したのは10年以上前のことですが、m15 R5ではすべてが一変します。m15 R5はAMDの最新Ryzenプロセッサに対応しているだけでなく、デザインが刷新され、新しい多数のディスプレイオプション、冷却性能の向上、さらにはオプションでメカニカルキーボードも選択できます。AlienwareがCPUとGPUの両方にAMDシリコンを採用していればと思うこともありますが、m15 R5は洗練された最新のパッケージで優れたパフォーマンスを実現しています。

Alienwareらしいデザイン

m15 R5の基本的なデザインはこれまでの製品と同じですが、いくつかの変更を加えた独自のデザインを採用しています。良くも悪くも、他のブランドのノートPCと間違えることのないデザインです。

21886e2bac339287718ebf2d7f46269
Image: Sam Rutherford - Gizmodo US

Alienware m15 R5 Ryzen Edition

これは何?:AMD製CPUを搭載した15インチのゲーミングラップトップ。


価格:1,300ドルから。テスト機は1,650ドル。

※国内価格はデルのオンラインストアを参照。6月28日(月)まで20%オフクーポンあり。


いいところ:ユニークなデザインに多くのオプション、ゲーミングラップトップとして十分なバッテリー駆動時間、適切な外部ポート、改良された冷却システム。


悪いところ:パフォーマンスと比べると若干割高で、ケースは若干かさばり、タッチパッドは小さめで、RTX 3080オプションはありません。


蓋のロゴ、電源ボタン、キーボード、そしてシステム背面のストライプにRGBライトが組み込まれておりピカピカ光りますが、残念なことにキーボードライトは完全なキーごとのRGBではなく、いくつかのゾーンに限られています。Alienwareは基本的にメンブレンキーボードを採用していますが、タイピングでもゲームでも優れた弾力性を得ることができます。上向きのスピーカーが搭載されているためかなり音質が良く、一方でタッチパッドは思ったよりも少し小さく窮屈に感じます。

Alienwareでは側面のポート構成が変更され、イーサネット、オーディオ、ふたつのUSB-Aポートを除くすべての接続端子が背面へと移動しています。Alienwareによると、これはシステムの合理化のために行われたとのことで、全体的にはほぼ成功していると思います。また背面のUSB-Cポートと側面のイーサネット端子の配置を入れ替えることは、これらのポートの使用頻度を考えると理にかなっています。

Image: Sam Rutherford - Gizmodo US

Alienwareはm15 R5内部の冷却を再設計し、大きなベーパーチャンバーとより強力なファンを採用しました。そのため、m15 R5はフルロードでは少しうるさくなりますが(正直ゲーミングノートPCでそうでないものはありません)、通常の使用ではファンの騒音は多くのライバル製品よりも気になりません

重さは約5.5ポンド(2.42kg)、サイズは14.02×10.73×0.9インチ(356.2×272.5×19.25mm)で、特に小さくも大きくもありません(ASUSのROG Strix G 15 Advantageよりもわずかに厚いです)。ダークな色調のおかげで、RGBライトを一時的に無効にすればステルス(stealthy)といえるかもしれません。

とにかく速いディスプレイ

15.6インチの非ノンタッチディスプレイにマットコーティングを施したm15 R5の画面は、明らかにゲーム用に設計されています。1,650ドルのレビューユニットにはベースとなる165Hzの1920×1080ドットのフルHDスクリーンが搭載されており、354ニトの高輝度と完璧ではありませんが、比較的広い色域を実現しています。

この165Hz駆動のディスプレイは、レビュー機に搭載されているNVIDIAのRTX 3060のパフォーマンスとよくマッチしているため、一般的なゲームには最適です。しかし、『CS:GO』のような競技性の高いゲームで高いフレームレートを出したい人のために、Alienwareは240HzのリフレッシュレートでG-Syncに対応した高解像度の2560×1440ドットディスプレイや、さらに高速な360HzのG-Sync対応ディスプレイも用意しており、これらはゲーミングノートPCとして最高レベルのものです。

AMD採用の好機

AlienwareにはAMDベースのGPUオプションは含まれていませんが、10年以上ぶりにAMDのCPUをサポートしたことは新鮮な変化で、タイミングの良いものでした。最新のAMD Ryzen 5000シリーズのモバイルCPUは、ゲームパフォーマンスにおいてIntel(インテル)のチップに肉薄しており、一般的な生産性でのパフォーマンスではすでに多くのメリットを実現しています。

Image: Sam Rutherford - Gizmodo US

Blenderでは、MSI GP66 LeopardRazer Blade 15 AdvancedよりもCPUとGPUのレンダリング時間が高速でした。どちらも高価なインテル/NVIDIAのセットアップを採用しているにも関わらずです。GP66が3分55秒、6分39秒、Razer Blade 15が5分59秒、8分14秒であるのに対し、m15 R5はCPUレンダリングテストで3分27秒、GPUテストで5分58秒しかかかりませんでした。さらに、GP66はm15 R5よりも250ドル(約2万8000円)高い価格ですが、ビデオ変換テストではGP66の7分19秒に対し、Alienwareは7分17秒で4Kムービーを1080pにエンコードしました。

ゲームに関してはRyzen 5800HとNvidia 3060の組み合わせが健闘し、『Far Cry 5』のフルHDおよびウルトラ設定での平均fpsは「GP66」が120fps、「Razer Blade 15」が109fpsだったのに対し、「m15 R5」は95fpsを記録しました。どちらのシステムもm15よりもはるかに高価で、RTX 3070グラフィックスカードを搭載していることを考えると、これはかなり良い結果です。『Shadow of the Tomb Raider』でも同じことが言え、1080pかつ最高設定での平均fpsは、Blade 15が112fps、GP66が118fpsに対し、m15 R5は93fpsでした。

Image: Sam Rutherford - Gizmodo US

ただしAMDのCPUとGPUを搭載し、同価格のASUSのROG Strix G15 Advantageと比較した場合、すべてのテストでG15がm15 R5を上回っており、AMDの新しいAMD Advantageプラットフォームの利点が明らかになります。『Far Cry 5』では、G15 Advantageは平均98fps(m15 R5は95fps)、『Shadow of the Tomb Raider』では平均109fps(m15は93fps)、『Metro Exodus』のUltra版では平均80fps(m15はわずか50fps)と非常に高い数値を記録しました。

厳密にいえば、m15 R5はAMDが新しい6000シリーズのモバイルGPUを発表する約2カ月前に発表されたものであり、AlienwareがNVIDIAのGPUを採用したことを強く非難するのは難しいでしょう。しかし、このことはすべての主要なゲーミングノートPCメーカーが、AMDのコンポーネントを採用する必要性を明確に示しています。AMDのCPUが再び登場したことは確かに心強いのですが、Alienwareには早くAMDのGPUにも対応してほしいものです。

ゲーミングラップトップとして十分なバッテリー性能

Image: Sam Rutherford - Gizmodo US

m15 R5のうれしい驚きは、ゲーミングノートPCとしては優れたバッテリー駆動時間を実現していることです。動画の再生テストではm15 R5の駆動時間は7時間27分で、G15 Advantageの8分22秒には及ばないものの、Razer Blade 15の7分10秒やGP66の4分35秒よりも優れています。

難しい選択

NVIDIAのGPUを搭載したシステムと比べると、Alienware m15 R5はRTX 3070カードを搭載したより強力なシステムと比べて数百ドルも安く、しかも90~95%のパフォーマンスを発揮するという、魅力的なコストパフォーマンスを提供しています。しかし、本当に最高のコストパフォーマンスを求めるのであれば、m15 R5とほぼ同じ価格でありながら、ゲームではより優れたFPSを、そして生産性に関するベンチマークではより速いタイムを実現するG15 Advantageが優位に立ちます。

問題は他のAMD AdvantageノートPCがまだあまり市場に出回っていないことと、G15 Advantageを選択することはウェブカメラの欠如や、さらにアグレッシブな外観などいくつかの問題点を受け入れる必要があることです。

Image: Sam Rutherford - Gizmodo US

m15 R5は魅力的な選択肢であることに変わりはありませんが、本当の意味での正解は、より多くのAMD AdvantageノートPCが発売される今年の夏の終わりまで待った方が良いはずです。m15 R5の1,300ドルというベース価格は魅力的ですが、ベースモデルのRTX 3050 Ti GPUはそれほど魅力的ではありません。また、Alienwareのスタイルや美しさに惹かれているのであれば、Alienwareの優れた部分や最新のコンポーネントをさらに薄いデザインに詰め込んだ新しいX15も検討する価値があります。

m15 R5に問題はありませんが、この分野では競争が激しく、現時点ではAMDのCPUしかサポートしていないため、結果的にシステムとしてはそれほど魅力的ではありません。しかし、ここ数年インテルとNVIDIAがゲーミングノートPCのパーツを独占している中、Alienwareが再びAMDのサポートを開始したことは喜ばしいことです。

ゲーミングノート m15 R5 Ryzen Edition ほしい?

  • 0
  • 0
デル

シェアする

    あわせて読みたい