安全第一です。
Apple(アップル)のAirTagは小さくて便利なBluetoothトラッカーです。しかし「探す」ネットワークを利用して常にお互いに信号を送っているため、大きな問題があります。同社はAirTagの発売時にストーカー行為を防止するための仕組みを説明しましたが、米Gizmodoのテストでは追跡の警告は十分ではありませんでした。そして先週、Appleはこの機能を若干改善するアップデートを提供しました。
アップデートの内容
AppleがCNETに伝えたところによると、自分が知らずにデバイスを身につけたり、近くに置いたりしている人に警告するために、AirTagが警告音を発する時間帯が変更されます。発売当初は不正な追跡が3日間続いた後、つまり誰かがあなたを一日中追跡して、夜になってAirTagが持ち主のもとに戻ったとしても、あなたはそれを知ることができないのです。そしてCNETの報道によると、この期間が「8時間から24時間の間のランダムな時間」に短縮されます。
素直にいうともっとよくできる気もしますが、今回の変更は改善には違いありません。
不明なAirTagの近くにいるiPhoneユーザーは不正な追跡に関するアラートの通知を受け取ることができますが、Appleはこれらのアラートがいつ届くのかを明らかにしていませんし、米Gizmodoのテストでもうまく機能しませんでした。これらの通知は時間と場所の両方に基づいて行なわれますが、米GizmodoのCaitlin McGarry記者が何度か夫を追跡したときは、何時間も離れていたにもかかわらず夫はアラートを受け取りませんでした。
AppleはCNETに対し、今年後半にはAndroidユーザー向けにiPhoneの通知の仕組みに似た不要なトラッキングに関する通知を行なうアプリを展開すると述べています(CNETによると、「探す」ネットワークを利用できる他のサードパーティ製トラッキングデバイスも同様になるとのことです)。サウンドによる警告の時間が短縮されたことと、Android端末での通知機能が向上することで、ストーカーがAirTagを悪用するのを防ぐことができることが期待されますが、Appleは警告の一貫性を高めるという点でまだやるべきことがあります。
AirTagの不正な追跡機能が改善されると、アイテムに取り付けられたデバイスが近くにあるときに泥棒が警告を受け、盗まれたときに荷物を見つけるのが難しくなるという懸念もあります。しかし、それがストーカー被害を防ぐためのトレードオフであるならば、それは仕方ないのかもしれません。