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Apple Watchには充実したアプリストアがあるので、できないことはほとんどないと思っていましたが、Nick Bild(ニック・ビルド)氏はレトロな雰囲気のウォッチフェイスだけでなく、外出先でのコーディングのためにBASICインタープリタも内蔵した、Commodore 64をベースにしたこの楽しいC64 Watchを公開しました。
C64 Watchは現在市場に出回っている他のスマートウォッチと同じくらい洗練されていますが、その理由はゼロから開発したのではなく、Lilygo TTGO T-Watch 2020を利用したからです。これはTindieから約45ドル(約4900円)で購入できる、高性能でありながら手頃な価格のウェアラブル端末。
1年後、Bildさんは魅力的なソフトウェアがないためにこのスマートウォッチがほとんど使われていないことに気づき、自分たちの手で完璧なウェアラブルにしようと考え、「C64 Watch」を誕生させました。
カスタムのウォッチフェイスはCommodore 64のクラシックなホーム画面を模したもので、時刻はピクセル化されたフォントで大きく表示されます。
またC64 Watchには、TinyBasic Plusを改良したBASICインタプリタ(人間が書いたコードをプログラムとして実行するソフトウェア)が内蔵されているのがポイント。非常に小さなオンスクリーンキーボードを使って、スマートウォッチ上でコーディングできますが、Bildによるとこれはひどく使いにくいとのこと(でしょうね)。回避策としては上の動画にあるように、USB同期ケーブルを使ってWatchをコンピュータに接続すること。BASICインタプリタをフルサイズのキーボードで使えます。
C64 WatchのすべてのソースファイルはGitHubでダウンロードできますが、スマートウォッチ本体は自分で用意する必要があります。現時点ではビンテージコンピュータで育ったり、コーディングを学んだりした熱狂的なファンにしかアピールできないでしょうが、Bild氏は今後の機能追加を考えています。たとえばC64のゲームをスマートウォッチでプレイするためのエミュレーターを追加したり、USBでの同期のかわりに無線LANでコンピュータと通信できるようにしたりすることを検討しているそうです。