老いるハッブル、コンピュータの不具合でセーフモードに

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  • author George Dvorsky - Gizmodo US
  • [原文]
  • 塚本直樹
老いるハッブル、コンピュータの不具合でセーフモードに
Image: ESA/Hubble & NASA, Z. Levay via Gizmodo US

老朽化が…。

ハッブル宇宙望遠鏡に搭載されている重要なコンピュータに不具合が発生し、セーフモードに移行しました。運用チームが現在、問題解決を急いでいます。

またしても、です。

31年の歴史を持つハッブルは、今年の3月にもソフトウェアの不具合によりセーフモードに移行するという同じような問題が起きています。同様のセーフモードへの移行は2008年2018年2019年にも起きており、後者は部分的なセーフモードへの移行でした。いずれの場合もハッブルは復帰しており、このパターンが今回も繰り返されることが望まれます。

NASAの声明によると、今回の問題は6月13日(日)にハッブルの科学機器を制御/調整する重要なペイロードコンピュータが突然停止したことから始まりました。

ハッブルのメイン・コンピューターは、ペイロード・コンピューターから通常のハンドシェイク・メッセージを受信できなかったため、すべての科学機器を自動的にセーフ・モードにすることで対応しました。月曜日には、メリーランド州グリーンベルトにあるNASAのゴダード宇宙飛行センターのチームがペイロード・コンピュータの再起動に成功しましたが、再び問題が発生しました。

Image: NASA/Smithsonian Institution/Lockheed Corporation via Gizmodo US

なお、メモリモジュールの劣化がこの異常の原因であると考えられています。つまり、チームは1980年代に設計された「NASA Standard Spacecraft Computer-1(NSSC-1)」といったいくつかのレガシーな部品に対処しなければならないということです。1990年4月25日に打ち上げられたハッブルですから、その部品も古いのです。

運用チームは問題解決のために、水曜日はいくつ利用可能だったバックアップ・メモリー・モジュールの一つに切り替えました。今後はペイロード・コンピュータを丸一日稼働させて、正常に動作することを確認します。その後、宇宙望遠鏡に搭載されているすべての科学機器が再起動され、銀河惑星、その他の天体現象の撮影といった通常の科学活動を再開できるようになることが期待されます。

ハッブル宇宙望遠鏡はNASAと欧州宇宙機関が共同で開発し、当初はその寿命は15年とされていましたが、30年以上が経過しました。NASAによると地球低軌道に投入されて以来、同宇宙望遠鏡はは150万回以上の観測を行ない、そのデータは18,000以上の査読済み論文に掲載されました。

ハッブル宇宙望遠鏡はこれまでも十分活躍してきましたが、さらに数年、あるいは今後10年以上、活動を続けないと言い切ることはできません。なおハッブルが故障したとしても、今年の秋に打ち上げ予定のジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡という代わりがすでに控えています。

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