獄中首つり自殺のジョン・マカフィーが残したツイートが気味悪いほど予言的

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獄中首つり自殺のジョン・マカフィーが残したツイートが気味悪いほど予言的
「俺がエプスタインみたいな首吊り死体で見つかったら、それは自殺じゃないからな」|John McAfee @officialmcafee/Twitter

15のときに銃で自殺した酒乱DVの父親とけっきょくは同じ運命を辿ってしまったのか…

アンチウイルスソフトのパイオニアで昨年10月にスペインの空港で逮捕された狂犬ジョン・マカフィー(アンチウイルスソフト大手McAfee創業者)が23日バルセロナの独房で首を吊っているのが見つかり、心肺蘇生も虚しく帰らぬ人となりました。

第1報を伝えたEl Mundoによると、死因は状況からみて自殺の可能性が高いとのこと。米国への身柄引き渡しが決まった数時間後のことでした。

Video: CNBC Television/YouTube

最終的な容疑は脱税容疑です。「暗号通貨の宣伝、コンサルティング業務、講演、波乱の人生を題材にしたドキュメンタリー映画の制作権販売などで得た所得の申告漏れが数億円」ある疑いで昨年6月米検察に提訴されていました。また、同10月には「SNS上でさまざまな暗号通貨をフォロワーに宣伝し、裏で2300万ドル(約25億円)を超える宣伝料を手にしていた」として共謀者1名とともに米証券取引委員会(SEC)から警告も受けていたようです。

マカフィーは自身の名を冠した会社を創業してからも数多くのスタートアップを立ち上げたシリアルアントレプレナーです。マカフィー社は1994年に引退済みなので、2011年Intelに77億ドルで売却されたときの利益は手にしていませんが、それでもリーマン前は推定1億ドル(約110億円)の資産家でした。

捨てられたピットブルを引き取って育てる無類の愛犬家。2008年に2人目の奥さんと別れてカリブ海の宝石ベリーズの島に住み、世捨て人のように暮らす日常が2012年にマスコミ注目を浴びます。犬を殺した隣人(米国籍男性)が遺体となって見つかった殺人事件の重要参考人として指名手配されてからは逃走の毎日となり、秘密の場所でVICEの取材を受けたらカメラマンがGPSデータ消すの忘れたままツーショットを記事に掲載して足がついて逃亡先のグアテマラで不法入国で身柄を取り押さえられたハプニングはあまりにも有名です(ベリーズの殺人事件のほうはけっきょく不起訴となりアメリカに帰国)。

アリゾナでスカイトレッキングしたり、動画「マカフィーをアンインストールする方法」を発表したり、「くじらと性交したらそれは両者合意か」という終わりのない議論にツイッターで参戦したり、リバタリアン党から大統領選に出馬したり(2016年と2020年の2回)、検察が動いているとも知らずTwitter上で脱税を豪語するなど、生前のジョン・マカフィーは破天荒なんだけどどこかまぬけで憎めないキャラの人でした。不遇な生い立ちの人を見ると放っておけない人間的な面もあったりして(現夫人とは2012年に売春で出会って翌年結婚した)。

獄中につながれた最初の頃は冒頭のツイートのように「友だちもできたし飯もうまくて全部好調」と前向きだったんですが、死の1週間前のツイートには孤独感が滲んでいます。

米国政府は暗号通貨隠しを疑っているが、チームマカフィーの人びとを介して多くの人手に渡り、残る個人資産もすべて差し押さえられた。関わり合うのを恐れて友人も霧散した。

もう何も残っていない。

後悔は微塵もないけどね。

脱税容疑が確定すれば刑期は最長30年で75歳の身には終身刑も同然です。未来を悲観してもおかしくない流れですが、「政府の機密を大量に窃取した。殺されたら全部ばらしてやる」「俺が自殺したらそれは自殺ではないと思え」というのが生前の口癖で、上腕に「$WHACKD」という入れ墨までしていたのは単なるパラノイアと片付けるにはリアリティがあり過ぎますよね。「エプスタインされたんじゃないの?」という声もあって、それに呼応するかのように遺族の夫人も「自殺なんて考えられない。遺体発見の数時間前に電話で話した私が言うんだから間違いない」と25日会見を開き、念のため外部の独立した監察医による検視をするよう訴えています。

「刑務所の人たちもパパ・アメリカと呼んでみんなよくしてくれるといつも言っていたのに…」と声を詰まらせるマカフィー夫人

下着をマスクにして逮捕された人類は世界広しと言えどもジョン・マカフィーぐらいでしょう。不世出のレジェンドの死を惜しむ声が静かに広がっています――。

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