原因は水温上昇か? マレーシアのダイビングスポットに奇妙な病変のあるサメがあらわれる

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  • author Molly Taft - Gizmodo US
  • [原文]
  • 岩田リョウコ
原因は水温上昇か? マレーシアのダイビングスポットに奇妙な病変のあるサメがあらわれる
Image: Shutterstock

皮膚科の先生たち、助けてー!

去年、マレーシアのスキューバの名所でダイビングしていた人が変な皮膚のサメを見かけたのがはじまり。それから皮膚病のサメたちが写真におさめられるようになったのが今年の4月。それから研究者たちが謎の病気の解明に乗り出しました。一体、何がサメをこんな状態にしているのか。

ダイバーたちの証言によると、サメの皮膚は見るからに去年よりも悪化しているとのこと。写真で見てもそうですね、痛そうでかわいそうです。えぐれているのやら、白い斑点やらが頭の部分に確認できます

原因はまだ特定できておらず

サイエンスマレーシア・アカデミーの獣医師は、免疫力が弱っている時に攻撃されやすいフザリウム (Fusarium)というカビの一種が頭に発生しているのではないかと話しています。これはこの辺りの水温が高くなり、水素イオン指数が変わったからという可能性が出てきています。「自然現象なので、この問題を克服するために自然の状態では私たちは何もできることはありません。気候が変わって水温が変わったことでこの病気が発生しているのなら、弱い動物は病気になり、強い動物だけが生き残ることになります。深い海の中では気温変化はそこまでひどいものではありませんが、様子を見ていくしかないですね」とも話しています。

研究チームは5月に5日間かけて病気のあるサメの捕獲を試みましたが、失敗。病気のサメを捕獲して調査をしなければ、一体何が起こっているのか、なんの病気に冒されているのか、どう治療するのかを知ることさえできませんよね。もう一度捕獲トライするそうですが……。

しかし、海の温度が上がっていることが原因かもしれない理由はたくさんあって、このダイビングスポットの先月の海面温度は平均で29.5度で、これは1985年の平均に比べると1.8度も上昇しているんだそう。さらに病気のサメが発見された場所は珊瑚の白化現象が起こっているのと同じ場所。白化現象はすでに原因は気候変化によるものだと報告されています。

気候変化でサメが病気になっているのも問題ですが、フカヒレの需要の高まりのせいで合法も非合法も合わせてサメ漁がどんどんサメの頭数を減らしているのも大きな問題です。マレーシア政府は漁の免許を減らし取り締まりを強化し始めたそうで、サメの頭数が少しずつ戻ってきているとの報告もあります。でもこの病気、なんとか治してあげたいですね。

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