メキシコ湾が燃えた日。海底パイプラインが破裂、消火に5時間

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  • author Alyse Stanley - Gizmodo US
  • [原文]
  • 岩田リョウコ
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メキシコ湾が燃えた日。海底パイプラインが破裂、消火に5時間
Image:Shutterstock

う、海が燃えている!

アメリカ太平洋岸北西部が記録的な暑さに見舞われていますが、もうちょっと南の方のメキシコ湾では火災が! アメリカ大陸、いろいろ大変です。

現地時間の7月2日の早朝5時15分、メキシコの国営石油企業ペメックスが運営するメキシコ湾のク・マロブ・サップ油田の海底ガスパイプラインが破裂。150m近く火が広がっています。ロイター通信によると5時間以上かかって、同日の午前10時半ごろ、怪我人や生産に大きな影響を出すことなく消火が完了したそうです。

海流で炎がウネウネ回りながら燃え盛っていますね……。なんとも恐ろしい光景です。

ク・マロブ・サップ油田はペメックス社の保有する油田で一番生産量が多く、全体の生産量の40%を占めています。当日もいつも通り1日約72万バレルを生産しているところで、この火災が起きてしまいました。パイプラインのバルブを閉めて火災が止められたのですが、ペメックス社はなぜ破裂したのか調査に乗り出すそうです。こんな恐ろしい光景初めて見る! という感じですが、実は同じ会社でこれまでに大きな火災や爆発が何件も起こっていて、2010年から2017年までの間に100人が亡くなっているのです。

さらにはこのク・マロブ・サップ油田はここ10年半で生産量はどんどん減り続けていて、ペメックス社の負債は約1,130億ドル(約1兆2535億円)なんだそうです。原油を掘り続けて赤字。さらに火災。もう災難しかないじゃないですか……。