PANDORA「掘ったダイヤモンドなんてもう使わないよ。うちの研究所でサステナブルなダイヤ作れるようになったもん」

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  • author 中川真知子
PANDORA「掘ったダイヤモンドなんてもう使わないよ。うちの研究所でサステナブルなダイヤ作れるようになったもん」
Image: shutterstock

サステナブル以上の意味がありそう。

大手ジュエリーサプライヤーのPANDORAが採掘されたダイヤモンドの販売をやめるんですって。IFLSによると、これからは、同社初の研究室で作られたダイヤモンドを販売することになったらしいですよ。

BBCの取材に応じたPANDORAのCEOであるアレクサンダー・ラシック氏によると、研究室で作られたダイヤモンドは同社の広域なサステナビリティ推進の一環で、「採掘されたダイヤモンドの使用をやめる上での新たなマイルストーンとなった」そう。

研究室ダイヤは採掘したものと同じクオリティ

研究室ダイヤは、従来のダイヤモンドよりも安価で、光学的、化学的、熱的、物理的特性の点で採掘したものと同じなのだとか。ダイヤモンドといえば、そのグレードは4C(カラット、カラー、カット、クラリティ)で評価されますが、それも同じだそうです。

採掘のダイヤの需要が低くなれば、環境だけでなく、調達される過程にもいい影響がありそうです。ダイヤモンドの多くがアフリカ地域で採掘されますが、内戦のときにはダイヤモンドを売って兵器を購入する流れができていました。そのようなダイヤモンドは、ブラッド・ダイヤモンドやコンフリクト・ダイヤモンド、紛争ダイヤモンドと呼ばれます。この事実をテーマにしたのが、レオナルド・ディカプリオ主演の映画『ブラッド・ダイヤモンド』(2006)です。

現在市場に出回っている99%は正規ルートのダイヤ

2003年以降、紛争ダイヤモンドは市場で取り扱われないようにはなっており、市場に出回っている99%以上が正規ルートのものだそうです。しかし、それ以前は数%とはいえ、血塗られたダイヤが流通していたらしいのです。

筆者は、映画が公開された翌年の2007年にダイヤモンドの指輪を買う事情があったのですが、世の中がブラッド・ダイヤモンドに注目していたからか、店員さんの方から「正規ルートを通して手に入れたダイヤモンドです」ときちんとした説明がありました。

ただ、ヒューマン・ライツ・ウォッチが2020年に発表した報告によれば、採掘されたダイヤモンドが責任を持って調達されているかを確認するには、いまだ長い道のりがあるのだとか。ダイヤモンドは小さいから密輸も簡単ですし、加工すれば全くの別物にできますからね…。その点、研究室で作られたダイヤモンドなら、出どころがしっかりしているので安心と言えそうです。

研究室ダイヤのメリットはまだある

Maid in 研究室のダイヤモンドの利点はこれだけではありません。包装や輸送を減らせることになります。PANDORAはすでにカーボンニュートラル認証を受けたため、低炭素排出企業への一歩を踏み出しています。また、このコレクションのダイヤモンドは、平均して60%の再生可能エネルギーを使用して製造されており、2022年に世界市場に投入するまでに100%にすることを計画しています。

真のサステナビリティを唱えるなら、今あるダイヤモンドを次の世代に受け継ぐリデザインやリフォームサイクルを考えたほうが…と思わないでもありません。でも、そういうサービスはすでに多く存在しますし、そうでない方法でダイヤモンドをサステナブルにするなら、ラボがよかったのかな。

ちなみに、ダイヤモンドの代用品といえば、ジルコン(ダイヤモンドに似た透明度の高い鉱石) や、ジルコンを模したジルコニア(人工)があるんですが、ジルコニアじゃダメだったんですかね…。あ、それは言っちゃダメなのかな…。まぁ、私も婚約指輪購入の段階で、ジルコニアの指輪は選ばなかったわけだから、やっぱ、ダイヤモンドを作ることに意味があるのですかね。

Source: IFLS

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