月ならウサギがモデルであるべきだけど?
スイス連邦工科大学チューリッヒ校にあるロボティック・システムズ・ラボにて、AIを使った深層強化学習で、惑星の地表を飛び跳ねて移動する4脚ロボの研究が行われています。その名は「SpaceBok」。
これは微小重力下で飛び跳ね、バランスを崩しても猫が身をよじってちゃんと足から着地する動きを真似るよう開発されているのです。
先にシミュレーションを行い現実で訓練
学習するのは、宇宙空間の探査作業で出くわすであろう環境に対応する脚部の運動制御タスク。そのために準惑星ケレスのような表面重力0.03gの想定でシミュレーションを行い、現実の世界で横向きになって左右の壁を蹴って実験をします。
「SpaceBok」がシャカシャカと高速で脚を動かせるのは、関節を増やしたのが理由とのことで、また改良ののち開脚ができるようになったので、軟着陸が可能になりました。

ひっくり返らずちゃんと着地できるのは凄いことだと思いますが、これだけジタバタしていたらそれだけエネルギーが必要になりませんかね? そこんとこ結構な課題だと思うので、できるだけ足で着地できるように跳べる工夫があったら良いのかな?と感じました。
しかし惑星ではローバーのように車輪で移動するでもなく、ヘリコプターのように飛行するでもなく、飛び跳ねるという選択肢もあるワケですね。コンセプトは、地球近傍小惑星リュウグウでホップした2機のローバー「Rover-1A」と「Rover-1B」みたいです。
さてこの「SpaceBok」、いつか月や火星などで活躍する日が来るでしょうか?
Source: YouTube, ETH Zurich via IEEE SPECTRUM