VRで異世界転生!「RPGレストラン」で、伝説の勇者とともにファンタジー世界の料理を食べてきた

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  • author Jun Fukunaga
VRで異世界転生!「RPGレストラン」で、伝説の勇者とともにファンタジー世界の料理を食べてきた
Photo: RPGレストラン

VRで異世界転生したら伝説のバイキングだった件。

6月下旬、渋谷某所に期間限定でオープンした「RPGレストラン」で、異世界転生モノのラノベのようなマジカルな転生を体験してきました。

予約開始からたった3分で全ての予約枠が完売したというこのイベントは、XRクリエイティブプラットフォーム「STYLY」を提供する株式会社Psychic VR Labとさまざま著名アーティストとコラボしたXRツアー「ULTRA TOUR by STYLY」第1弾で、株式会社ブルーパドル代表の佐藤ねじ氏が企画・監修を担当したもの。

イベントでは参加者がVRという現代の魔法の力を借りて、勇者や魔法使いなど、RPGでおなじみのキャラに転生。転生先のバーチャルレストランで魔法料理やモンスター料理といった異世界の料理をゲーム感覚で試食できます。

参加者は、まず、事前に通知されるメールに記された秘密の会場に集合。そこで別の参加者と一緒にRPGのように5人1組のパーティーを組みます。

次にレストランのスタッフの指示に従って、参加者は伝説の冒険者一行である勇者、暗殺者、戦士、魔法使い、バイキング、テイマーの5つの職業の中から転生後の職業を決めます。

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伝説の勇者一行の職業の中から自分が転生したい職業を選ぶ

それぞれ転生する職業が決まったら、いよいよ転生体験がスタート。順番に地下にある会場の秘密の入り口に向かいます。入り口の側にはレセプションスタッフが待っており、そこでは事前に通知されていた合言葉を使ってこんなやりとりをします。

レセプションスタッフ:ご注文は?

転生者:トカゲの餃子。

レセプションスタッフ:焼き方は?

転生者:羽付きで。

合言葉があっていると、転生書に自分の名前を記入して、隠し扉からレストラン内部へ。扉を開けた先には、ロウソクが灯る円卓、ペストマスクをつけたサービススタッフ、冒険者の姿を描いた絵画、宝石箱など、まるでRPGの世界から飛び出してきたようなゴシックで中世な光景が目の前に広がります。

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転生書に自分の名前を記入
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レストラン内部
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レストラン内部

5人掛けの円卓の上には各転生者のためのVRデバイス(VIVE Pro)が用意されており、パーティー全員が会場入りするとガイコツマスクのレストランの支配人が登場。「僧侶のきまぐれサラダ」「闇のおつまみ」など、イベントで試食できる5品のコースメニューの説明が支配人より行われます。

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転生前の参加者
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レストランについて説明する支配人

また、このタイミングで伝説の勇者一行をもてなす特別な趣向として、某テレビ番組のアレを彷彿とさせる「格付けゲーム」が行われることも支配人の口から明かされます。

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諸々の説明が終わると、お次は転生の儀。サービススタッフに手伝ってもらいながら、VRゴーグルとコントローラーを装着。転生魔法が発動後、パーティーはバーチャルレストランのエントランスにワープ。お互いに転生後の自分の姿となるアバターの姿をVRゴーグルを通して確認しあうことができます。

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サービススタッフに手伝ってもらってVRゴーグルを装着
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バーチャルレストランのエントランス(VR)
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バーチャルレストランのエントランス(VR)

パーティー全員が無事転生し終えると、現実空間にあったものと同じ5人掛けの円卓が用意されたバーチャルレストランの中に入場。目の前の鏡には自分の転生後の姿が映し出されます。

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レストラン内部の円卓にある鏡で自分のアバターの姿を確認できる(VR)

そして、支配人の魔法にあわせて、ウエルカムドリンクのポーションが現れ、見慣れない異世界の雰囲気による緊張で乾く喉を潤すと、いよいよ異世界の料理が目の前に表れます。

試食時にはスプーンがバーチャル空間に浮かび上がり、その映像にあわせて口を開けると、サービススタッフが口の中に料理をサーブしてくれます。

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ウエルカムドリンクのポーション(VR)
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魔法により料理が登場(VR)
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魔法により料理が登場(VR)
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魔法によりスプーン登場(VR)
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1品目の試食が終わると入店時の支配人の説明にあったとおり、異世界食材の正体を当てる格付けゲームが始まります。このゲームでは、例えば「天空のステーキ」であれば、料理に使われている食材が「A.ワイバーンの肉」なのか「B.レッドドラゴンの肉」なのかといった感じで、異世界料理の食材の正体を2つの選択肢から選ぶ形で当てていきます。

ゲーム自体は勘を頼りに進めることももちろんできますが、攻略のポイントは、食材に関する支配人の説明や食材のイラストに隠されたヒントを見逃さないこと。ただ、説明自体はあくまでRPG世界の表現に基づいているため、現実的に考えると少し“メダパニ”になることも

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格付けゲームで料理の素材を当てる(VR)

答えがわかったら、VRコントローラーを使って、自分が正解だと思う答えが表示された部屋を選択して、入室。その後、足跡が近づき、支配人が入室してくると正解、そうでないなら不正解となりますが、不正解者には罰ゲームとして、アバターにステータスダウンの魔法がかけられることになります。

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格付け部屋の様子(VR)

ちなみに1問不正解になると初期状態の“伝説の〇〇”状態から、“普通の〇〇”に格下げ。全問不正解の場合は、“Now Loading”となってしまい、もはやバーチャル空間での存在自体が怪しいステータスになってしまいます。

また、ステータスにあわせてアバターのルックスも格下げされ、〇〇もどきの状態やMinecraftのようなカクカクした状態になるなど、不正解を重ねるごとにアバターの作りが粗くなっていきます。

ゲーム中は、1品ずつ異世界料理の試食が終わるごとに支配人から感想を求められますが、筆者のパーティーでは、メンバーのステータスダウンが実際に始まった時点から、最後に勝ち残るための釣り情報を出す仲間が現れるなど、パーティー間で熾烈な情報戦も展開されました。

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ステータスダウン後のアバター(VR)
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ステータスダウン後のアバター(VR)

全メニューの試食が終わると転生体験は終了。現実世界に帰還して最終的なアバターのステータスに応じたアイテムをお土産として持ち帰ることができたり、それぞれの職業で使う武器を手に持って、記念撮影をすることもできます。

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最終的なアバターのステータスが書かれたカード
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ステータスに応じてお土産としてもらえるアイテム

RPGレストランでは、VRとリアルの両方の世界でRPGの世界観が再現されていたことだけでなく、格付けゲームでのパーティーのメンバーや支配人との会話を中心としたコミュニケーションも、異世界での転生体験をよりリアルにした要因となっていたように感じました。

また、ドロっとした「スライムのスープ」や口の中をチクチクと刺激するように弾ける「雷魔法のタルト」など、実際に試食する異世界料理のフィジカルな質感も、体験の没入感をさらに高めたように思います。

味覚、触覚、嗅覚といった物体の質感に関わる部分が、近い将来バーチャル空間でリアルと同じように体験できるようになれば、まさにバーチャルテクノロジーによる“異世界転生”が実現するかもしれません。


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