ソニーが本気出して恐竜科学博やったら、私が白亜紀にタイムスリップした

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  • author 中川真知子
ソニーが本気出して恐竜科学博やったら、私が白亜紀にタイムスリップした

私、恐竜のいる世界に行ってきちゃった!

とうとうフィクションと現実との区別がつかなくなったか、と思われそうですが、違います。明日7月17日よりパシフィコ横浜で開催される、『Sony Presents DinoScience恐竜科学博 ララミディア大陸の恐竜物語(以下「恐竜科学博」)』のプレス発表会に行ってきたんです。

これまでさまざまな国の恐竜博に行ってきましたが、こんなに恐竜を身近な存在だと感じられたことはありません。なんでかって、この恐竜科学博には恐竜を身近に感じて欲しいという熱意と、それを可能にするためのテクノロジーがこれでもかと詰め込まれているんです。足を踏み入れた瞬間に、いたる所に恐竜の気配を感じる…。思わず、「え…! 」と振り向いてしまうほど。

こんな体験、今までなかった。家に帰った今でも胸がドキドキする…!

地域と年代を絞り込んだ濃いめの恐竜博

恐竜博って、いろんな恐竜の骨格が展示されているものを想像しますよね? 子どもに人気のティラノサウルスやトリケラトプス、ステゴサウルス、スピノサウルス、最近だったらヴェロキラプトルかな。そういった骨格が、ジュラ紀や白亜紀といった時代別に展示されていて、俯瞰で理解するようにデザインされています。

「Presents DinoScience恐竜科学博 ララミディア大陸の恐竜物語」は違います。「ララミディア大陸の」と銘打ってある通り、白亜紀の時代にあったララミディアという、今の北アメリカが東西に分断されていたうちの西側の大陸に生息していた生き物しか展示していません。しかも、ララミディア大陸の中部の海岸沿いの低地の湿地帯というニッチさ。

時代も、恐竜がいた時代の200万年間にフォーカスしているんです(恐竜って1億6000万年間も繁栄していたので、200万年間といえどごく一時代)。つまり、恐竜の歴史を追う一般的な展示とは異なるアプローチをとっているんですね。

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縦に細長いのが「ララミディア大陸」
Photo:中川真知子

目玉の骨格は、ヒューストン自然科学博物館のみで展示されていた「奇跡の化石」と呼ばれるトリケラトプスの「レイン」の実物全身骨格。何が奇跡なのかというと、レインの骨格はほぼ完全体で発掘されたんです。しかも、大型皮膚痕つき!

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持ち出し不可能かと思われていた「レイン」を日本展示できてガッツポーズの恐竜くん
Photo:中川真知子

トリケラトプスの骨格は多くの恐竜博で見ることができますが、その多くがレプリカで補完しています。しかし、レインは80~85%が本物なんです。

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黒い部分は全て揃っている。足りないのは白いところだけ。
Photo:中川真知子

レインは日本に初上陸で、この展示が終わったらヒューストンにトンボ返りすることが決まっているんですって。つまり、この機会を逃したら次はないかもしれないんですよ。

「恐竜科学博」の主役はレイン。だから、レインが生息していた時代と場所に焦点を当てているんです。そして、レインがいた時代、いや、なんならレインの幼少期を覗いてみよう!というのが「恐竜科学博」のコンセプトなんです。

どうやってレインの時代を体験するの?

幼体と巡る「フィールドツアー」

ここからはテクノロジーの出番です。展示は5つのゾーンに別れているのですが、ゾーン3の「フィールドツアー」は、トリケラトプスの子どもの骨格がストーリー仕立てに展示されています。親とはぐれてしまったトリケラトプスの子どもが、他の恐竜たちと出会う様子を追うことができるんです。物語が加わると、途端に「生」を感じるようになるんですね。このフィールドに入った瞬間から、恐竜を「化石」ではなく、「生きていたもの」と認識するようになりました。

ところで、トリケラトプスの幼体骨格なんてみたことあります? ないですよね。日本初公開(というか、この恐竜科学博は日本初公開の連続! )なんです。

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Photo:中川真知子

どうやって実現したのかというと、3Dスキャンと3Dプリントが使われているんです。レインの骨格をバラしてひとつずつ3Dスキャンしただけでなく、骨格全体もスキャンしたそうです。ちなみに、これを担当したのは、恐竜マニアのPixerの技術者なんですって。

企画/監修の「恐竜くん」こと田中真士さんにお話を伺いましたが、トリケラトプスの子どもは骨が細いまま成長し、大人と同じサイズになってから骨が太くなっていくそう。こういったすでにわかっている事実を踏まえ、トリケラトプスの幼体の頭骨のサイズを設定し、そこから逆算して骨格を再現していったんだとか。

恐竜の骨格というと、歯ブラシやハケを使って時間をかけて掘っていくイメージでしたが、今はゴリゴリのテックを使っているんです。

トリケラトプスの幼体だけでなく、中にはこんな化石も。

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Photo:中川真知子

笑っちゃいけないけど、必死さが笑える。

五感に訴えかけるリアルな恐竜のCG映像

4番目のゾーンは白亜紀体験シアターとなっており、横12m高さ6.8mソニーの超高精細なCrystal LEDの大画面に、恐竜くんが徹底的に監修し、細部までこだわり抜いたフルCGの映像〜恐竜たちが生きる世界〜が映し出されます。しかも、アトラクションさながらに、がふき、振動で床が揺れ背後からは臨場感たっぷりの音が聞こえてきます。

3Dメガネなしで、あの没入感。自分がプテラノドンになって大空を舞い、降り立った先で恐竜たちの息遣いと緊迫したやりとりを目撃したような錯覚を覚えました。映画や恐竜番組で見るものとはひと味違う。控えめに言っても最高すぎる!

恐竜くんが徹底監修ということで、どういった部分に拘ったのか伺いました。

恐竜くん:骨格を忠実に作ることが重要でした。絵を描ける人が恐竜を描けるわけではありません。なので、CGの恐竜を作るにあたり、骨格や筋組織、皮膚のつき方、どこまで手が動いたのかなどを解剖学的に作り込み、科学的なモデリングにしました。

既存のCGの恐竜だと、絶対に動いてはいけない部分が動いていたりします。モデラーとアニメーターには、脊椎動物や哺乳類、爬虫類、恐竜の骨格の違いをレクチャーするところから始めました。

ティラノサウルスの顔のモデリングひとつとっても、何十回とリテイクを出させてもらいました。目の位置をもう少し上にする必要があることや、まぶたの下のチラチラ動く瞬膜をつけるなど、細かい部分も忠実に再現しています。

〜恐竜たちが生きる世界〜の映像だけでなく、「恐竜科学博」は音響にも凝っているそう。例えば、後ろから何かが忍び寄ってきたり、何かが飛び去っていった音を感じられるようになっている。展示を周りながら耳をすますと、まるで森の中を歩いているような感覚を味わえました。

サイズ感が知れるポージング

トリケラトプスやティラノサウルスが大きいというのは誰でも知っていると思います。でも、その大きさを感じたことってありますか?

「Presents DinoScience恐竜科学博 ララミディア大陸の恐竜物語」なら可能。ティラノサウルスの「スタン」の骨格が、限界ギリギリのやんちゃなポージング。まるで恐竜映画でティラノサウルスが自分に向かって咆哮しているかのよう。

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Photo:中川真知子

だからみてください。歯がこんなになっていたなんて、知っていました? ティラノサウルスの顔をこんなに近くみたことない!

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Photo:中川真知子

「恐竜のいる世界にいく」というのはSFの永遠のテーマのひとつですが、それが擬似体験できました。これ、怖い!

ソニーの技術がてんこ盛り

恐竜科学博に使われている技術は展示物だけではありません。コロナ禍という状況を踏まえ、自宅にいながら展示を楽しめるオンラインツアー「Xperia 'True Remote EXperience' powered by au」も用意されています。

会場の様子をXperiaのスマートフォンで撮影し、リアルタイムに配信、会場では見ることのできない角度から骨格標本を撮影したり、病気と怪我だらけだったゴルゴサウルスの骨格の目視できない部位にカメラを近づけてより詳しく解説したりしてくれるみたいです。

この他、期間限定のナイトミュージアムでは、ARなどの最新技術を活用した体験型コンテンツ「ふしぎなメガネと恐竜ムービー by au 5G」や、特別コンテンツ「au 5G ムービーダウンロード 〜LANE&STANと一緒に撮る来場記念ムービー〜」を提供するそう。

今までいろんな恐竜博に行ってきましたが、ここまで恐竜 x テックを感じられたものはありませんでした。『ジュラシック・パーク』のグラント博士は、テック嫌いと言ってましたが、今やテックと化石は共存の時代ですよ、きっと。


Sony presents DinoScience 恐竜科学博 ~ララミディア大陸の恐竜物語~」は7月17日〜9月12日まで。

この記事では見せられない映像や、ネタバレしたくなくてあえて紹介していない画像がありますので、ぜひご自分の目で、耳で、肌で楽しめるよう、会場に足を運んだり、オンラインでツアーに参加してみてください!

修正[2021/07/18]誤字を修正しました。
Source: Sony presents DinoScience 恐竜科学博 ~ララミディア大陸の恐竜物語~

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