辛口レビューを書くと削除依頼攻め。アマゾンあるあるの実態

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辛口レビューを書くと削除依頼攻め。アマゾンあるあるの実態
Image: Denis Charlet (Getty Images)

アマゾン商品の56%は出品アイテム。

出品者は購入者に直接連絡取ると規約違反になるのに、酷評付けると削除依頼のメールが直接届いたりしますよね。

あれはなぜなのか? その謎に迫る記事がWall Street Journalに出ていたのですが、なんかそういうのを専門にする業者さんが最近は別にあるらしくて、星評価が下がりそうになると、酷評した人物の「メールアドレス抽出」や「レビュワー調査」を代行するみたいなのです!

返金と引き換えにレビュー削除を要請

たとえばニューヨークに住むKatherine Scottさんも、そんな酷評ストッパーに食い下がられたひとり。3月にスプレー式料理油を買ったら、宣伝と違ったのでマイナス評価をしたんですが、1週間後に出品者のカスタマーサービスを名乗る人物からメールが届き、「レビューを削除してくれたら全額返金します!」と持ちかけられたのだといいます。

「全額返金も喜んでします。もしお返事がなければ未開封と判断し、再度メールをお送りします」

「ご不便をおかけしますが、お考え直しのうえコメントを削除のほどよろしくお願いします!」

レビューは削除できないけど返金してね、と返事を書いたら、別の担当者から「削除してくれたら、払った金額の倍返しで20ドル返金します!」とダブルに食い下がられて、削除削除の大合唱が何カ月も継続。

「直接メールで何度も何度も来るんで、まじで怖かった」と振り返っています。

返金を購入額の倍まで釣り上げる人も

同様の被害に遭った人はほかにも結構います。フィンガースプリントの辛口レビューを書いたら4回連絡が来たというオクラホマのBen Hendinさんの場合は、連絡が来るたびに返金額が上がって、結局購入価格の2倍以上の40ドルで手打ちとなりました。

連絡先はどこで入手?

それにしても気になるのは連絡先がどこから漏れたのか?です。アマゾンのプライバシー方針には「購入者の個人情報を第三者に開示するのは、第三者との支払いに関連する個人情報に限る」とありますし、「メールアドレスを出品者に開示することはない」とアマゾンはWSJにきっぱり明言しています。アマゾンでは、サイトのメッセージ機能で出品者が直接購入者とやりとりできますが、捨てアドレス経由なのでそこからメールアドレスが漏れたとも考えにくいし…。

不思議に思ってHendinさんが出品者に直接尋ねてみたら、「氏名をSNS検索ソフトにかけて上司が見つけた」と答えたそうですよ?

一方Scottさんのほうは心当たりがあるようで、「おまけで付いてきた無料ギフトの調理用温度計をもらうときに、メールアドレスと注文IDの入力を求められたので、もしかしてそれかも」とWSJに話しています。

もちろんそういうおまけを同梱する行為もアマゾンの規約違反。WSJからの取材直後に問題のリスティングと出品者、ブランドは全部アマゾンから消えちゃったので、もうサイトで見ることはできませんけどね(「社内の調査でも同じ問題が見つかって対処した」とアマゾン広報はWSJに話している)。

ニーズのあるところに業者あり

ネガティブレビューは売上低下に直結するので、削除要求が商売として成り立つほど需要があるってことなんでしょう。WSJにはあの手この手の業者さんがいろいろ紹介されています。

たとえばMatic Chain社は「アマゾン出品者にメールアドレス抽出サービス」を展開中。抽出というと大げさだけど、まあ、GoogleやSNSで氏名が一致する人物を手当り次第に探すという泥臭いアプローチでやってるそうです。

一方「レビュワー調査ツール(1回たったの60ポイント=60ドル)」をサイトで堂々とPRしているのはZonBoost社。こちらは気になるアマゾンレビューのURLをツールに貼り付けると、「当該購入者の氏名と個人用メールアドレスが100%の精度で見つかる!」のが自慢です。

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Screenshot: ZonBoost (Gizmodo)

Q&Aに「アマゾンのデータベースがソースなので、100%の精度を保証します!」とあるので、どういうことや!?と思って、Gizmodoからもアマゾン、ZonBoostにコメントを求めましたが返信はありませんでした。

プレッシャーかけられたら通報

そういえば訳者もeBayを初めて使ったとき、シャンプーの口が半開きのドロドロ状態で届いて、起こったことをそのまま書いたら削除要求攻めに遭いました。気の毒になって削除したら、削除を撤回できないのをいいことに、手のひら返したように悪口書かれてサイトが使いにくくなったので、やっぱり正直が一番です。一応アマゾンのレビュー規約では、レビューの変更・削除を出品者が購入者に求める行為は禁じられています。また、レビューの変更と引き換えに「返金などの金銭的な見返り」をオファーする行為も固く禁じられています。レビュー変更のプレッシャーをかけられて困ったときには、community-help@amazon.comに相談するか、当該レビューのページを開いて「Report Abuse(違反報告)」のリンクから通報してねってアマゾンは呼びかけていますよ。

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