ソーシャルメディアの弊害…ショッキングな異常気象がショッキングに感じられず麻痺してしまう

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ソーシャルメディアの弊害…ショッキングな異常気象がショッキングに感じられず麻痺してしまう
Photo: Jenny Evans (Getty Images)

これが日常に…。

今年の夏も本当に暑かったです。いえ、まだまだ残暑が厳しく、猛烈な暑さは続いていますね。それは世界的な異常気象でもあったようで、北米でも欧州でも、挙げ句の果てに北方のグリーンランドでも、異常に暑い夏の記録が相次ぎました。

ところで、こういうニュースは今や別にテレビや新聞で目にするまでもなく、ソーシャルメディアに写真や動画が溢れ、どれだけ地球温暖化が進んでいるかをより身近な視点で触れられるようになっています。なんといっても、Facebookのアクティブユーザー数は毎日世界で19億人とされていますし、Twitterは約2億人が毎日ツイートを活用。さらに、TikTokのダウンロード件数はついにFacebookを抜く勢いですし、ほかにもInstagramやWhatsApp、日本だとLINEもスタンダードですからね。

ソーシャルメディアで異常気象についての投稿が相次いでいるため、もはや地球温暖化に伴うアブノーマルな気候は、世界各地で現実のものになっていることが明らかです。あの地球温暖化はまやかしで、実際には生じてもいないだなんて論議を、だれも本気で信じたりはできなくなったという功績があるでしょう。しかしながら、あるソーシャルメディアの調査によると、異常に暑い日や寒い日に天気について投稿するユーザーは多いものの、どうやらこのところ人々は慣れてきてしまってもいるようですよ。その証拠に、熱波についての投稿数は一時期ほどではなく減少気味。たとえ史上最高の気温を記録したとしてもです。

気候変動は、すでに地球上のあらゆる居住可能な地域影響を及ぼしているのは間違いない。

スイスのジュネーブで地球温暖化についての国際的な研究を進めるIntergovernmental Panel on Climate Change(IPCC)は、このほどこんな正式報告を出していますけど、それを否定する人なんていないでしょう。むしろ、あっ、また異常気象の話が今年もだ!って、今世界中の多くの人が、新たな日常の一部と捉え始めてもいるようです。そうなると、これは大変なことだ、少しでも早く行動を起こして、地球環境に優しい生活をしなきゃ!と危機感を抱く人々も減ってしまい、ますます温暖化が進んでいってしまう危険性まで指摘されていますね。ソーシャルメディアで異常気象慣れ~。これはコロナ禍についても同じかもしれませんけど、いつも目にしていると、だんだん異常が日常になっていってしまうのかもしれません。

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