昔はよかった。そんな風に思ってしまうのも致し方ないのかもしれません。
iPhone 13の発表が近づいています。9月15日の午前2時からApple Eventの開催が予告されました。
アメリカで2007年から発売が開始されたiPhoneの歴史は、毎年ギズモード・ジャパンで必ずリアルタイムで情報をお届けしており、今年ももちろん発表の様子をお届けすべく、鋭意準備中です。
ですが、iPhoneってもう生活の中で当たり前になってしまったことで、「今年も新しいの出たのね。じゃあ機種変するか」くらいの立ち位置です。 そんな方は僕以外にもいらっしゃることでしょう。(あれ、いないの?)
なぜ、iPhone、ひいてはAppleとユーザーは距離が出きてしまったのか。その理由を探っていきましょう。
スティーブジョブズがいないから
いまやジョブズがいないAppleはダメだ。なんて言う人はいないですよね。
Appleがダメダメ企業であった過去など都市伝説と思われても不思議ではないほど躍進を続けています。
Apple創業者の一人スティーブ・ジョブズが健在だったころ、iPod、iPhone、iPadと立て続けに発表された2000年代後半~2010年代前半、Appleファンボーイは日本時間深夜の発表会に関わらずガジェットに夢中になっていました。
次は何を発表してくれるんだろうと、ジョブズの一挙手一投足に注目が集まった時代です。(その役目は、今ではイーロンマスクが担っているように思いますけどね)
今でも思い出したようにたまに見てしまうiPhone発表の瞬間に興奮してしまうのは、ジョブズの面影を少しでも感じていたいからかもしれません。
今のiPhoneにワクワク感を求めなくなった

ジョブズ亡き後に発売されたiPhone 6頃から、iPhoneにワクワク感を求めなくなったように思います。
少しでも重いサイトを開けば落ちるSafariに苛立ち、前年より2倍以上高速になったiPhoneを手にするだけで満足していた体も、今ではiPhone 8で十分かもしれません。
スマホの基本機能向上は当たり前、大幅な機能追加がなくなり、落としても割れなくなったiPhoneのガラス。圏外になるiPhoneなんていつのこと、iPhone 13では圏外がなくなるかもしれません。すべてが優等生になりました。
発売日になったら毎年Apple Storeに並び、ハイタッチをして店内に入ってiPhoneを受け取る。それだけでハッピーだったあの頃は過去なんですな。
iPhoneのある生活が当たり前になった

年々着実にアップデートされ、生活の中心に位置するiPhoneエコシステムと人々は切り離せない関係にまで発展しました。
ゲーム・音楽・動画・SNSなどなど、人が求めるものは大抵アプリで用意されていますし、Google NestやNature Remoが、生活をより豊かにしてくれるようになった今、iPhone(Androidもね)がない生活を想像するのは難しい。
悲しいかな。生活の相棒的な位置づけになってしまえば、それはツールとして見る対象になってしまったのかもしれません。
なんだかんだ言っても、iPhoneは好き
惰性で機種変更を繰り返す自分に嫌気がさしてしまうけど、なんだかんだ言っても買ってしまうのがiPhone。
Appleの次の一手として期待したいアップルカーとiPhoneの融合によって、どんな世界を実現してくれるのか、少し考えてみればちょっとワクワクしてしまう自分がいます。
トレンド・テクノロジーの波はあれど、絶対的なポジションを確立したiPhoneはプロダクトとして期待を裏切りませんしね。
iPhone 13は無難なアップデートになるんだと思いますが、1年に1回のイベント、1ユーザーとして楽しみにしようと思います。