パーサヴィアランスがついに最初の火星の岩石サンプルを手に入れました

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パーサヴィアランスがついに最初の火星の岩石サンプルを手に入れました
NASAの火星探査車パーサヴィアランスのチタン製サンプルチューブの中に、初の火星のコアサンプルが入っています。2021年9月6日に撮影 Image: NASA/JPL-Caltech

パーサヴィアランスにとって、3度目ならぬ2度目の正直!

火星を探査するパーサヴィアランスは8月初旬に1回目の岩石サンプル採取を試みるも、サンプルチューブが空っぽだったため失敗に終わっています。しかしNASAは現地時間の月曜、パーサヴィアランスがArtubyと呼ばれる稜線を探査中に、初めて火星の岩石サンプルの収集と保管に成功したと発表しました。900メートルに及ぶこの稜線は、ジェゼロクレーター(パーサヴィアランスが降り立った火星のクレーター)の露出した基盤岩のもっとも深くてもっとも古い層を含有すると考えられている地域に隣接するとのこと。

鉛筆よりも少し厚みのある岩石サンプルを得るための工程は先週の水曜日に開始されました。その日、パーサヴィアランスはロボットアーム先端の回転式ドリルを使って、NASAが“Rochette”と名付けた書類カバンのような形をした平らな岩石のコアリングを行なったのです。

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2つの画像を合成し、NASAのパーサヴィアランスが2度目のサンプル採取挑戦中に掘削した穴を示す画像
Image: NASA/JPL-Caltech

パーサヴィアランスはコアリングを終えた後、岩石を収集できたとNASAが確認できるよう密封前のサンプルチューブ(ちなみにチューブの番号は266番)の内部を捉えた写真を撮影。ミッションの職員たちは火星の岩石の存在を確認して、探査車にサンプル採取の工程を終えるよう指示を出しました。

指示された内容はというと岩石コアの測定と撮影、チューブの密閉、封をしたチューブをさらに撮影、そして最後にはチューブの収納といった作業。

火星の進化について教えてくれるサンプル

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探査車のSampling and Caching System Cameraが撮影した、チタン製チューブに入ったパーサヴィアランス初となる火星の岩石のコアサンプル。2021年9月6日に撮影
Image: NASA/JPL-Caltech

パーサヴィアランスのプロジェクトサイエンティストKen Farleyさんはニュースリリースの中で、初の火星の岩石サンプルを得たことは大きなマイルストーンだと述べていました。

「これらのサンプルを地球に持ち帰った際には、サンプルが火星の進化における最初期について多くのことを教えてくれるでしょう」とFarleyさん。「しかしサンプルチューブ266の中身がどんなに地質学的に魅力的であっても、この場所の全体像を教えてくれるわけではありません。ジェゼロクレーターには探査するところがまだたくさん残っていて、我々はこの先の年月も旅を続けます」と語っていました。

今回の採取は、NASAがパーサヴィアランスでの収集を願う数多の岩石サンプルの第1号にすぎません。火星には30本以上のチューブを持ってきており、探査車が着陸地点に戻るまでの数百火星日間で最大8本のチューブが使われることになります。パーサヴィアランスが採取したサンプルをもっと研究するため地球に持ち帰るミッションでNASAは欧州宇宙機関と連携しています。

2つの宇宙機関がこのミッションを実現できれば、そのサンプルは他の惑星から持ち帰った初のサンプルとなります。

パーサヴィアランスはミッションの最初の行程を終えたら、ジェゼロクレーターの河川デルタに向かう予定。扇形の地点で、かつて古代の川が湖と合流していた場所です。 この地点は粘土鉱物が豊富かもしれないとNASAは考えています。地上での知識に基づけば、こういった鉱物には化石化した微生物の痕跡が保存されている可能性があります。

Source: NASA,

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