画面が大きくなったApple Watch Series 7。たしかに見やすくなったけど、それプラスαは?

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  • author Victoria Song - Gizmodo US
  • [原文]
  • 福田ミホ
画面が大きくなったApple Watch Series 7。たしかに見やすくなったけど、それプラスαは?
Image: Victoria Song – Gizmodo US

視力が悪い人にはうれしいけど、全体的には想定内のアップデートと。

今年もApple Watch Series 7が発売されました。今回は大小サイズ1mmずつとはいえ、Apple Watch史上2回目のサイズアップがあったんですが、米Gizmodoのウェアラブル番Victoria Song記者は、「サイズ以外あんま変わらないよね」という印象を語ってます。詳細は以下レビューをどうぞ!


Apple Watch Series 7(以下Series 7)は、今市場にある中ではベストなスマートウォッチなんですが、2021年の今、それを言ってもあまり意味がありません。Apple(アップル)は長年スマートウォッチの先頭を走り続けていて、新しいApple Watchの競合は過去のApple Watchになるからです。

ここにはパラドックスがあります。Series 7はベストなスマートウォッチであると同時に、一番つまらない存在でもあるんです。といっても、私自身Series 7を1週間ほど着けていますが、ちゃんと使えてはいます。ただSeries 7は先代と比べてアップグレードしているものの、日々使う中では必ずしもそれを感じません。Series 6、なんならSeries 5を使ってるのとほとんど変わらない気がします。Series 7に価値があるかどうかは、単に今ある中で最善のスマートウォッチがほしいのか、それとも何かワクワクするものを求めているのかによって違ってきます。

Apple Watch Series 7

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Image: Victoria Song – Gizmodo US

これは何?:最新のApple Watch

価格:41mmモデルが399ドル(日本国内価格:4万8800円)から、45mmモデルが429ドル(同5万2800円)から。

好きなところ:ディスプレイが大きくなり、見やすく字が読みやすい、高速充電、iPhoneユーザーにとってはベストなスマートウォッチ

好きじゃないところ:バッテリーライフはいまだに1日だけ、デザインの変化が小さすぎ


目に優しい画面

私はものすごく目が悪いんです。メガネなしでは5cm先も見えません。ひどい乱視で、カフェではメニューの写真を撮ってスマホでズームして見てて、眼科の先生も呆れてます。眼科医いわく、世の中にはメガネをかけても視力1.0になれず、それになるべく近いところであきらめなきゃいけない人もいるんです。要するに私には大きい文字が必要で、その点ウソはつけません。

Series 7の大きなディスプレイは、まさに私のようなユーザーのための今年の目玉アップグレードです。画面の表示面積がSeries 6より20%も増量して、ベゼルは1.7mmと前より40%も細くなりました。でも、このことが発表されたときは、自分にとってうれしい話だとは思いつつも、そんなに期待してませんでした。ベゼルは毎年細くなってましたから。でも、実際Series 7を使ってみた結果、画面が大きくなったのは本当にありがたいと実感してます。

画面が大きいってことは、文字サイズを大きくできるってことです。それはつまり通知やメッセージをチラっと読み取るのが楽になります。しかめっ面にならなくてもApple Watchの画面の中身を読み取れることに感謝してます。

画面サイズ拡張によって、Apple Watch初の小さなQWERTYキーボード入力も可能になりました。小さくて正確に打つのは難しいですが、オートコレクトがあるのでそんなに困りません。多分ほとんどの人はSiriで音声入力するほうがいいと思ってると思いますが、それでも定型文に入ってないメッセージを打つのには重宝してました。とはいえ、やっぱり長いテキストを打つときはiPhoneを使ってます。ひとつおかしいのは、Apple Watchのキーボードを打ってるときにiPhoneを手に持ってると、iPhoneのほうに通知がポップアップして、そこから誤字を修正したり書いたりといったウィンドウに入っていくことです。なんというか、それじゃだめなんじゃ?と。

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やっぱり字が大きいのはありがたい
Image: Victoria Song – Gizmodo US

文字盤にも、大きな画面のおかげで加わったものがふたつあります。ひとつはモジュラーデュオ、これは第2の大きなコンプリケーションを追加したもの。もうひとつはコントゥール、これは画面を取り囲むように時計の数字を配置したものです。私はモジュラーデュオがすごく気に入りました。コンプリケーションは多ければ多いほど良い派です。

予想より控えめだったデザインの変化

発表前の噂では、Series 7はApple Watch最大のリデザインになるという話でしたが、実際はずっと控えめでした。ケースのサイズは、小さい方が40mmから41mmへ、大きいほうも44mmから45mmへと、うっすらとしたサイズアップでした。ただ、幸い今までのストラップも引き続き使えます。横に並べても、サイズに関してはApple Watch SEとSeries 7の違いは見分けるのが難しいですが、Series 7のベゼルが細いことはもっとはっきりわかります。エッジは噂されてたフラットな形でなく、より丸みを帯びてました。

色も刷新され、ミッドナイト(黒)とスターライト(だいたいシルバー)、グリーン、レッド、ブルーの展開です。私がレビューしたのはグリーンでしたが、実物は思ったよりも抑えた色味です。たいていのライティングでは、太陽がちょうどいい角度で当たらない限り黒みたいに見えます。

Series 7には新たなセンサーは入ってません。S7チップは、S6と比べて中身の要素の配置が多少変化してますが、性能は基本的に同じです。Series 7の耐久性はより高くなり、Apple Watchとしては初めてIP6X認証(防塵)を取得、今までと同じWR50の耐水性能も維持しています。私はまだApple Watchを壊したことはありませんが、これまで使ってきたApple Watchも何回ものシャワーや、皿洗い・手洗い、落下といったことには耐えてきました。

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オートコレクトが優秀なのでキーボードが小さくても大丈夫
Image: Victoria Song – Gizmodo US

バッテリーライフは推定18時間なので、日をまたいでApple Watchを使うのはまだ夢のままです。実際使ってみた感じでは、Series 7は1回のフル充電でだいたい24時間持ち、その間にGPSは1時間、常時オンディスプレイもオンにしてました。Series 7では高速充電も追加されてますが、それは付属の充電ケーブルを使ったときのみです。それでも就寝前の10〜15分間にバッテリーを補充すれば、夜ずっと使えるので、睡眠トラッキングにApple Watchを使いたい人には便利なはずです。といっても、いつ充電するか作戦を立てておかなきゃいけないことには変わりませんが、前よりもうちょっと余裕ができました。

マインドフル系がより充実

watchOS 8は、特にマインドフルネスに注力してます。注力のあまり、呼吸アプリがマインドフルネスアプリになり、Fitness+での瞑想セッションを勧めてくるほどです(呼吸セッションも引き続きできます)。Bluetoothイヤホンをつなげれば、Fitness+の瞑想の音声ガイドとか、「ウォーキングの時間」セッション(ウォーキングに合わせた著名人のトーク)をApple Watchから直接流せます。(訳注:記事翻訳時点ではFitness+は日本未展開なので、これは原則として日本ではできません)

瞑想セッションは5〜20分で、「優しさ」「感謝」「集中力」といった9つのテーマがあります。私はスピリチュアルなことには興味ありませんが、この2年がストレスフルだったのはたしかです。目標を定めたり、「感謝したいこと」を振り返ったりしたいとき、こういったものは役立つはずです。これはまた、よりマインドフルなウェアラブルへというトレンドに沿っていて、Oura RingやFitbitもこの方向に向かっています。

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ダークなグリーンで、この写真を撮るときもちょうどいい角度にしないとグリーンに見えませんでした
Image: Victoria Song – Gizmodo US

ワークアウトにはピラティス用のアルゴリズムが加わり、トラッキング精度が高くなりました。Fitness+でもピラティスのセッションが追加されてます。太極拳も加わりました。一番使えるのは多分サイクリングのアルゴリズムで、電動自転車と普通の自転車の違い(後者の方がカロリー消費が大きい)をより良く判別してくれます。私は試せてないんですが、サイクリングを正確に計測したい人にはうれしいと思います。でも、サイクリング自動検知機能は試してみて、それがちゃんと機能してることは確認しました。

Series 6同様に、Series 7は血中酸素濃度測定と、米国食品医薬品局(FDA)お墨付きのECG測定ができます。屋外ラン2回、屋外ウォーキング3回で心拍数とGPSを測った結果は、iPhoneとチェストストラップのPolar H10で測った結果とまったく同じでした。Fitness+には引き続き新しいクラスが追加されていますが、Apple Watchとのやりとりの仕方は変わりません。ヘルスケアアプリでは、呼吸数も見られるようになりましたが、睡眠トラッキングは相変わらずベーシックなままです。

ヘルスケアアプリで良かったアップデートは、トレンドが見られるようになったことです。ヘルスケアアプリには今までただデータが吐き出されるだけで、自分を定量化して見られるという意味ではそれで問題ありませんでした。でも、トレンドはアクティブエネルギーや有酸素運動、ウォーキング時平均心拍数等々といった数値を文脈に落とし、一定期間に大きな変化があった場合、それを通知してくれます。

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左がApple Watch SE、右がSeries 7。サイズはほぼ同じですが、Series 7のほうがベゼルが細いのがはっきりわかります
Image: Victoria Song – Gizmodo US

もうひとつ私が気に入ったのは、Apple WatchとiOS 15の集中モードの連携です。小さなアップデートなんですが、運動やFitness+のクラスを始めると自動でフィットネスモードになるのは激しくうれしいです。運動中にテキストメッセージや通知や電話で邪魔されるのはすごくいやなので、これは私の中で最高のアップグレードでした。

ただ、この辺はほとんどがソフトウェア上のアップデートです。つまりwatchOS 8をサポートするApple Watchなら、こうした機能のほとんどを使えるってことです。もちろん新しいApple Watchのほうがうまく動くんですが、Series 7限定の機能はごく限られてます。

アップグレードする価値、ある?

Apple Watch史上、本当の意味で買い替えなきゃ、と思わされたのはSeries 4のときでした。それはFDA認定の心電計搭載で心房細動の診断に使えるようになり、画面サイズもApple Watchとしては初めて大きくしたタイミングでした。それ以降のアップデートは優良ながらも控えめで、全体的には少しずつの順当な進化でした。Series 5ではディスプレイが常時オンになり、Series 6ではSpO2センサーが載り、価格重視のApple Watch SEはフラッグシップより安価にしつつ多くの機能をそろえたという意味で画期的でした。そして今、Series 7はより大きな画面と高速充電機能を搭載しています。

こうした徐々に徐々にのアップデートは、時間とともに積み重なるものです。Series 3とか4を持ってる人がSeries 7に買い替えたら、かなり新しい体験ができることでしょう。SpO2測定もできて、ディスプレイは常時オンになり、高速充電や高速パフォーマンスも手に入り、画面も大きくなります(私個人的には多分Series 8まで待つことになりますが)。でも、すごく見づらいとか疲れ目じゃない限り、Series 5とか6を持ってる人にとって、Series 7はわざわざアップグレードするほどではなさそうです。

もちろん、文字とか画面がより大きくなったことには、それなりにお金をかける価値があります。それでも今までスマートウォッチを使ったことがなくてちょっと試してみたい、といった人には、私は引き続きSeries 7より安いApple Watch SEを勧めていきます

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