新型MacBook Proはすごい。けど「ゲーム用ノートPC」にはなれないのが惜しい

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  • author Sam Rutherford - Gizmodo US
  • [原文]
  • そうこ
新型MacBook Proはすごい。けど「ゲーム用ノートPC」にはなれないのが惜しい

何をプレイするか、ですけどね。

パワーアップした自社チップM1 ProM1 Maxを搭載した新型MacBook Proが発表されました。ギズモード編集部にも、ウキウキですでに予約済みの人もいます。魅力はなんと言ってもその馬力パフォーマンス。ただ、やっぱりゲーム用ラップトップにはならないんですけど。じっくりレビューしてみないと実際のところはわかりませんが、それでもやっぱりゲーマー向けではないんです。

M1 Pro・M1 Maxチップはどちらも10コアCPU(14インチには8コアモデルもあり)。GPUは16コア、最大32コア。高性能かつ電力効率も素晴らしいです。ユニファイドメモリアーキテクチャ(Proなら最大32Gb、Maxなら最大64GB)なので、広帯域に対応(Proは200GB/秒、Maxは400GB/秒)しています。また、充電つないでいる・いないに関わらずパフォーマンススピードが同じなのもうれしい。Windowsノートは、充電ケーブル外しちゃうと自動で省エネ発動するの多いですからね。

8コアのWindowsノートPCチップと比較すると、AppleいわくM1 ProはCPU性能1.7倍かつ電力は70%しか消費せず。GPUは、8コアWinノートの統合グラフィックスと比べるとスピード7倍

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ProもMaxの高パフォーマンスは確か。でも、何と比較しているかは要注意。
Image: Apple

数字を聞いて、図を見るとM1 Pro・Maxの性能の良さにただ驚くばかりです。で、ここでもうちょっと掘り下げて、プレスリリースの下の方にある小さな文字の注釈をチェックしてみましょう。Windowsノートと比較してCPU性能が1.7倍という話ですが、そのWindowsノートってMSI GP66 Leopardなんです。ひとつ前となる第10世代Intelチップ搭載の端末なんです。Intel最新のAlder Lakeを数にいれると、むしろ2世代前のチップとも言えます。

パワフルなWindowsノートの統合グラフィックスとして比較されているのは、Lenovo Legion 5Nvidia 3050 Ti。Nvidia 3050 Tiにケチつけるつもりはありませんけど、パワフルなGPUと言われたら、まっさきにNvidia 3050 Tiを思い浮かべることはありません。ゲーマーなら、RTX 3060以上で初めてパワフルという言葉を使うと思います。

さらに重要なのは、ベンチマークで使われたシステムです。16インチMacBook Proは、M1 Proチップに16コアGPU、メモリ32GBでベンチマークしています。これだと3000ドル超えます。日本だと34万ちょいのオプションモデルになります。で、比較されているLenovo Legion 5は1050ドル、10万円強の端末。もちろん、新型MacBook Pro=M1 Pro・M1 Maxのパフォーマンスは素晴らしいのですが、この比較がフェアかと言われると、Appleにずいぶんと有利に働く比較ではありますよね。

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パワフルだけどゲーム端末ではないのよ。
Image: Apple

M1 Pro・M1 Maxの性能にケチをつけるつもりはまったくありません。素晴らしいパフォーマンスであり、さすがApple渾身の自社チップです。特に、電気効率は目をみはるものがあると思います。ただ、その分価格だってそれなりですからね。約24万円からという価格設定は決して安くはありません。

そもそも、Appleも新型MacBook Proを「ゲーム端末」とは呼んでいません。が、性能アピールにプレゼンでゲームを引き合いに出してはいます。

でもね、何より残念なのはmacOS非対応のゲームが多くあるという事実なんですよね。例えば、『ファークライ6』『Deathloop』『New World』などなど、Macじゃプレイできません。M1Macでプレイできる数少ないゲームの1つ『World of Warcraft』がメインゲームという人じゃない限り、そもそもゲーマーはAppleのマシンにはいかないわけで。

ちなみに、Mac上でmacOSとWindowsの切り替え可能なBoot Campは(現段階では)M1 Mac非対応なので、迂回作戦でも不可です。

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電力効率は圧倒的。でも、パフォーマンスにそこまで差はなし。比較対象のRazer Blade(RZ09-0409CE53)は11世代Core i9+RTX3080のつよつよモデル。お値段およそ3,400ドルで価格も同等。
Image: Apple

Win端末との比較では、ハイエンドなRazer Blade Advanced 15を使っているものもあり、そこはAppleの度胸を讃えたい! でも、電力効率での比較なので、パフォーマンス自体は近しいのですけどね。

新型MacBook Proはゲーム用端末ではない。Apple公式もそう言ってないし、ゲーマー的にもそうではない。パフォーマンスの良さは間違いないけれど、その表面的な数字だけで「ゲームもいけんじゃね?」と考えるのは安易なので要注意という話です。新型MacBook Proは、ゲーム開発者・ゲームクリエイター向きの端末ではあるものの、ゲーマー向きではないんです。性能以前にそもそもOSの問題でね。

ただ、それはあくまでも現段階での話。将来的にはわかりませんよ。Appleが今以上に自社チップ開発にガンガン力いれて、パワフルな端末を作るようになれば、macOS対応を考えるゲーム開発社が増えるかもしれませんから。そう考えると、Appleシリコンはこれからゲーム端末市場にも大きな影響を与えることになるのかもしれません。

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